すごいぞ!『フロッグSP』 レジットデザインのフロッグロッドは、スピナベ、羽根モノなんでもござれの「万能ロッド」だった!!



レジットデザインにはWSC69MHとWSC65MHという2本のフロッグロッドがある。それまでのイメージを覆し、7ftアンダーのレングスで操作性をアップさせ、その後のフロッグゲームを変えたとも言えるロッドだ。そして、フロッグゲーム以外にもいろいろな釣りに活用できるというのがこのロッドの面白いところ。その真相を鬼形毅さんに聞いてみた。 

【Profile】

鬼形毅(おにかた・たけし)     

レジットデザインC.O.O.として、ロッドのデザインとブランドのプロデュースを手掛ける。現在も競技の舞台に身を置き続けている第一線のトーナメンターでもある。バスフィッシングの豊富な知識を活かし、艇王などの解説者としても活躍。    

レジットデザインを代表する大人気ロッド「フロッグゲームスペシャル」

ワイルドサイドWSC69MH “フロッグゲームスペシャル”  

【スペック】

●全長:6ft9in
●使用ルアー範囲:MAX28g
●適合ライン:PE40〜80lb
●価格:32,780円(税込) 

ワイルドサイドWSC65MH “フロッグゲームスペシャル”  

【スペック】

●全長:6ft5in
●使用ルアー範囲:MAX28g
●適合ライン:PE40〜80lb
●価格:32,780円(税込) 

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短いからこそキャスト精度が上がり、細かいアクションがつけられる 

ブラックバスならではのフロッグロッドを求めると、自然と長さは「アンダー7ft」に !

中空のフロッグを、PEラインを使ってヒシモの上を動かしてバスを釣る…。それがフロッグゲームの典型的なイメージ。では、そんなフロッグに適したロッドというのはどんなものだろうか? 

鬼形「フロッグにはごついダブルフックが付いていて、ウィードレス性能を高めてあるのでフッキングが難しいルアーです。なので、昔はライギョ釣りのフロッグのイメージが先行して、ロッドはライギョ釣りを思わせるような、長くて硬いものが多かったですね。ですが、レジットデザインとしては、フローティングマットだけでなく、桟橋の下に投げたり、アシ際に入れてオープンまで引いてきたり、フロッグをいろいろな使い方ができるロッドが欲しかった。いまだにアメリカでは、長いフロッグロッドが使われていたりしますが、フロッグのポテンシャルを引き出すには、こういったロッドは日本人にとっては長すぎる」 

確かにライギョ用のタックルは重くてバスには扱いにくい。バス用のフロッグロッドも、長くて硬いものがほとんどでした。 

鬼形「よりピンポイントにフロッグを入れたいし、細かく操作もしていきたい。狭い範囲で移動距離を抑えて首振りをさせていきたい。そういうフロッグゲームを成立させようと思うと、短いロッドが欲しいよね、となった。それで、フロッグの第一人者であるテッケルの前田秀樹さんにもアドバイスをもらいながら開発を進めていきました」

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鬼形「アンダー7ftのフロッグロッドを世に出したのは、レジットデザインが最初だと思いますよ。今ではアンダー7ftのフロッグロッドは多くなってきましたし、フロッグロッドは短くていいという流れを作ったという点は自負がありますね。投げやすく、動かしやすく、パワフル。それがフロッグロッドに求められる性能です」 

ロッドを下げて操作するから、スタイル別に種類の長さが必要になった 

フロッグゲームスペシャルには6ft9inと6ft5inがラインナップされています。この2本の使い分けは? 

鬼形「開発段階で、フロッグロッドも1本じゃ賄えない、6ft9inと6ft5inの長さの2本が必要だよね、となっていったんです。それは、フロッグは動き出しも大事なルアーだからというのが大きな理由です。カバー際など、ストライクゾーンが狭い釣りでもありますからね。そして、ルアーの動き出しに大事なのがラインスラック。ロッドを下げて構えた時の、ロッドティップから水面までのラインのたるみですね。ロッドを下に向けたときに、ちょうどいいたるみを生み出したいんです」 

それが、この2種類の長さに繋がると。 

鬼形「ボートからの釣りでも、バスボートとレンタルボートでは立ち位置の高さが違う。6ft5inでちょうどよくて、6ft9inだと長いとか、その逆も出てきたりする。なので、この2本は釣りのスタイルで使い分ける必要があると判断したんです。バスボートでは6ft9in、レンタルボートでは6ft5inが使いやすい、といった具合ですね。だから、フロッグの重さや大きさで2本を使い分けるのではなく、あくまで釣りのスタイルですね」 



各部もフロッグゲームならではのセッティングが施してある 

そうして出来上がった2本のフロッグスペシャル。ブランクスや各部のセッティングはどのような特徴があるのでしょう? 

