大型ベイトを追う魚を騙すのにマグナムペンシルが必要不可欠だった! 奥村和正が語るマグナムペンシルベイト『HUGEペンシル(デプス)』



大型バスをターゲットに独自のコンセプトでルアーを展開するデプスから、全長225mmのマグナムペンシルベイトが登場。このルアーの詳細をデプス代表であり、開発者でもある奥村和正さんが解説!

【Profile】

奥村和正(おくむら・かずまさ)

フィッシングブランド・デプスの代表。ストイックに大型ブラックバスを追い求める孤高のハンターであり、“でかバス”のみに標準を絞った独自の物作りを展開。これまで数々のヒット作を世に送り出してきた。

HUGEペンシル(デプス)

ウォーカー サイレント/サウンド(デプス)

【Spec】

  • 全長:225mm
  • 重さ:4.3oz
  • タイプ:サイレント/サウンド
  • 価格:3,500円(税抜き)

スケーター サイレント/サウンド(デプス)

【Spec】

  • 全長:225mm
  • 重さ:3.7oz
  • タイプ:サイレント/サウンド
  • 価格:3,500円(税抜き)

開発初期からソルトでの使用も視野に入れていた

デプスから全長225mmのマグナムペンシルベイト、HUGEペンシルが登場。

まずはこのルアーの誕生のきっかけから。

奥村「2018年、琵琶湖でスライドスイマー250というビッグベイトで釣っていたときに、どうしても喰わせられないシチュエーションがありました。バスが大きなケタバスを追っているんですが、ルアーは見切られてしまう。表層で高速巻きをして、ギリギリ騙せるか騙せないかという感じです。そうなるとトップしかないなということで、大きなペンシルベイトの必要性を感じました。そこからHUGEペンシルの構想ができあがったんです」

同時期にシーバスでも大きなペンシルベイトが流行っているというのも知っていた奥村さん。

それならと、同時にテストしながら作っていったという。

きっかけはバスだが、HUGEペンシルは東京湾のコノシロパターンでもテストを繰り返した。

天才ルアービルダー奥村さんの鋭い嗅覚が発揮され、テスト初期から大型シーバスが好反応を見せた。

奥村「やはり20cmを超えるペンシルベイトは魚の反応も違いました。全国のテスターからの反応も上々でした」

コノシロパターン直撃! 状況に合わせて各種をローテさせれば釣果倍増!

HUGEペンシルにはウォーカーとスケーターの2種類がラインナップ。

これにはどのような違いがあるのだろう。

奥村「最初はウォーカーから作り始めたんですが、ソルトでテストしていくうちにもっとスケーティングするタイプも必要ということになりました。海が荒れているとき、コノシロのレンジが深いときなどは、ウォーカーで強く水を押しながら、じゃぶじゃぶと音を出しながら魚を寄せる。波にも負けないのがこのモデルです。静かな湾奥や波が穏やかなとき、ボイルが頻繁にある状況下では、ウォーカーではアピールが強いと感じる時もあります。そういうときはスケーターの出番ですね」

テストには怪魚ハンター・鵜山和洋さんも参加。ウォーカーだけでなく、スケータータイプの必要性を提案したのは鵜山さんだ。海外怪魚にも効くと、HUGEペンシルの出来栄えに太鼓判を押した。

そして、ラトルモデルとサイレントモデルもそれぞれラインナップする。

奥村「海用でサイレントを用意したんですが、海でもラトルモデルの有効なシチュエーションは少なくない。じゃぁ、これも両方必要だねということで用意しました。特に、水の色で音の有無を使い分けると良いと思います。クリアならサイレント、濁りならラトル入り、という感じですね。これで、ウォーカーとスケーターを合わせて、4段階のアピール力でローテーションできるんです。複数人で投げていくボートゲームでは、これらのローテーションで釣果に差が出ることはよくありますよ」

サウンドタイプにはバリアブルバランサーシステムという機構を採用している。

奥村「アクションするたびにウエイトボールが動いて重心が変わるという構造です。ウエイトルームに凹凸が施されていて、ウエイトボールが動くときに、ゴロゴロとサウンドと振動が発生する。左右の首振り時だけでなくポーズさせていても、波などで揺られてアピール。なので、アクション後にポーズを入れて食わせる、というパターンもオススメです。止めると見切られる、ということは少ないと思いますよ」

さらに、動かしやすさにもこだわったというHUGEペンシル。

長時間動かし続けても疲れにくいのが特徴だ。

HUGEペンシルが東京湾を中心としたコノシロパターンで、ランカーシーバスを魅了してくれることは間違いない。



HUGEペンシルの特性

ウォーカーアクション/スケーターアクション

水押しとスプラッシュで広範囲から魚を寄せる『ウォーカーアクション』

ジャバッ、ジャバッと飛沫とサウンドを出しながら、ハイアピールのドッグウォークアクションを演出。

ターゲットが深いレンジにいる場合にもこのタイプが効く。

やや波立っている状況にも負けないアピール力を持つ。

軽い力で幅の広いスケーティングアクションが出せる『スケーターアクション』

225mmの大きなボディが大きく左右にスケーティング。

小さなアクション入力で動かせるので、手首の負担も少ない。

波が穏やかな時、シーバスがボイルしている状況などではこのスケーティングタイプが効果を発揮。

2種類の形状でアクションの違いを生み出す『カップ形状』

ウォーカーとスケーターでそれぞれ異なるオーバル状のカップを搭載。

魚のボイルシーンのような空気をはらんだサウンドを発生させ、一気にターゲットの捕食スイッチを入れる。

バラシを軽減するスイベル埋め込み式の『スイベルフックアイ』

すべてのフックアイはスイベルの埋め込み式になっている。あらゆる回転方向に追従してくれるので、かけてからのバラシが圧倒的に軽減した。フックは#3/0を3つ搭載している。

サウンドタイプには洗濯板状レールで独自の振動とサウンドを発生する『バリアブルバランサーシステム』

ウエイトルームには洗濯板のような凹凸が設けられており、ボールウエイトが動くたびにゴロゴロというサウンドと振動を発生。

単調になりがちなドッグウォークのアクセントになってくれる。

また、浮かべておくだけでもウエイトルームのボールがゴロゴロと動いてアピール。

止めていても見切られにくく、ドッグウォークで引いてきてポーズを入れて喰わせる、というパターンも可能。

シーバス以外の大型ターゲットがヒットしても安心の『貫通ワイヤー』

内部構造は、ラインアイからリアアイまで貫通ワイヤーになっている。

例え、ボディが破損しても獲り込む確率を上げてくれる。

シーバス以外にもアカメや海外怪魚にも対応した高強度設計だ。

関連記事はコチラ

『ルアーマガジン・ソルト』2023年5月号 発売情報

『ルアーマガジン・ソルト 2023年5月号』

今号の特集企画は盛りだくさん!「春イカ」「アジング」「ロックフィッシュ&ロックショア」「シーバス」の4つのテーマを徹底詳細!

このほか、小沼正弥さんの代名詞でもあるレバーブレーキ理論をまとめた企画や、村田基さんが登場する「インショア」企画、さらに春は旅の季節ということで特別企画「極上の釣り旅」も紹介してきます。

『ルアーマガジン・ソルト2023年3月号』は全国の釣具店・書店・Web通販サイトでお求めいただけます。

  • 発売日:2023年3月21日
  • 定価:1,500円(税込)