ジョイントルアーに魅了された漢達がいる。今回はゾーイなどでお馴染みのT.H.タックルを主宰する濱田禎二さんが推す『マイ・ジョイント』を5つ紹介しよう。
【Profile】
濱田禎二(はまだ・ていじ)
唯一無二のルアーを生み続けるファクトリーメーカー・T.H.タックル代表にして、多くの著名アングラーに愛用されているギル型ベイトの金字塔『ゾーイ』の生みの親。トーナメントプロとしても活動しており、JB最高峰カテゴリーでの優勝経験も持つ。
ジョイントグランデゾーイ (T.H.タックル)
【Spec】
●全長:145mm
●重量:4ozクラス
●タイプ:フローティング~シンキング可変
濱田「特徴としてはジョイント部分をスイベルの二連仕様にして(ツイストジョイントシステム)、ねじれるようにしています。使い方はふつうのゾーイと同様なんですが、それによってあまり力を入れないロッドワークやリトリーブでスライドさせられます。このサイズになると、型をとるためのギルを釣るのがたいへんなんですよね(笑)」
ツイストジョイントシステムもさることながら、本体に設けたウエイトホール(矢印の部分)にも注目。ヒートンを抜けばウエイトボールを取り出せるため、シンクレートを簡単に調整できる仕組みになっている。
ナデル155(T.H.タックル)
【Spec】
●全長:155mm
●重量:45g
●タイプ:フローティング~シンキング可変
濱田「カバー回避能力やフラッシングなど、ジョイントがマイナスに働きがちな要素をそうならないように設計して、一段下のレンジからジョイントの効果で食わせることを意識したルアーです。トゥイッチもありですが、基本はただ巻き。ロックエリアでボトムノックさせたり、表層のジョイント系にチェイスがない場面で起用します」
浮力の小さい素材をボディに使っているため、内部にウエイトを入れると動きが緩慢になってしまう。そうならないよう、ボディから離れた場所にウエイトを配置する特殊な構造をとった。簡単に重さを換えられるので、サスペンドやシンキングに仕様変更できる仕組みだ。
ダニー135(T.H.タックル)
【Spec】
●全長:135mm
●重量:29.5g
●タイプ:フローティング
濱田「ラパラと同じようなジョイント構造にしているんですが、コンセプトはクランキング・ミノー。見た目のナチュラルな動きを追求したら、この長さとジョイントの位置になりました。春先のビッグミノーパターンにも有効ですね。名前の由来ですか? 知り合いの外人さんがダニエルという名前で…ルアーの特徴とは関係ありません(笑)」
ポーズを入れたときにお尻下がりの状態になってしまうと、次に巻き始めたときの立ち上がりが悪くなってしまう。それを避けるため、フロント側の下部に突起を設けてテールが垂れないようにしている。
ジョイントゾーイ(T.H.タックル)
【Spec】
●全長:93mm
●重量:36.5g
●タイプ:スローシンキング
濱田「やはりこれは出しておかないとダメですよね(笑)。ラインテンションをかけないスロー引きならオリジナルゾーイと同様のi字系、そこから一気に加速するとS字系の逃走アクションが出せます。ゾーイにはさまざまなタイプがありますが、悩んだらまずはこちらを選んでもらうのが良いかもしれません」
ケイリーン(T.H.タックル)
【Spec】
●全長:87mm
●重量:22g
●タイプ:フローティング
濱田「ふつうに投げて巻けばナチュラルにスイミングするのですが、テールの接合部を一連にしてあるので、ロッドアクションを与えるとぐにゃぐにゃとよじれる感じで動くんですよ。なので、ミドストのように小さくトゥイッチしながら誘う使い方もオススメですね。僕自身はほとんどそのアクションで釣っています」
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