渓流用ロッドの選び方。キャスト精度と遠投性を兼ね備えた4.8ftという新基準! ブランシエラ4.8ULを徹底解説します!



ベイトタックルで渓流ルアーフィッシングを楽しみたいアングラーに朗報です! 以前より、開発過程がムービー等で発表されていた、ブランシエラ4.8ULのリリーススケジュールがついに確定しました! そこで、改めてこの機種の詳細をおさらいしていきたいと思います!

【Profile】

赤塚ケンイチ(あかつか・けんいち)

ベイトロッド専門メーカー「フィッシュマン」の代表。圧倒的な飛距離を出すタックルセッティングや高精度のピンスポット撃ち、ゼロバックラッシュなどを提唱しつつ、こだわりのロッドを世に送り出し続けてきた。国内外を問わず、様々なフィールド&ターゲットに精通している。

3年に渡って開発してきた4.8UL。ピンスポットへ撃ち込む喜びを実感!

フィッシュマンの渓流用ベイトロッドシリーズ「ブランシエラ」に、新たなモデルが登場します! この新たなモデルについて、同社代表にして開発担当でもある赤塚ケンイチさんに解説してもらいました。

赤塚「ブランシエラ4.8ULが、一体どんなベイトロッドなのか? FishmanSNSやyoutubeをご覧の皆さんには、もうすでにお馴染みかもしれませんね。なにせ、3年近くブラッシュアップを重ねてきた番手ですから。では特徴を解説していきたいと思います」

ビームス ブランシエラ4.8UL

  • 全長:146cm(4.8ft)
  • マテリアル:4軸カーボン+グラス
  • ガイド:Kガイドチタン+ステン
  • 自重:97g
  • 継ぎ数:3ピース
  • 仕舞寸法:51.5cm
  • ルアーウェイト:2〜7g
  • ライン:3〜6lb/PE0.5〜1号
  • 本体価格:39,800円

赤塚「4.8ULの特徴は、まず第1に『張り』。ブランシエラ5.2ULを持っているユーザーだったら、驚くくらいのシャキっとした感じを得られるでしょう。しかし、ただ単に張りを出したわけではなく、他の番手と同じように実は、胴からある負荷をかけるとグニャリと曲がるけど、それ以外は曲がらない」

シャープな使用フィールを出しながらも、負荷がかかるとフレキシブルに曲がってくれる、そんなイメージでしょうか。

赤塚「ただ、このブランシエラ4.8ULは、曲がった頂点からの収束がとにかく早い。ということは低弾丸ライナーが撃ちやすいということでもあります」

ここは、ルアーのキャスト精度に直結する部分でもあり、狙ったスポットに気持ちよく打ち込める、それがブランシエラ4.8ULがもつ特徴の1つとも言えるのでしょう。

赤塚「#1のティップセクションは細かいシェイクができるほどだが、実はカーボンにグラスマテリアルが配合されているコンポジットなのです。シェイク時やキャスト時にはグラスは感じられないかもしれないけど、バイト時ファイト時にその恩恵を受けることになります」

繊細なルアー操作性を持ちながら、大物にも対応できる柔軟性を両立しているということですね。

赤塚「これくらい小指と薬指がトリガー下のEVAを握りしめれれば、午後の腕の疲れは激減する」

赤塚「同じように強いが粘り腰の胴、そして強いバット。リールシートは3.9UL用に作ったブランクタッチのタイプで、なにより意識したのが1日中アキュラシーを落とさずキャストできること。これは握力低下させないこと。つまり握りやすい形状、細い周囲径で設計しています」

アングラーとロッドとの接点となるグリップ、ここにもフィッシュマンの思想がしっかりと反映されています。

赤塚「握力低下はピン撃ちアングラーにとって避けたいところ。それをリールシートというアイテムでカバーできる。対岸のオーバーハングの奥に弾丸ライナーでバシバシと決まる楽しさを存分に味わってほしい。そこまで奥に打ち込めば、サイズ、数ともに確実に伸びていくでしょう」



ブランシエラ4.8ULの、実釣テスト動画をチャプターごとに解説!

