レジットデザインから「ディープの高比重ワームパターン」にベストマッチな“ハードソリッドティップ”ロッドが遂に登場!『ワイルドサイドWSC-ST66MH』



カバースキャットに代表される、高比重ワームをディープまで沈める釣りは今や全国のトレンドになっている。特殊な釣りながら、ロッドは専用モデルがないのも現状だ。そこでレジットデザインがリリースするのがWSC-ST66MHというアイテム。ラインスラックの重みをティップのもたれ感で感じ取るというこのロッドの特徴を、鬼形毅さんに解説してもらった。 

【Profile】

鬼形毅(おにかた・たけし)        

レジットデザインC.O.O.として、ロッドのデザインとブランドのプロデュースを手掛ける。現在も競技の舞台に身を置き続けている第一線のトーナメンターでもある。バスフィッシングの豊富な知識を活かし、艇王などの解説者としても活躍。 

ワイルドサイドWSC-ST66MH (レジットデザイン)

【スペック】

  • 全長:6ft6in
  • 適合ルアー範囲:5〜21g
  • 適合ライン:10〜21lb
  • 価格:32,780円(税込) 

ラインスラックが長く出る釣りのためにこのロッドを作った 

――まずこのロッドのコンセプトを教えていただけますか? 

鬼形「開発のきっかけとしては、ワイルドサイドのベイトロッドでは66レングスのMLとMはあって、MHはなかった。じゃぁ作ろうかなというくらいの気持ちだったんです。ただ、どうせ作るなら普通の竿を出してもつまらないなと。バーサタイルな66MHももちろん良いんだけど、細分化されたワイルドサイドの中で今それを出してもなぁ、という感じだったんです。ただ、最近になってフリーリグや、カバースキャットの釣りのような高比重ワームをディープまで沈める釣りが出始めてきた。こういう釣りをやっていくと、ハードめのソリッドティップのロッドが使いやすいんじゃないかなぁって思い始めたんです。ノーシンカー状態で、ラインスラックが長く出る釣り方なので、ライン自体の重さがロッドにのしかかってくる。太いフロロラインを使いますしね。これで硬すぎる竿だと釣りがノー感じになってしまうんです」 

――これがWSC-ST66MHの開発のきっかけになったと。 

鬼形「そうです。ソリッドティップのベイトロッドは、610MLという番手があるんですが、カバースキャットの釣りをこれでやるとやはりパワー不足。そして、ロッドをちょんちょんと操作する時に、610は長いなと。それで66のレングスに、MHパワー、ソリッドティップ搭載というセッティングになっていったんです」 



ただのMHじゃ真似できない、長いラインスラックの重みを把握できるスペック 

――チューブラーティップをしなやかに仕上げるだけでは、この釣りには向かないわけですね。 

鬼形「チューブラーだとどうしてもティップに『曲がり代』が出るというか、ティップだけクッと曲がり込んでくれるようなアクションが出ない。また、MHのパワーを持たせるとティップにもある程度張りも出てくる。この釣りのキモは、高比重ワームが沈んでいく重量感とか、ラインスラックのラインの重さをティップに乗せて感じ取ること。それには、ティップのもたれ感がとても重要なんです」 

――ソリッドティップにラインスラックの重みを乗せる、それができるのがこのロッドなんですね。では、高比重ワームをディープまで沈める釣りですが、これをPEラインでやると、また変わってきてしまうのでしょうか? 

鬼形「PEラインだと、ワームを沈めてもラインが沈んでいかない。チョンチョンとアクションを入れると、ワームが上方向に飛んでしまうんです。それで釣れるなら、ノーシンカーでやる必要はないんですよね。ジグなどをボトムバンピングさせれば良いので。最近は高比重のPEラインも出てきていますが、それでもフロロまでの比重にはなっていません。太いフロロラインなら、ワームと一緒にラインも沈み込んでいく。ノーシンカーワームがボトムで前方向に動いてくれるのが良いわけで、ラインがボトムに這っていることが大切なんです。これを深いところでやるから、今まで釣れなかった魚が釣れるんでしょうね。キャロのように間にシンカーが無いから、ダイレクトにワーム自体を操作できるのもこの釣りのいいところです」 

全国で流行中のディープの高比重ワーム、これをやらない手はない! 

――ベイトロッドでソリッドティップを搭載しているのは、ベイトフィネスモデルが多かったですが、それがMHパワーにも出てきたわけですね。 

鬼形「ただ、ベイトフィネスのようにティップで喰わせ込むためではなく、ラインスラックの重みを感じ取るためのソリッドティップ。ソリッドのおかげでバイトを弾きませんよ、というのとは違うわけです。ラインの水中の重み、挙動、水圧などを感じ取るためですね。ティップはソリッドですが、ハードめにセッティングしてあって、高比重ワームをチョンチョンとしっかりと動かすことができる。また、しなやかにベリーまで曲がり込んでくれるから、動かし続けても手首が疲れない。なので、高比重ワーム、フリーリグの他に、フットボールの釣りにも良いと思いますよ」 

――面白い釣りにいろいろと使えそうですね。高比重ワームを沈める釣りは琵琶湖発祥ですが、全国にも広まってきています。 

鬼形「桧原湖や野尻湖のスモールの釣りにも効きますし、相模湖や房総半島でもかなり流行っています。フィールドは選びませんね。根掛かりもしないし、ワームがバルキーなんでサイズも期待できる。バスがボトムを意識しているときは、とりあえず試してみるのがいいと思います。WSC-ST66MHはこの秋に発売予定なので、ぜひ手にとってこの釣りの面白さを味わってみてください!」