2002年に発売されたO.S.Pの名作シャッド『ダンク』。これまで、数多のアングラーに愛され、投げられ、釣果を叩き出し続けている当ルアーの魅力と威力について、O.S.Pの若手スタッフである岡田翔生さんに直撃インタビュー! 他のシャッドとは異なるダンクならではの威力と効果的な使い方について解説してもらったぞ!
語ってくれるのは、O.S.P若手スタッフ岡田翔生さん!
【Profile】
岡田翔生(おかだ・しょうき)
2001年3月5日生まれ(20歳)。千葉県出身、東京都在住。ベイト:左投げ左巻き、スピニング:左投げ右巻き。平日はO.S.Pスタッフとして働き、週末はアングラーと化す。印旛沼水系がホームフィールド。9割以上陸っぱりで、ベイトタックル一本という不自由なスタイルでバスを探すのを好む。バス釣り歴は5年で、初バスはラバージグで釣った35cm。バスの気持ちを知りたい一心で、自分なりのテーマを持って日々ロッドを振る。
改めて、ダンク(O.S.P.inc)ってどんなルアー?
【スペック】
- 全長:48mm
- 自重:4.7g(F)5.0g(SP)
- カラー:24種(F)、37種(SP)
- 価格:1,650円(税込)
「ザ・シャッド」と言っても過言ではない名作『ダンク』を、なぜ今になって改めてフィーチャーするのか?
岡田「僕が生まれて間もない頃に出たルアーが、今でも普通に釣れるって凄いなと。そして、1軍ルアーとして愛用しています。ダンクの良さを再び伝えたいがために、動画もやりたいと伝えました」
岡田「もともとシャッドプラグがすごい好きで、これまで一通りのシャッドは試したつもりです。そして、最近はほぼ100%に近い使用率でダンクとパワーダンクを投げているんですが、いろんなシャッドを投げ比べてみて、今こそこの2機種のシャッドを使うべきなんじゃないかと考えています。
霞ヶ浦とかは近年魚影が薄く、広大な護岸エリアからなんとか探して拾っていくという状況で、その中でダンクを使うメリットが際立ってきます。他のシャッドよりも急潜行で潜っていく。ヘビーカバーでも臆することなく攻められるスナッグレス性能。一番ゆっくりな巻き方でもしぶとく動いてくれる。この3点が揃っているルアーは、他にありません」
ダンクの有効なシチュエーション!
岡田「3点の特徴を持つダンクは、マッディシャローフィールドにおいて“水深のある護岸の平行引き”、”沈んでいるテトラ、オダの上のストップ&ゴー”で効果を発揮します。
護岸の平行引きにおいてダンクがベストな理由は、ズバ抜けた潜行能力を持っているため、護岸際のボトムまでくまなくルアーを通したい時に他のどのシャッドよりもショートキャストで刻んでいけるためです。それによってシャッドをボトムに到達させるのにロングキャストする必要がなくなり、1回の護岸平行引きで複数のバスをキャッチできる確率がより高まります。ロングキャストをして先に遠くのバスを反応させてしまうと、足元のボトムで喰うバスを警戒させてしまいますから」
また、濁ったフィールドだと連続した消波ブロックやオダなどといったものに魚が付くのが当たり前です。そういうエリアにタイトに攻める必要があるんですが、そこで引っかかっちゃうとそもそも話になりません。なので、シャッドプラグを投げる方は多いんですが、そんな中で一番ストレスなく投げられて、程よいアピールアクションができて、全くと言って良いほど引っかからない回避性能を見せてくれるダンクに変わるのは他に見当たらないですね。僕にとって換えが効かないルアーです」
サスペンド・フローティングの使い分けと、パワーダンク・ハイカットとの違いとは?
岡田「単純にサスペンドは止めておけるので、朝マヅメ、夕マヅメ時にバスが消波ブロックの上に浮いていそうな状況下で多用します。ブロックの上っ面を引いていき、バスが食ってくれそうなレンジにキープさせるイメージです。特に、タフ化した厳しい時季などはおすすめです。
ただ、僕はオールシーズンで8割くらいフローティングを使用しています。前後のフックサイズをあげてもフック同士が絡まず、泳ぎのキレにも余裕があります。さらに、スローフローティングになることで、サスペンドの漂う感じの演出もできつつ、ベイトタックルで扱うシーンでの安心感もあります」
岡田「パワーダンクとの違いですが、アクションは変わらず、投げやすさとシルエットの大きさが変わってきます。エリアを丁寧に釣っていきたいので、往路はダンクを投げ切って、復路はパワーダンクにルアーチェンジしてダンクで気づいてくれなかった魚に向けてアピール力を上げます。両方使うのがキモです」
岡田「また、ハイカットとダンクの使い分けについて質問されることが多いのですが、ダンクはスローリトリーブ性能に特化していて、主なアクションとしてはただ巻きメインで、ストップ&ゴー。
ハイカットは、速巻きに特化したモデルで、速い方の限界速度に照準を合わせています。中層の高速巻き、トゥイッチやジャークといった横っ飛びの使い方もできる芸達者なルアーで、ベイトを追っているバスに対しては効果的です。ダンクは足元がメインで、護岸などごちゃごちゃしたところをゆっくり巻いて、魚を追わずにボトムでエビやゴリを食っているような越冬系バスを狙うときに使います。
スピードを活かして中層で魅せて喰わせるか、スナッグレス性能とスローリトリーブ性能を活かしてモノに当てつつスローに喰わせるか、それぞれの持ち味を活かした使い分けが大事です」
「ダンク使い」翔生的! おすすめタックルセッティング!
- ロッド:ロッド 6ft6in L〜Mクラスの投げやすさ重視のベイトロッド
- リール:ハイギアタイプのベイトリール。回転の軽さがありつつ、フルキャストしても余裕のあるラインキャパがあるモデルがおすすめ
- ライン:フロロカーボン8~10lb