【金森隆志】春のでかバス理論と自己記録ルアー公開「シャローで良い思いしかしたことがない」



バスプロのみなさんの自己記録を公開! 金森隆志さんのデカバスとの付き合い方とは。季節を問わず50アップを岸から連発している金森さんですが、50アップのキャッチ率が1番高いのは春だという。春にでかバスが釣れやすい理由について語ってもらった。

金森「この時期のでかバスが1番だましやすいので、50アップを釣ったことのない人はチャンス!」

【Profile】

金森隆志(かなもり・たかし)

20年近く活躍し続ける超人気岸釣りプロアングラー。「55cmぐらいまでならこの本(ルアーマガジン2022年6月号)が出る頃がベストです。アフターも大きいのが釣れるけど、体型が全然違います」

沖を狙うと春は釣れない

岸釣りでは深場を狙うとドツボに……

金森「でかバスは季節を先取りすると言われるけど、あれって冬から春だけに当てはまるんですよ。代謝が冬の間は落ちていて、動きにくくなるとともに動体視力が落ちる。そしてシャローに上がってくる。バスが判断が効かない状態にあるのが2月の大潮の2回めです。毎年それに当てて釣りに行ってますが、いい釣りしかしたことないです。2月下旬から3月下旬は、1年で1番だましやすい時期です。

夏や秋のバスは泳ぎ回ってるから、代謝もいいし目もきく。秋のバスをだますのは難しいけど、春は比較的簡単。ある程度アピールできて動きの遅いものを地形や場所に合わせて入れてやればいいだけです。

だからこの時期、岸釣りで1番やっちゃいけないのは深場を釣ること。冬の間にバイブレーションのリフト&フォールで釣れたといって、状況が変わっているにも関わらず同じことを深場でやってると釣れない。

2月以降、日照時間がどんどん長くなって水温が上がらなくてもデカくて動けるやつはシャローに向かうんですよ。いい天気が続くとシャローから水温が上がってくるんで、いい魚であればあるほどシャローに寄ってくる。なのでそういった魚を釣るのであれば、ゆっくり動いたりボリュームがあるというのがキーワードになる。この2つを軸に攻略していくと、春にでかいのが釣れやすくなります」

バスが深場から上がってきやすいシャローを狙うのが基本だが、リップラップだけでなく浮きゴミなど何かしら身を隠せるものがある場所がベストだ。

では、シャローのどういう場所を狙えばいいのだろうか。

金森「ただ日当たりがよくて水温が上がるシャローじゃなくて、レイダウンとかオーバーハングとか、なにかしらバスが身を寄せる場所がないとダメです。浮きゴミもバスの警戒心をやわらげてくれます。ディープが隣接しているとなおいいですね」

自己記録65cmを釣ったルアーとその釣り方

マグナムツーウェイ【レイドジャパン】七色ダムで65cm!

岸釣りを主戦場としている金森さんだが、自己記録はボートでキャッチ。

金森「ルアーはマグナムツーウェイで、ダブルネイルワッキーで吊るして釣りました。60cmオーバーは何本も釣ってきましたが、これが最大です。とにかく強烈に引きました!」


食わせの釣りと強い釣りの併用で

レベルスピン 1/2oz + フルスイング 4in【ともにレイドジャパン】

シャッドテールを装着することでボリュームをアップさせ、なおかつスローに引くことができる。「岸際をタイトに、ボリュームがある強いものをゆっくりと動かす、これが春の荒れた濁った時にベストマッチです」ラインは最低でも16lb。

レベルシャッドスプリンター68MR【レイドジャパン】+ステルスセブン【ジークラック】

操作感をアップさせるため、14gのタングステンシンカーをセンターに装着。周囲はすべてブレード仕様だ。ショートキャストで護岸際などをバマストで釣っていく。「晴天無風よりは荒れた時にいいです」ロッドはグラディエーターアンチ・GA-74XH「ディフューザー」などのパワフルなものがオススメ。

フィッシュローラー 4in【レイドジャパン】ジグヘッドリグ

春とはいえ、ボリュームのあるルアーが常時効くとは限らない。「レンジは気にせず、シェイクしつつバスの目線より上を引くイメージで使ってください。ホバストも用意しておきましょう。ピンを狙う際の必需品です」

エグダマタイプレベル 4.5g+エグバグ【ともにレイドジャパン】

金森「特に春先のシャローカバーでじっとしてる個体には不可欠です。代謝が上がっていないから、エサに対してポジティブじゃない。だから1点で長く誘える吊るしが効くんです」
エグバグは逆手と両腕をカットして装着。ロッドはグラディエーターアンチ・GA-70HS-ST「パワーノーズ」を使用している。

オサカナスイマー145【レイドジャパン】

昨年リリースされたオサカナスイマー125のサイズアップ版だ。
金森「ハドルテール系は春にいい仕事をしてくれます。テールが優しくポンポンポン……と動いて中層にいるニュートラルな魚を引っ張ってくれる。ダッジを使う時みたいに、ロッドを立ててラインスラックを出しながらゆっくりリールを巻くのがメインの使い方です」
金森「デカいバスの上顎は硬いからフックが刺さりきってないことが多々ある。ファイト中にラインがゆるむとバレてしまうので、ある程度負荷がかかっている状態を保つのが大事です。釣った魚のケアも欠かせません。ネット中で体力を回復させてからリリースするように心掛けています」

『ルアーマガジン』2023年9月号 発売情報

ルアーマガジン史上初めてのスモールマウス×オカッパリの表紙を飾ってくれたのは川村光大郎さん。大人気企画「岸釣りジャーニー」での一幕です。その他にも北の鉄人・山田祐五さんの初桧原湖釣行や、五十嵐誠さんによる最新スモールマウス攻略メソッドなど、避暑地で楽しめるバス釣りをご紹介。でもやっぱり暑い中で釣ってこそバス釣り(?)という気持ちもありますよね? 安心してください。今年の夏を乗り切るためのサマーパターン攻略特集「夏を制するキーワード」ではすぐに役立つ実戦的ハウツー満載でお送りします! そして! 夏といえばカバー! カバーといえば…フリップでしょ!! 未来に残したいバス釣り遺産『フリップ』にも大注目ですよ!