【チャプター1】オープニング:ターゲットはニジマス!

ブランシエラ4.8ULのプロトモデルを準備する赤塚さん。

今回の実釣のテーマを赤塚さんが解説します。ブランシエラ4.8ULを使用して狙うのはニジマスです。ブランシエラ4.8ULのテストでもあるので、いいサイズをキャッチして曲がりを見せたいところですが、ルアーの操作性やキャスト性能などもしっかりとチェックしていくのも目的です。

0:00 オープニング(チャプター1)。

【チャプター2】テスト釣行開始:5cmのミディアムディープダイバーが気持ちよくスポットに入る!

いよいよ実釣スタートです。入ったのは、小〜中規模の渓流です。ブランシエラ4.8ULのポテンシャルをチェックする上でまさに最適なフィールドですね。赤塚さんが重点的にチェックするのは、ブランクスの性能、ピン打ち性能(キャストアキュラシー)、ルアーの操作性などです。

最初に選択したのは5cmのミディアムディープダイバーです。キャストすると、対岸のシェードにルアーが吸い込まれるように入っていきます。このキャストフィールに赤塚さんも思わず「ん〜、いいね!」。

0:44 テスト実釣スタート!(チャプター2)。

【チャプター3】2019年から開発が始まった4.8UL

実釣をしながら4.8ULの開発過程を語る赤塚さん。

実は、すでに発売されているブランシエラ3.9ULと平行して開発が進んでいた4.8ULモデル。グリップのデザインにこだわったため、4.8ULのリリースに時間がかかったそうですよ。

2:15 2019年から開発が始まった48UL(チャプター3)。

【チャプター4】様々な重量のルアーを投げ、使用感をチェック

テスト実釣は進みます。重めのルアーから2gもないようなルアーまで、ブランシエラ4.8ULでキャストしていきます。超軽量ルアーでも気持ちよく飛んでいき、そのブランクス性能のポテンシャルの高さを伺わせます。

2:54 様々な重量のルアーを投げ、使用感をチェック(チャプター4)。

【チャプター5】実際に魚を狙い、操作感やファイト時のチェック

ファーストキャッチは小型のニジマスでした。

次は、実際に魚をかけて、ファイト時のブランクスの性能をチェックします。ファーストフィッシュは、ミノーでキャッチした小ぶりなニジマスでした。このサイズでもブランクスの持つ柔軟性でしっかりとキャッチ可能です。

【チャプター5】実際に魚を狙い、操作感やファイト時のチェック(4:32)。

【チャプター6】トップ、ミノー、スプーンの順にローテーションしていく

ミノーを駆使してニジマスをキャッチする赤塚さん。

さらにテストは続きます。次は、ルアーローテーションを行いながら、さらに実戦に近い状況でブランシエラ4.8ULの性能をチェックします。まず、トップウォータープラグで水面を探り、その後にミノーを投入します。最後にスプーンをとおして、ロッドの使用フィールを確認するという流れですね。

6:21 トップ、ミノー、スプーンの順にローテーションしていく(チャプター6)。

【チャプター7】4.8ftというレングスについて

バックスペースがないシチュエーションでも、自在にキャストを繰り出しスポットにルアーを打ち込みます。

ここで、なぜ4.8ftというレングスが必要だったのかを解説する赤塚さん。3ft台のロッドに匹敵する取り回しの良さとキャスタビリティ、そして5ft台のロッドが持つ遠投性。この2つの特性のいいとこどりすらも可能な4.8ftという長さ。この説明を聞いていると、4.8ftモデルの有用性がよくわかります。

4ft8inというレングスについて。

【チャプター9】ロッドパワーを確認すべく、大型が潜む本流域へ

待望の、良型のニジマスがヒット!

テスト釣行も、いよいよ大詰めです。開けた場所で、さらに大型のニジマスを狙い、ブランシエラ4.8ULをファイト中にブチ曲げようと試みます。その目論見が見事にハマり、今回の最大魚がヒットします! 流れの中で大型のニジマスとファイトです。ブランクスをしっかりと曲げつつも、確実に足元まで寄せてきます。そして、そのままエンディングへ。

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