発売以降、全国のアングラーに支持されている『ジリオンSV TW(DAIWA)』。そして、今年ジリオンTW HDがリリース。同じ系統のリールだが、その違いや使い分けは? 琵琶湖のストロングゲーマー、前田純さんがいつものように忖度なしの正直な感想を語ってくれました!
【Profile】
前田純(まえだ・じゅん)
豪快でストロングなフィッシングスタイルが特徴。親しみやすいキャラクターででかバスを釣るコツを伝授してくれ、常に予約が取りづらい人気の琵琶湖ガイドだ。 DAIWAプロスタッフ。
オールラウンダーの『ジリオンSV TW』、重量級バーサタイルの『ジリオンTW HD』
ラインキャパシティの違いも使い分けの指標に
――前田さんは現在ジリオンSV TWとジリオンTW HDをメインに使用しているとのことですが、どのように使い分けているのでしょうか?
ガイド前田「自分なりの基本的な使い分けは、SVブーストとマグZブーストの違い、そしてラインキャパシティの違いで、フロロ14lbまではジリオンSV TW、フロロ16〜20lbはジリオンTW HDを使ってます。
ただ、7inクラスの大きなワームの3.5gテキサスリグをする時は、ラインは16lbを使うんですが、ジリオンSV TWを使ったりしますね。やはり空気抵抗のあるもをしっかり飛ばすのは、ジリオンSV TWのほうに分がありますから。フロロ14lbで、ミノー、バイブ、シャロークランクを投げるならジリオンSV TWといった感じ。高比重ノーシンカーを沈み込ませていく釣りとか、大きいワームを使った7gテキサスリグなんかはフロロの20lbを使ってジリオンTW HDで。あとはマグナムクランクなどもこれですね」
――ラインの太さ、そして使うルアーの空気抵抗で使い分けていく感じですね。新しく出たジリオンTW HDの感想はどうですか?
ガイド前田「自分の釣りはルアーも大きいしラインも太めなんで、このリールはドンピシャ。まさに待ってましたといった感じですね。
ジリオンSV TWはジリオンTW HD同じ形状のボディを使ってますが、ハンドルやギヤ、スプール、ブレーキだけでなく、実はシャフトとピニオンが太くなっているんです。ただの色違いだけじゃなく、細部までこだわり抜いて新しく生まれたリールなんです。こういうところを大きくアピールしないところがDAIWAの職人魂やプライドを感じますね」
――この2機種はブレーキ設定も変わっているんですよね。
ガイド前田「まずジリオンSV TWに搭載されているSVブーストはバックラッシュを防ぐために最初にブレーキを強くして、後半を緩めて軽いものでもしっかり飛距離を伸ばすブレーキ設定。ジリオンTW HDはマグZブーストという機構が搭載されていて、これは重たいものがキャスト後半までしっかり伸びて飛ぶというものです。
以前、マグフォースZというブレーキ機構があったのですが、これは重たいものを遠くに飛ばすのにとても有利なものでした。個人的にこれがとても好きだったんですが、それに近い感覚でさらにブースト化されて飛んでくれるのがマグZブーストなんです。重量級のルアーがめちゃくちゃ気持ちよく飛ぶ、かなり僕好みのリールになってますね」
ハイパードライブデザインでキャストだけじゃなく「巻き心地」も最高品質を追求!
滑らかな巻き心地が長続きするからいつまでも強気で戦える
――キャストフィーリングが気持ちいいと、釣りをしているだけで楽しくなってきますもんね!
ガイド前田「はい、キャスト面ばかり注目されてますが、巻きの滑らかさもかなりものがありますよ。2機種ともハイパードライブデザインで巻き心地が本当に滑らかで優秀。ハイパードライブデジギア、ハイパーダブルサポートといった機構をまとめてハイパードライブデザインというのですが、これは初期性能が長持ちするというもの。
ハイパードライブデジギアは、滑らかなだけじゃなく、その性能が回転が長続きするんですね。細かい歯のギアは、使い始めは滑らかでも歯が欠けやすく長持ちしないのですが、ハイパードライブデジギアは滑らかな上に耐久性もあるギアになっているんです」
ガイド前田「ギアの歯を細かくするのではなく、歯の角度を変えて噛み合わせの接地面積を増やすというDAIWA独自の技術で、これは自分も目から鱗でしたね。自分が毎日のように湖面に出て、荒れる湖面を走って、デカバスをたくさん釣って、それでも性能が落ちていない。そもそも、それで性能が落ちるようなリールなら自分は使っていませんから!」
――キャストフィールもリーリングも最高品質の使い心地……、ジリオンSV TWとジリオンTW HD、両方欲しくなってきますね……。
ガイド前田「ジリオンSV TWはとてもルアーの使用範囲が広いので、一般のユーザーがまず一台買うベイトリールとしては、即答でこのリールをオススメしますね。オカッパリもすればボートもするし、巻きから撃ちまで、いろんな重さのルアー、リグに対応してくれますから。SVブーストは本当に飛びますから、このキャストの心地よさもぜひ味わって欲しいところです。
そして、もっと使うルアーが重たい、ラインも太いとなってくると、ジリオンTW HDをオススメします。
軽いものがバックラッシュしないでしっかり飛ぶジリオンSV TW。太いラインで重いものを快適に飛ばせるジリオンTW HD。そしてそれぞれギア比も豊富なんで、この2シリーズがあれば大抵の釣りがカバーできるんですよね。僕がボートに10本タックルを載せるとしたら、8本はこの2種類のリールをセットしていますよ。それプラス、ジャイアントベイトにはタトゥーラ300、400、スイムジグをじっくり巻いてくる釣りにはリョーガシリーズを使いますね」
――では、ガイドのお客さんもジリオンシリーズの愛用者も多かったりするんですか?
ガイド前田「めちゃくちゃ多いですね! ジリオンSV TWの良さはかなり浸透しているみたいで、自分がオススメしたら次の時に買ってくるお客さんもいましたし、1台購入して、2台、3台と増えていく方もいます。使い心地を実感して、新しいジリオンに入れ替えていくお客さんがとても多いんですよ。一般の方が使ってすぐに違いがわかるレベルのものなので、これを使ったらリピーターになってしまうんです。ジリオンTW HDもすでに購入された方もいて、今後そういうふうにリピーターが増えていくリールになると思いますよ!」
ガイド前田さんによるジリオンHDのインプレッション動画も要チェック!
「モンスターブレイブZ」チャレンジ動画も必見です!
- 1
- 2