丹羽「アンチ…って反感を買いそうな見出しを(笑)」。丹羽さんの今回の実釣で軽さ偏重の神話が覆りましたので。丹羽「確かに軽いジグ単でわざわざ釣りの効率を落とすことはないですからね」。そっ、そこです! 読者の皆さんにお伝えしたいのは。丹羽さんが魅せた最短でヒット連発に導くジグ単ローテ。今回はその根幹となる理論を紹介します!
【Profile】
丹羽喜嗣(にわ・よしつぐ)
瀬戸内海をホームに活躍するライトゲームのエキスパート。とくにアジングは豊富な知識と経験を持つ理論家で、全国各地のアジングフィールドを釣り歩き、確かな腕を実証している。
大前提! アジングはフォールの釣りが基本と心得よ!
丹羽「私は年間とおしてジグ単を使います。全実釣時間の8割はジグ単」
と丹羽さんもいうように、アジングの主力ルアーはジグ単だ。
丹羽「なぜかというとアジはフォールの釣りが基本だから。ジグ単はジグヘッドの重さ、ヘッド形状、ロッドワークなどで様々なフォールが演出できる。シンプルなリグだけど奥が深い。そこがアジングのフォールの釣りの面白さです」
1.5gなら操作感は確か! 誘いのバリエーションも豊富!
丹羽「予め断っておきますけど、私はアンダー1gのジグ単を否定しているわけではないですよ。超軽量じゃないと喰わないときもある。私も使います。あえて軽いものを繊細に駆使したり、人それぞれ好きなスタイルがありますからね。ただ軽いものは釣りが難しくなることがあります」
――エキスパートの方たちは、ときには0.5gを切るジグヘッドでテクニカルな釣りを展開しています。でも軽いほどジグ単の釣りが難しくなりますよね?
丹羽「ジグ単の、というよりアジ釣りが難しくなります。確かにウェイトを軽くすれば喰うケースはありますが、効率が悪い。今、ウェイトをそこまで軽くする必要があるの? ということです」
――確かにウェイトを上げるほど飛距離も出るし、沈むのも速い。手返し良く釣りができます。
丹羽「それでアジが喰えば効率が上がります。アンダー1gのジグ単じゃないと釣れない! みたいに軽さが正義と決めつけないこと」
――実釣取材した際にも、丹羽さんは最初に1.6gのウェイトを選んでいます。
丹羽「アンダー1gのように水中を漂うふんわり感は出しにくい。かといって、スコンッと落ちるクイック感も出しにくい重さです。でも逆にいえば、操作入力のバリエーションが多い。適度に重さがあるのでボトムもとりやすい。1.5g前後をスタートラインにもっとふんわりさせたほうが良いのか、クイック感を出したほうが良いのか。判断の基準になります」
――何より1.5gあればアジングビギナーでも操作しやすいですね!?
丹羽「アジングですからね。手軽で簡単。で、しっかり釣れる! これが重要です」
瞬間接着剤は効率アップのマストアイテム
丹羽さんはジグヘッドにワームを刺すと、ワームの頭を瞬間接着剤でジグヘッドに固定。丹羽「ワームがズレにくくなります。魚が喰ってアタリだけで終わっても、ワームがズレなければセカンドバイト、サードバイトが拾えまる。これ、重要です」
高活性時=重めのジグヘッドではない
丹羽「ジグヘッドのウェイトは、喰いが渋いときは軽く、高活性時は重くという単純なものではありません。私は探る範囲を広げるために重くするケースが多いです。例えば沖のアジのライズに届かせるためにとか、速い流れである程度レンジを入れ、流れに同調させてドリフトするとか。瀬戸内の激流では5gを使うこともある。軽いジグヘッドで探れない範囲を重めで攻略します」
『ルアーマガジン・ソルト』2023年5月号 発売情報
『ルアーマガジン・ソルト 2023年5月号』
今号の特集企画は盛りだくさん!「春イカ」「アジング」「ロックフィッシュ&ロックショア」「シーバス」の4つのテーマを徹底詳細!
このほか、小沼正弥さんの代名詞でもあるレバーブレーキ理論をまとめた企画や、村田基さんが登場する「インショア」企画、さらに春は旅の季節ということで特別企画「極上の釣り旅」も紹介してきます。
『ルアーマガジン・ソルト2023年3月号』は全国の釣具店・書店・Web通販サイトでお求めいただけます。
- 発売日:2023年3月21日
- 定価:1,500円(税込)