能登半島は、アジングの名手が足繁く通うほど、ポテンシャルの高いフィールドだ。今回、富山在住でマルチアングラーとして活躍する蔵野さんが、新しくリリースされたルナキアのショートモデルLK532S-ULS1本だけ携えて、能登に挑みます。果たして、どのような結果が待ち受けるのか……?
【Profile】
蔵野雅章(くらの・まさあき)
富山在住。黎明期からアジングを行ってきたアングラー。アジング以外にも、ライトゲーム全般にも精通。テンリュウのライトゲームロッドシリーズ、ルナキアのプロデュースを担当する。
能登半島アジング釣行のムービーはコチラ!
蔵野さんの、能登半島アジング釣行を動画でも見られます! 532Sの特徴やデイ&ナイトゲームでアジを釣りまくるシーンなど、見どころ満載です!
本当に532S-ULSしか持って来てません! でも、大丈夫ですよ、多分……
北陸エリアのフィールドをよく知る蔵野さんだが、今回の釣行場所に関しては、どこに行くかをなかなか絞り込めずにいました。その理由は……。
蔵野「富山周辺は、今はあまり良くないんですよ。テーマが、532Sだから、接近戦が中心なんで、それに適した場所となると……やっぱり能登半島かな。でも、最近あまり行ってないんで、正直、賭けです。でも、何とかなるでしょう!」
かなり悩んだ末に、釣行場所は能登半島に決定しました。
蔵野「スタッフさんは、能登空港に来てください。まずは、輪島方面へ行くと思うんで」
暴風雨であわや中止!? しかし、荒天の合間を縫って、取材を強行!
釣行時期は11月。北陸は荒天続きで、延期も覚悟していたのですが、奇跡的に釣行日の2日間のみ穏やかな予報。中止も覚悟していたため、これは幸先がいい! 13:00頃、輪島で蔵野さんと合流。
蔵野「北陸方面、ずっと雨風が強くて、ダメかなって思ったけど、これならやれますね! 風がちょっと吹いてるから、避けられる場所へ行きましょう!」
テーマは『使用ロッドは532S-ULSのみ!』
能登半島アジング釣行で、蔵野さんにお願いしたテーマはただ1つ。『ルナキアの532S-ULSのみで展開してほしい』というもの。昨今のアジングロッドは、ショートレングス化の傾向にあります。その中でリリースされたテンリュウの532Sが「どのようなキャラクターを持つのか? 」それを、実釣を通して知りたかったのです。
蔵野「このテーマ、面白いですね。ロッド沢山持っていくと色々やりたくなっちゃうから、今回は532S以外は一切持って来なかったです」
蔵野さんは、富山から自走で輪島入りしたのだが、その車内を見ると、確かに、積まれているタックルは1セットのみ。いさぎよい!
蔵野「532Sって、ルナキアシリーズでは一番短いジグ単専用モデルです。当然、近距離専用ですし、使用するジグ単もアンダー1gがメイン。この1本で、どこまでできちゃうのか? みなさんがイメージするよりも、実は懐が深いモデルなんだということを、お見せできると思います」
掛け重視の632S、乗せ重視の582S、その丁度中間的な性格の532S
早速実釣スタート。時刻は13:30。探り探りのデイアジングです。
蔵野「最近、輪島方面は全然来てなかったんで、正直心配なんですよね…」
使用するのは、レインズのアジアダー(2in)をアジリンガージグヘッドタイプ2(0.75g)にセットしたジグ単。シングルハンドでテンポよくキャストし、シェードなどを狙っていきます。
蔵野「そもそもアジいるのかなぁ? 1尾目釣るまでかなりドキドキですよ」
しかし、その心配は杞憂に終わります。開始直後に良型のアジがヒット! 暴れるアジをロッドでうまくいなしながら抜き上げてランディング!
蔵野「いますね! 安心しました! ここまで来てもらって、アジいませんでしたは許されないですもんね(笑)」
25cmほどの良型のアジをいきなりキャッチ。これは、期待できますね!
