昨年6月のリリース以来、ショアジギングで喰わせのジグとして高い評価を得ているメタルエフェクトステイフォールに、あったらいいなぁと思っていたサイズが新たに追加されました! 待ってました! この激釣れメタルジグをプロデュースした「駿河の黒豹」こと井熊亮さんに、メタルエフェクトの釣れる秘密を改めて解説してもらいつつ、サイズ展開の狙いとその特徴を解説してもらったよ!
【Profile】
井熊亮(いくま・りょう)
大阪府出身。静岡県在住。関西ではシーバスに熱中し、静岡移住後はサーフの釣りにどっぷり。スーパーライトショアジギングやサーフフィネスの達人で、YouTubeチャンネル『釣りジャック』では駿河の黒豹の愛称で活躍中。豊富な実釣経験をいかし、ジャクソンのソルトプロスタッフとして同社の製品開発にも携わっています。
小魚シルエットで喰わせの間を演出! これがメタルエフェクトステイフォールのコンセプト
追加サイズの解説の前に、そもそもメタルエフェクトステイフォールはどんなメタルジグなのか? を紹介していただきましょう。
井熊「メタルエフェクトステイフォールはショアジギングを想定したメタルジグですが、近年はベイトシルエットのメタルジグの実績が高い。細身のメタルジグが欲しいというところから開発がスタートしました」
メタルエフェクト ステイフォール
メタルエフェクトステイフォールは20、30、40、60gをラインナップして昨年6月にリリース。昨年末に10、15gが追加。そして今夏以降に80、100gが追加予定だ。
特徴の一つが細身の小魚シルエット?
井熊「そうです。あとショアジギングはシャクリ後のフォール、食わせの間が非常に重要になります。ところが細身のメタルジグは、この部分で速く落ちすぎてしまう。そこでメタルエフェクトステイフォールは、喰わせの間で一瞬止まってスローに落ちるフォール特性を持たせました。ステイフォールというネーミングもここからきています」
メタルエフェクト ステイフォールの構造解説
細身のボディ側面に設けた凹みが水を受け、一瞬止まるようなフォールを実現。凹みの片側のエッジを滑らかにすることでシミーフォール+ヒラヒラと木の葉が落ちるようなフォールアクションを実現しています。
ステイフォールさせるにはどのような工夫を?
井熊「ボディ両側面の凹みです。シャクリ後のフォールで、凹みが水を受けてフォール速度が落とせます。さらに凹みのエッジの片側を丸めることで水が抜け、ユラユラ震えるシミーフォールしながらヒラヒラと木の葉のように落ちるフォールアクションが出せました」
喰わせの間で魅惑的なアクション。ストンッと速く落ちすぎないから、ショアジギングでも使いやすいわけですね。
コンパクトな10g、15gはSLSに最適! アクションはそのままに飛距離を伸ばすフォルムにチューン!
メタルエフェクト ステイフォールの10g、15gサイズは昨年末に追加されました。スーパーライトショアジギング(以下SLS)にぴったりのウエイトで、フル活用しているアングラーも多いはず。
井熊「SLSは年間通して、渋い状況でも何かしらの魚に出会えます。だからどうしても欲しかったウエイトです」
メタルエフェクト ステイフォール10g/15g
メタルエフェクトステイフォール10g
- 全長:46mm
- フック:フロント#6、リア#12
- カラー:8色
- 価格:660円(税込み)
メタルエフェクトステイフォール15g
- 全長:56mm
- フック:フロント#8、リア#10
- カラー:8色
- 価格:688円(税込み)
サイズ的には既存の20gは全長66mm、追加の15gは56mm、10gは46mmとボディはかなりコンパクト。小型青物やアジ、根魚など何でも釣れそうなサイズ感なんですよね〜。
井熊「ええ、確かに何が喰ってくるかわかりません(笑)。ただ、コンパクトでも飛距離はほしい。だから、10g、15gは20g以上のモデルより若干体高を上げて、後方重心に寄せたバランスに調整しているんですよ。これで15gでも20gに匹敵するくらいの飛距離が出せるようになっています」
スゴい! 単にサイズを落としただけじゃないんだ! やっぱり、人気&実力のあるルアーって、こういうところをおろそかにしないんですよね。
でも、後方重心寄りにするとフォールで尻下がり姿勢になって、沈下速度が速くなってしまいません? そこがちょっと心配…。
井熊「そう思いますよね。でも10gも15gもフォールの特性は20~60gと一緒なんですよ。10g、15gは体高を持たせたぶん、側面の凹みの面積も広がります。テール側の凹みを広げることでより水を受けるので、ジャーク後のフォールで水平に近い姿勢をキープします。ステイフォールの、あの一瞬止まるようなフォールアクションをちゃんと踏襲していますから、ご安心を!」
細身でコンパクトなメタルジグで喰わせの間が演出できるなんて、メチャ最高じゃないですか! もう、店頭で見かけたら全色買い候補リストの上位に一気にランクインですよ。
コンパクトなボディに合わせた新色2色も登場!
