ライトゲームから小型青物まで釣れる汎用パックロッド!『ミニマリズム・リベルテ』【開発者のこだわりを徹底取材!!】



ティクトから新たにリリースされたパックロッド「ミニマリズム・リベルテ」。ミニマリズムというネーミングからもわかるように、ロッド性能はもちろんのこと、仕舞寸法やケースにまでこだわり、携行性を高めたシリーズだ。全3種のラインナップは、ライトゲームから小型青物を狙ったショアジギングまで、汎用性の高さも魅力となっている。今回は開発を担当した同社のアンバサダー・守田大輔さんに使用感や使い分けについて、根掘り葉掘りお話を伺ってみた!

【Profile】

守田大輔(もりた・だいすけ)

ライトゲームブランド・ティクトのアンバサダーを勤める。福岡県周辺の海域をホームグラウンドとしながらも、各地への遠征にも積極的。アジやメバルをメインターゲットとしつつ、エギング、ロックフィッシュ、ブラックバスなどシーズンに合わせた釣りを楽しんでいる。

パックロッド開発のきっかけ

地元福岡県の離島でのワンシーン。遠征や離れ島での釣りを好む守田さんだけに、コンパクトな装備を常に心がけてきた。

守田「最初はストアイベントや大阪フィッシングショーでのお客様の声ですね。ティクトのパックロッド『b4510S-SP』を使ってくださっているお客さんがいて、ヒイカの釣果写真を見せてくれて、その上で『ルアーウエイトキャパがもっとあれば、使う幅が広がると思うんです』という意見をいただきました」

守田「その後『パックロッド』しか使わない釣具店のスタッフさんの話を聞いたり、パックロッドの需要が高まりつつあるな、と思っていたところにメーカーから話をもらいまして僕自身も離島の釣りが好きで、常日頃から“極力荷物を減らしたい”と考えていたこともあり、メーカーとタッグを組んで開発していくことになりました」

守田「釣りを自由に、そして自分らしく楽しむ」をテーマに開発された『リベルテ』には、離島での釣りや、遠征釣行も数多くこなすティクトアンバサダー・守田さんのフィッシングスタイルが凝縮されている。発案から完成までは2年以上の期間を要し実釣・実用性能にもとことんこだわったアイテムに仕上がっている。

守田さんが描く理想のパックロッドとは?

守田「これまでのパックロッドのイメージとして、1ピースや2ピースのロッドと比べてしまうと、継ぎが多い分ウエイトが重くなったり、継いだ時にガイドをまっすぐに揃えるのが面倒だったり、ベンドカーブがスムーズでないなど比較されることが多かったと思います。実際に僕もそう感じていました」

守田「で、これらのイメージを払拭したいと考え、開発スタッフと協議を重ね、初期プロトの段階で『軽い!』と感じるものができました。継ぎが多い分、接続部分にマーキングも施しています。さらにロッドケースと布袋が付属。傷が入りにくい塗装も提案しました」

継ぎやすいように、セクションごとにマーキングを施した。

セミハードケースと布袋付き!

収納方法は専用の布袋に入れてから、セミハードケースでさらに包み込む。ロッドが破損してしまえば、釣りができないのは当たり前のことだが、それを防ぐために、「これでもか!」と守りを固めた仕様だ。

セミハードケース&布袋が付属することに加え、ブランクス自体にも傷がつきにくい塗装が施されている。

パックロッドだけど、1本で色々な釣りを楽しみたい!

守田「旅先で扱うことを意識した時、1本で色々な釣りが楽しめたらいいなと、現場でそう感じることも多かったので、それぞれの機種に汎用性を持たせています。これをテーマにした際、開発段階で一番のネックになったのはロッドのパワーでした」

守田「元々、3機種作る予定だったので、ターゲットをある程度振りわける必要がありました。おおまかに6ft2inはアジ、メバル。7ft2inはアジ、メバル、サバ、カマス、チヌ、メッキ。8ftはエギング、ロックフィッシュ、小型青物のイメージになります。特に6ft2inモデルは『豆アジから尺越えまで不安無く対応できるようにしたいなと考えていました」



守田流の3機種の使い分けをご紹介!