蔵野「アタリは結構ありますね。ただ、上の方は豆アジのついばむようなアタリです。そこをかわして、下のレンジまで落としてやれば、いいサイズのアジが反応してくれますね」
ちなみに、ルナキアには今使っている5ft3inモデルの上に、5ft8inと6ft3inのモデルが存在します。いずれも、フィネスゲームに対応モデルなんですが、蔵野さんの中での使い分けってどんな感じですか?
蔵野「582Sは完全に乗せ調子です。例えば、リグをボトムに置いておき、居喰いさせるような釣りでもしっかりと乗せられる。632Sはそれとは対照的で、アジの微細なバイトすらも積極的にかけていくオフェンシブな性格です。この性格が対照的なモデルのちょうど中間的な性格なのが532Sですね」
中間的というと、乗せ調子的にも使えるし、掛けていくような釣りにも対応できる、汎用性の高いイメージになりますか?
蔵野「ショートロッドというと、どうしても張りの強さが強調されがちなんですが、このモデルは穂先に線径の細いソリッドティップを採用しているんで、バイト時にティップがしっかりと入り込んでくれます。だから、乗せ調子的な柔軟性もありながら、アンダー1gのジグヘッドのフォール中にくるような繊細なバイトを積極的に掛けてもいけます。ショートモデルではありますが、1本で幅広い釣りができる。だから、今回この1本だけでやってくれって言われたときも、532Sなら何とかなるかなって思えたんです」
夜の部に突入! デイゲームよりさらに濃くなったアジの魚影!
能登半島のデイアジングを堪能した後は、一旦休憩を入れてからナイトゲームへと突入です。常夜灯に集まる無数の豆アジと、その下のレンジに集まる良型アジ。デイゲームでのパターンがさらに強調されたような状況です。
アジのサイズを問わず楽しめるのが、532Sの良さ
蔵野「532Sの特徴として、使用ラインをエステルあるいはフロロカーボンといったモノフィラメントラインに限定してます。PEは想定外なんですね。これは、軽量ジグヘッドの操作性を極限まで求めるための設定です。特に、アンダー1gのジグヘッドは、今のアジングでは主流となっているので、このサイズを意のままに操れる操作性は、開発テストでとことんこだわって作り込んだ部分です。エキスパートのアングラーの方も、十分納得して頂けるレベルにはなっていると思います」
表層の豆アジを通すと、ティップにアタリが明確に出ます。
蔵野「これ、豆アジゾーンですね。掛けても面白いです、ここでね。でもあえてスルーしてさらに落とし込んでいくと……きました! これはいいサイズ! もう、イメージ通りに釣れちゃう。使ってるのが0.75gのジグヘッドなんですが、水中でリグがどうなっているのかが明確にわかるからこそですね」
アジの釣果は落ちることなく釣れ続け、蔵野さんはずっと楽しそうです。能登半島のアジングのポテンシャルを、ルナキア532S-ULSで楽しみ尽くしているという感じです。
蔵野「あの、止めて下さいね、撮影的に十分なら。楽しいんで、僕、ずっとやっちゃうから(笑)」
実は、撮影的にはもう十分なのだが、蔵野さんがあまりにも楽しそうに釣り続けるので、止めるに止められなかったですよ…。
蔵野「えっ、そうなんですか!? 了解です、じゃあ、あと1時間ほどやったら終わりにしましょうか!」
えっ!? あと1時間ですか……!?
テンリュウ ルナキアLK532S-ULS
【スペック】
- 全長:5ft3in
- 継ぎ数:2
- アクション:エクストラファスト
- 仕舞寸法:82.5cm
- ルアー重量:最大1.5g
- ライン:最大2lb
- 自重:47g
- 価格:37,950円(税込)
【使用タックルデータ】
- リール:ステラ1000SSSPG(シマノ)
- ライン:アジングマスター0.3号(バリバス)
- リーダー:ライトゲームショックリーダー4〜5lb(バリバス)
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