日本のソルトルアーフィッシングシーンを代表するミノーとして、黎明期からリードし続けるDAIWAの「ショアラインシャイナー」シリーズ。一昨年、待望のモデルチェンジを果たし「ショアラインシャイナーZ (SLS-Z)バーティスR」となり、さらなる飛距離とアクションの向上を実現し、歴代ショアラインシャイナーシリーズの頂点を極めました。そんな同ミノーのバリエーションモデルであり、干潟や河川でのウェーディングゲームでも人気を誇った「SSR(スーパーシャローランナー)」も2022年度、遂にモデルチェンジへ! 今回大木は最新の『SLS-ZバーティスR125F-SSR』をお借りして、ひと足先にインプレッションして参りました。
インプレするのは自称・編集部イチのシーバスフリーク・大木
【Profile】
ルアマガプラス編集部・大木
元大型釣具量販店の店員という経歴を持つルアマガプラス編集部員。バスソルト問わず、幅広く釣りを楽しむことをモットーとする。得意な釣りはシーバスで、時間があれば地元湘南河川でロッドを振るう。特技はモノマネ。暖かくなってきた最近、やっと釣りに行けた(行った)寒さに弱い34歳。三寒四温の「寒」にビビっている。
ショアラインシャイナーZバーティスR 125F-SSR(DAIWA)とは!?
ルアマガプラスでは一昨年(2020年)、ショアラインシャイナーシリーズがモデルチェンジした際に記事でもその詳細をお伝えしました。
その名の通り「バーティス=頂点」を極めるべく同ルアーは、現代シーバスシーンのトレンドを反映させ、より全国各地にも対応するべく飛距離、アクションの向上、ルアーの立ち上がりの速さなど大幅に進化を遂げることとなりました。
そして今季SLS-ZバーティスRに加わったのが、オリジナルモデルよりもさらに浅いレンジを攻めることが可能な「SSR(スーパーシャローランナー)」モデル。
【スペック】
- サイズ:125mm
- 自重:20.3g
- カラー:10色
- 有効レンジ:約30~50cm
- アクション:ヌルヌルロールアクション
- 飛距離:Max75m、 Ave72.1m
- 標準装備フック:#5(リングは#3)
- メーカー希望本体価格:2,100円
SSRはSLS-Zバーティスシリーズ以前よりラインナップされてきたモデルですが、これまでとは大きく異なる点があります。その詳細は先月の新製品記事でもお届けしました。
近年のシーバスゲームはより「河川」にシフトしている!?
上記のリンク記事で、DAIWA高橋慶朗テスターも語ってくれましたが、前モデルはリップの角度が垂直方向に大きく立っており、水流を受け止めシャローレンジをゆっくり動かす、主に干潟での使用をイメージしたアクションとなっていました。
しかし近年では河川でのシーバスゲームを楽しむ人が増えており、前作のバーティス120F-SSRでは河川の流れがリップにあたり過ぎてしまい、ルアーが大きく暴れてしまいます。
よってNEWバーティスR 125F-SSRは水の当たる面を減らした「小型リップ」が搭載されているのです。
また潜航深度も前作では5~30cmでありましたが、NEWバーティスR 125F-SSRは30~50cmと流れを考慮した深度設計になっています。
名作ルアーの「遺伝子」を引き継ぐ超ハイブリットモデル!
さらにこの小型リップは、ある名作ルアーの血統を受け継いでいます。それは紀州のランカーハンターとしても名高いDAIWAテスター・山本典史さんが監修した「モアザンウィンドストーム」。
ウィンドストームは磯や大河川において、流れの強弱が強いシーンでもルアーが暴れすぎない絶妙なバランスで設計されており、ベイトフィッシュライクなタイトアクションでシャローミノーの欠点を克服した名作とも言えるルアーでした。
そんなウインドストームのアクションを踏襲し、さらなる飛距離を実現したのがNEWバーティスR 125F-SSRなのです!
いざインプレ!このルアーでしか出せないアクションがある!
昨年秋にSLS-ZバーティスR 140をインプレさせて頂いたのですが、そのときのキャスタビリティの良さにもだいぶ驚かされたのですが、NEWバーティスR 125F-SSRも同じ位の衝撃を受けました。
インプレ場所として選んだのは大木のホームである都市型河川だったのですが、軽く投げても対岸にぶつかりそうになりました(対岸との距離50m未満)。
同サイズのフローティングのシャローミノーはサイズに比べウェイトも20g未満のものも多く飛距離を出せるモデルもさほど多くはありません。出せるとすればヒラメなどのサーフモデルがほとんどですが、NEWバーティスR 125F-SSRは20.3gとウェイトも備わっていながら、バーティスR独自の『エアロボディデザイン』に『大型タングステンウェイトワイヤーオシレート機構』が搭載されているので飛距離は十二分。オープンエリアの大型河川でもその能力をより発揮できるでしょう。
また川の流れの強弱おいて、リトリーブスピードを調整すればローリングアクションの「質」を変えることができるのも、このルアーの強み。
ウォブルの強いルアーを投入し、流れが強かったり、魚の反応がないときに、このNEWバーティスR 125F-SSRを投入すれば反応を引き出せるシーンも容易に想像ができるので、フィネス的な「喰わせ」としてローテーションの一角に組み込めるのではないかと思います。
※アクションは下記動画をチェック!
ベイトフィッシュだけではない!「バチ」や「サヨリ」パターンにも対応!
同クラスミノーとは一線を画したタイトロールアクションは通常のベイトフィッシュパターンだけでなく、本来カバーできないベイトパターンにも対応することができます。
例えば大河川でのバチパターン、NEWバーティスR 125F-SSRが持つレンジ能力と河川の流れの対応力であれば演出することは可能。そしてバチ用ルアーでは出せない飛距離も実現できるので切り札として持っておくのもありでしょう。
バチパターンにもピッタリなパール系&マットカラーもあります!
また、関西や日本海側でのサヨリパターンも同じく使用することができ、スローリトリーブでのストップ&ゴーなどもかなりいけるのではないかと思います。
シーバスゲームの真髄とエキサイティングなファイトが楽しめるのは「シャローエリア」!
近年港湾や運河などでも、かつてのシーバスブームの再来のごとく、アングラーを多く見かけるようになりました。しかし、個人的にはシーバスゲームの面白さは特に河川でのシャローゲームにあると思っています。シャローに差してくるシーバスはやる気があり、良いサイズも多い。そして浅いエリアだからこそダイナミックなバイトやファイトを堪能することが出来ます。
しかしシャローなだけに、狙う場所や流れ、そしてプレッシャーなどにも考慮しながらのルアーセレクトはシビアな部分が多々あり、ルアーフィッシングの「面白難しい」シーンが凝縮されています。
そんなシャローシーバスゲームでの確実な「切り札」として間違いなく活躍してくれるのが「ショアラインシャイナーZバーティスR 125F-SSR」です。
おそらくこのルアーは全国どの河川、いや、干潟やゴロタ、磯と「シャロー」と名がつくエリアでは絶対にもっておいて損はないルアーでしょう。
個人的には、今年は地元から離れた、憧れの村越さんがホームとする狩野川に遠征をしたいと思っているのですが、グーグル・マップなどで地形をチェックしていると、おそらくこのNEWバーティスR 125F-SSRが活躍するポイントが、かなりあるのではないかと勝手に妄想しています(笑)。
現在DAIWA公式Webサイトではオンラインフィッシングショーも開催中!
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