カラーも20g以上とはラインナップを変えているそうですね。
井熊「全8色で通常のラインナップにはない『SYNシラスやないと』と『KSG黒の衝撃』の2色を新色として追加しました」
メタルエフェクト ステイフォール10g/15g 新色
新色はどんなカラーなんですか?
井熊「黒の衝撃はボディの縁取りが黒で、どんな状況下でもシルエットがはっきり出ます。小粒でもシルエットの強さでフィッシュイーターにルアーの存在を認識させたいときに有効です」
『SYNシラスやないと』は文字どおり、シラスを食べているときに?
井熊「シラスなど極小のベイトフィッシュを捕食しているときに効きます。凹みはレーザーで乱反射してアピール。周りはグローなのでナイトゲームでも活躍します」
80g、100gは沖磯のショアジギングを想定して開発。オフショアのジギングでもステイフォールが効く!
メタルエフェクト ステイフォール80g/100g
メタルエフェクトステイフォール80g
- 全長:104mm
- カラー:8色
- 価格:990円(税抜き)※2022年夏以降発売予定
メタルエフェクトステイフォール100g
- 全長:112mm
- カラー:8色
- 価格:1,100円(税抜き)※2022年夏以降発売予定
では80g、100gの追加の狙いは?
井熊「既存の最大サイズ60gでは対処できない状況で投げます。潮流が速いエリアや水深があるところで、フィールドとしては沖磯を想定しています」
本格的なショアジギングに使えますね?
井熊「100gのメタルジグが背負えるヘビーなショアジギロッドにPEライン2.5号で狙うような青物や夏場のシイラに有効です」
10g、15gのように20~60gと形状やカラーの違いはあるんですか?
井熊「80g、100gは形状もカラーラインナップも一緒です。ただ、フックは標準装備せず、好みのフックを付けていただけるようにしました」
沖磯で大型青物狙いになると、皆さん好みのフックやセッティングがありますからね。
井熊「あとオフショアでも使っていただきたいので。ジギングでバーチカルに使うと、シャクリ後のステイがより感じとれます。喰わせの間がしっかりとれて、ステイで喰っちゃうことが多い(笑)。オフショアでもテストをし、喰わせの間が取れないジグを使っていた同船者と釣果の差は歴然でした」
喰わせの間を最大限引き出すなら、黒豹ジャーク!
メタルエフェクトステイフォールは10gから100gまでシャクリ後、一瞬ステイするようフォールアクションは全サイズで一貫した特性です。このフォールアクションを引き出しやすい使い方はあるんですか?
井熊「メタルエフェクトをロッドでシャクリ上げた後、そのままテンションフォールで水を噛ませるのがコツです。それにより、アクションからフォールへと移る間の一瞬、止まるようなフォールを演出できます。誰でも簡単に操作できるように設計しているので、是非、試して見て下さい! この間で喰わせられれば最高に楽しいですよ!」
誰でも簡単に喰わせの間を演出できるって、やっぱりジグのポテンシャルが高いからですよね。
井熊「それを狙って、散々テストして作りましたからね」
他にも、メタルエフェクトステイフォールの効果的な操作方法ってありますか?
井熊「そうですね、もっと明確なステイフォールをさせたいなら、私が実践している黒豹ジャークがおすすめです! リールを巻きながら3回ジャーク。フォールに移行するときにスッとロッドティップを下げて、意図的にラインスラックを出すようにします。こうすると、メタルエフェクトステイフォールが持つ本来の動きをフルに引き出せます!」
ショアもオフショアもジギングはジャークでアピール。フォールで喰わせると言われますが、メタルエフェクトステイフォールは喰わせの部分でより魅力的なアクションでバイトが誘える! 気になる方は早速、次の釣行で試してみてくださいね!
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