守田「大前提として『自由に自分の釣りを楽しもう』が開発テーマでもありますので、ここからはあくまでも個人的な見解になります。釣行の参考にしていただければ!」

「MLS-624」仕舞い寸法:51.0cm、セミハードケース長さ:58.5cm(編集部採寸)

守田「想定したメインターゲットはアジ、メバル。これらの魚種を対象とした場合、ジグ単の釣りでは0.8~1.75gが最も使いやすいウエイトだと思います。繊細な釣りだけに、専用ロッドと比べてしまうと感度に劣る部分はありますが、魚をかけた際は4ピースということを忘れるくらいしっかり曲がってくれます」

守田「ソリッドではなく、チューブラーティップなのでそこまで神経質になる必要もなく、尺クラスのアジであれば取り扱いに気を配る必要もありません。リールは1000番~2000番を推奨します」

624モデルの曲がり

【スペック】

  • 全長:6ft2in
  • 継数:4
  • 自重:58g
  • トップDia:1.1mm
  • バットDia:7.1mm
  • ルアー:~3.5g
  • ライン:~6lb(モノフィラメント)、~0.3号(PE)
  • ティップ:チューブラー
  • 価格:29,700円(税込)

【実釣時参考タックルデータ】

  • リール:20月下美人XLT2000S(DAIWA)※200g
    17セオリー1003(DAIWA)※155g
    17セオリー(DAIWA)+CBS+SSH30-D※185g
    10ステラC2000S(シマノ)+バランサーなど※195g
    ステラC2000S(シマノ)※189g
  • ライン:ジャックブライト0.3号(ティクト)、ライム0.3号(ティクト)、アッシュ0.15号(ティクト)

「MLS-725」仕舞い寸法:47.5㎝ セミハードケース長さ:58.5㎝(編集部採寸)

守田「1g~のジグ単や、キャロ、フロートを扱いやすいモデルですが、チニング、ライトロックフィッシュ、2.5号までのエギを用いた新子・ツツイカ系のライトエギング、カマス・メッキのプラッギング、小型~中型のシーバスまで幅広い魚種やリグに対応できます。使い込むと一番楽しいロッドかもしれません」

守田「ターゲットにもよりますが3機種のうち、仮にいずれか1本だけ持っていくなら、この724モデルですね。推奨リール2000番~2500番です」

725モデルの曲がり


【スペック】

  • 全長:7ft2in
  • 継数:5
  • 自重:85g
  • トップDia:1.4mm
  • バットDia:9.1mm
  • ルアー:~10g
  • ライン:~10lb(モノフィラメント)、~0.6号(PE)
  • ティップ:チューブラー
  • 価格:30,800円(税込)

【実釣時参考タックルデータ】

  • リール:20月下美人XLT2000S(DAIWA)※200g
    17セオリー1003(DAIWA)※155g
    17セオリー(DAIWA)+CBS+SSH30-D※185g
    10ステラC2000S(シマノ)+バランサーなど※195g
    ステラC2000S(シマノ)※189g
    13セルテート2004※227g
  • ライン:ジャックブライト0.3号(ティクト)、ライム0.4号(ティクト)、アッシュ0.15号(ティクト)

「MLS-805」仕舞い寸法:52.5cm、セミハードケース長さ:58.5cm(編集部採寸)

守田「パワーを持たせたブランクスでMLクラスの設定ですが、どちらかと言えばMクラスに近いです。推奨ルアーウエイトが21gまでとなっていますのでロックフィッシュはもちろん、エギング全般や、小型~中型の青物まで楽しんでもらえるかと思います。推奨リールは2500~3000番になります」

805モデルの曲がり

【スペック】

  • 全長:8ft
  • 継数:5
  • 自重:98g
  • トップDia:1.6mm
  • バットDia:11.0mm
  • ルアー:~21g
  • ライン:~12lb(モノフィラメント)、~0.8号(PE)
  • ティップ:チューブラー
  • 価格:31,900円(税込)

【実釣時参考タックルデータ】

  • リール:14カルディア2506※220g
    17コンプレックスCI4+2500S※185g
    07ステラC3000S※259g
  • ライン:SW0.8号(ゴーセン)、餌木猿PEモンキーマジック0.8号(林釣漁具製作所)

使用用途は無限大! カジュアルにスマートに様々なターゲットを狙うべし!!

『MLS-624』

『MLS-725』

『MLS-805』

『ルアーマガジン・ソルト』2023年5月号 発売情報

『ルアーマガジン・ソルト 2023年5月号』

今号の特集企画は盛りだくさん!「春イカ」「アジング」「ロックフィッシュ&ロックショア」「シーバス」の4つのテーマを徹底詳細!

このほか、小沼正弥さんの代名詞でもあるレバーブレーキ理論をまとめた企画や、村田基さんが登場する「インショア」企画、さらに春は旅の季節ということで特別企画「極上の釣り旅」も紹介してきます。

『ルアーマガジン・ソルト2023年3月号』は全国の釣具店・書店・Web通販サイトでお求めいただけます。

  • 発売日:2023年3月21日
  • 定価:1,500円(税込)