東京を釣り尽くせ! パックロッド1本で楽しむバス×シーバス TOKYOフィッシングシティライフ【presented by DAIWA BLX TRAVEL】



東京都内の釣り事情 23区内でバス釣りを楽しめるのか?

ではいざ出船です。釣り開始!

おのおの撮影隊とともにボートに乗り込み、それでは出船です。

アズマ「タナカさんはISSUNBOSHI STYLEがサマになってますな!」

舳先に立ちオールを操るタナカ。小回りがきくのでボートのポジション取りに利がある。ルアマガプラスリーダー大木が同船。

華麗なオールさばきに追いつかんと、タナカに続いて船を出そうとするアズマだったが…。

タナカ「…ちょっとアズマさんのボート沈みそうですよ!」

撮影隊としてアズマ艇に乗船するフクシゲの質量が、浸水ギリギリまで喫水線を押し下げているのである。

どうしても目立ってしまう撮影隊フクシゲと、めちゃめちゃにアンバランスな喫水線。

フクシゲ「構造上、ボートは『後部デッキヘビー』のほうが安定するッス」

アズマ「確かに安定感はある…絵面は沈没事故ですが」

やがて見守るのにも飽きたのか、いち目散に奥へと向かうタナカ艇。見捨てられたアズマ艇は向かって右側のカバー下に侵入した。ジャングルクルーズの敢行である。

大都会の赤坂で本格的なジャングルクルーズが楽しめるのだ!

アズマ「こういう混み合った小場所で振ってみると66Lってすごくちょうどいい長さと柔らかさで、めちゃめちゃに扱いやすいですね。ベイトタックルだとぜんぜんスキッピングできないダメダメの人なんですが、このロッドだと普通にできちゃうので自分でもオドロキです」

さきほどからアズマが投げているのはバックスライドセッティングのハリーシュリンプ。川村光大郎さんの「前歩きノソノソ釣法」だ。

ハリーシュリンプは小エビ系ワーム。前後逆のバックスライドにセッティングし、ボトムまで沈めてゆっくり引くと「小エビが水底をノソノソ歩いている」様子にそっくり。

実はこのハリーシュリンプこそ、前日のプラクティスでカワユイ魚を上げた実績ワームなのだ。柳の下のドジョウ…もといバスを狙っているのである。

前日の釣果。自慢できるようなサイズじゃないが、バスはバスだ。

早々にタナカにヒット! 期待の新人だ。

どうやら最初から目星を付けていたらしいタナカはポイントに到着。

タナカ「秋ということでまずは普通に巻き物を投げてみます。スピナベから始めて、状況を見ながらギルワームを使ってく感じで…」

しかし、結論から言うと状況を見る間もなかった。

タナカ「…? 重いような…!? 掛かってる!」

大きく曲がるタナカのC66M。なかなかどうして仕事が早い。

寄せてきたナイスサイズの魚影をタナカは危なげなくナイスキャッチ。見紛うことなき23区産のバスだ。

タナカ「ウィード際にSTEEZアスロックを通したら食ってきました!」

強い波動を生み出せるSTEEZアスロックで障害物に隠れたバスを引きずり出す…。超理想的なスピナーベイトの王道だ。

乗船してから30分経つまもなく早々に魚を叩き出したタナカ。そしてこの顔。
サイズは32cmといったところ。放流を行っていない弁慶フィッシングクラブでは貴重な1尾である。

ギルのおつかい釣法

タナカからの報告を受けたアズマはしばらくカバー周辺を探っていたがいまいち魚信は得られず、ついに見切りをつけてウィードエリアへと移動。

アズマ「このあたりにめっちゃギルが浮いてるんですよ。バスもいないかな」

右手には鬱蒼とウィードが茂っている。ギルはその切れ目に浮いていた。また、左奥に見えるのが桟橋。

先ほどのハリーシュリンプをウィードの上に乗せて動かしてみたり、隙間にダウンショットを落としてシェイクしてみるも反応はない。ただ、水面にギルが集まってくるばかりである。

やがて座り込んだアズマは朝食の残りをギルたちと分け合うことにした。タナカが魚を釣ってくれたため気が抜けているのだ。

「エサを撒いてギルを集め、ギルを追ってきたバスを釣る…これは何らかのレギュレーション違反になるのだろうか?」

この緩い雰囲気に「今回は撮影側だから釣っちゃダメ」と大木リーダーから強く戒められていたフクシゲが禁を破り、ついにロッドを握った。

フクシゲ「掛かったッス!」

「小さいフックを持ってなかったのでホチキスのハリを曲げてフックにしてみたッス(フクシゲ)」「創意工夫ですねえ(アズマ)」。

せっせとギルを集めてギルを釣るアズマ艇。しかし、過度に和やかなムードはタナカ艇からの着信により破られた。

タナカ「クランクに掛かりました!」

すごいぞタナカ2発目はクランク!

タナカ「ボートからカバーに向かってキャストして、手前の深場も意識しながら丁寧に探ってました! ヒットしたのはカバーの中のすごく浅くなってる場所です。水深は30cmくらいじゃないですかね…」

いわゆるカバークランキングである。サイズこそ小さめだが、多くの人がフィネスで釣る弁慶フィッシングクラブでよくぞクランクで釣ったもの!

タナカ「たぶんボトムには枯れ葉とか木の枝とかが沈んでいて、そういうレイダウンの隙間からバスが飛び出してくるイメージがあるんですよ」

饒舌な分析派、タナカ。BLX TRAVELのことも相当気に入ったようだ。

タナカ「C66Mは普通のMよりもちょっと硬め。最初に触った時はスピナーベイトやクランクベイトのような巻き物には硬すぎるんじゃないかと思ったんですが、完全に杞憂でした。手元に振動を感じつつ、巻き抵抗の強いルアーの場合は負荷を適度に吸収してくれてすごく巻きやすい。他のいろんな釣りにも対応できるし、申し分ない1本です!」



昼下がり、赤坂見附から徒歩で四谷駅へ

12時を越え、ぼちぼちいい時間になってきたので帰着する一同。3時間と少しという短い時間に2本もの釣果を上げたタナカはホクホクだ。うらやましい…。

後ろ髪をひかれつつ、しかし腹は減ってはなんとやら。下船したアズマとタナカは弁慶フィッシングクラブを後にし、次の目的地である四谷へと向かった。

アズマ「四谷の中華料理屋『嘉賓』に行きましょう。名物の『かきソース和えそば』はあの開高健も食したとか。四谷までは赤坂見附から1駅なので歩ける距離ですね」

タックルをコンパクトにまとめて気軽に移動。都市部で釣るならやっぱりパックロッドが便利だ。

開高健は釣りに関わる作品も数多く発表した芥川賞作家だが、それと同じくらい相当のグルメとしても知られている。

アズマ「意外と素朴な味でおいしいんですよ。ホントにソバをオイスターソースで炒めただけらしいんですが、なんだろう、いくらでも食える系のおいしさなんですよね…」

タナカ「五目あんかけは具材がゴロッと大きくて食べごたえがあります。出汁の分厚い味が中華あんでまとまっていて、ご飯にめっちゃ合います!」

大量の炭水化物を摂取して午後の部に備える2人。しかしその前に、もうひとつ下準備だ。