鬼形「ブランクスはあまりパリッとしない、高弾性過ぎないものを採用。全体をレジットデザインならではのアラミドで補強。パワフルで粘りのあるような仕上がりにしています。調子はパラボリックなイメージで、胴まで曲がり込んでくれる。しっかり曲がっていきますが、カバーで掛けてもグイグイ寄せてくれるバットのパワーもあります」 

ガイドやグリップも、他のワイルドサイドとは違ったデザインになっていますね。

 

鬼形「グリップエンドもフロッグが動かしやすい長さにして、形状もトントンと肘に当てて動かしやすいものにしています。ガイドはPEライン専用のセッティングにしていますよ。バット側のガイドは、径が小さく、高さを持たせてセットしています。PEはコシがないので、ブランクスに触れやすいし、キャスト時も早く収束させたいという理由からですね。なので、手前ガイドのみ、フットの高いチタンフレームにしています。理想の形状のガイドがこれしかなかったんですよね。また、ブランクスも、PEラインが張り付きにくい、アンサンドのものを使用しているのは、他のワイルドサイドにはない特徴ですね」 

スピナベや羽根モノなど、フロッグ以外で使っても面白い 

そして、このロッドはフロッグ以外の釣りに愛用している方も多いみたいですね。 

鬼形「このフロッグスペシャルができた時から、北大祐君が『このロッドはスピナーベイトにもいいですよ』って言っていたんですよね。65MHで3/8oz、69MHで1/2ozのスピナベが使いやすいよって。それで試合でも好成績を出したりもしてました。当初はうちもロッド本数がまだ少なかったですしね。スピナベにいいってことは、チャターなどシングルフックの巻き物全般にいいよねってなっていったんです。さらに、近年では69MHで1ozクラスの羽根モノを使う人も出てきましたよ」 

羽根モノもフロッグゲームスペシャルで扱えるんですね。 

鬼形「オカッパリでの羽根モノは、ショートディスタンスでカバー際などのトレースコースをきっちり通すといった釣り方が主流になってきた。すると、一般的なビッグベイトロッドでは長すぎる。そこで、この69MHがちょうどいいってなっていったんですよね。羽根モノは羽根の抵抗があるのでフッキングパワーもそれなりに必要になるし、要求されるロッドの特徴も、このフロッグスペシャルにちょうどマッチしたんです。そういった流れもあって、フロッグスペシャルという名前なのに、フロッグ以外の釣りで使う人がどんどん増えていってるんですよね。しかも、最近ではバス以外に、ソルトでも使う人が出てきたりと、予想以上の広がりを見せています。お客さんがアイテムの特徴を理解して、どんどん用途を広げていってくれている。これは作り手としてとても嬉しいところですね」 

フロッグゲームスペシャルに可能性は無限大! まだまだ新しい使い方があるかも!? 

フロッグにもスピナベにも、そして羽根モノも使えるロッドが、ワイルドサイドのフロッグゲームスペシャルだ。癖のないパラボリックな調子に、誰もが使いやすい絶妙なレングス。PEラインが使えるガイドセッティングで、バットパワーも強いとなれば、あらゆるターゲットに使えそうだ。レジットデザインでは、『#フロッグSPなのに』というキャンペーンを実施(プレゼント期間は終了)。SNSで投稿を募集したところ、予想を超えた幅広い用途で使われていることがわかった。では、その一部を紹介してみよう! 

akitafishさんは、フロッグゲームのローテでそのままパンチング! 

t.namekoさんはビッグベイト各種に! 

chun.8さんはスモールマウスのフットボールに! 

tsutomu0622さんはなんとタコ釣りにも!?