ハゼクランクといえば、大きくても体長20cmほどのハゼを小型クランクベイトで狙うライトゲーム。メインラインにPE0.6号といった極細糸を用いる繊細な釣りですが……かねてより「ハゼクラみたいなライトタックルでもシーバスゲームは成立するんですよ!」と豪語しているのが釣りYouTuber、reLight調査隊を率いるボス吉田さん。日本各地の魚をハゼクラで釣り上げてきた実績を持つ吉田さんたちが、南国遠征の興奮冷めやらぬ石垣島釣行の装備のまま東京港湾部でシーバス釣りに挑んできたというので、報告です。
八重山病(やいまやまい)をご存じでしょうか?
この間まで南の島で釣りをしていました。
「石垣島・西表島」の綺麗な海、豊富な魚種、大自然のジャングル、現地の方達の温かい歓迎を受けてすっかり心を置いてきてしまったリライト調査隊。東京に帰ってきてから、思い出がありすぎて……向こうで使っていたルアーなどの釣り道具を片づけることができないんです……。
フッと目に入るルアーで思い出すのは石垣島・西表島の情景。
お腹が空いてくると、ああ、ソーキそば食べたいなぁ……雲行きが怪しくなると、スコールか!? など、次から次へと南の島の空気感を思い出しては「ふぅ。。」とため息もらし、八重山列島、石垣島から心が戻ってこない。このような現象を「八重山病(やいまやまい)」と言います。重症です。
本物のジャングルからコンクリートジャングルへ
重篤な八重山病に陥ったリライト調査隊の気合を入れ直すべく、メンバーカツの初企画! を実行することにしました。
カツ曰く「石垣島リーフでライトタックルを使用した際の魚の引きが最高に面白かった!」
ということなので、それならばもっとロッドをブチ曲げてみたら症状も軽くなるのでは……じゃあシーバスを狙ってみよう! という一見無謀な企画だと思いながらも、ライトタックルの限界を体験してみたい好奇心から実釣してみることになりました。
東京港湾部の小運河に行ってみると、見慣れているはずの景色ですが、メンバー揃って「この間まで本物のジャングルにいたのに周りはタワーマンションだらけのコンクリートジャングル!」という言葉が出てきてしまいます。
まだまだ八重山病は治っていない様子です(笑)。
狙いはバチ抜け終盤の東京港湾部シーバス
6月に入ると、東京湾港湾部のバチ抜けも終盤に入ります。河川よりも流れのある小運河では動きの素早いトリックバチ(くるくるバチ)が抜けている光景がよく見られます。また、ハゼの稚魚(デキハゼ)やボラの稚魚(ハク)なども多くなり水の中が賑やかになってくる季節です。
狭い小運河の狙い方は「テクトロ」が有効
東京港湾部の小運河を狙う場合、範囲が広い河川のようにルアーをフルキャストして広範囲に探る必要がありません。川幅も狭く、沈み根やカケアガリもほとんどありませんし、その代わりに足元から水深がある場合が多く、壁際をシーバスが回遊していたり壁の底にピッタリくっついていたりします。
そもそも竿を両手で思い切り振りかぶるオーバヘッドキャストが禁止されているエリアもありますし、禁止されていなくても遊歩道が併設されているような場所では歩行者に対して危険な行為になり得ます。
そんな状況で効率よくシーバスを狙うためには、岸壁から足元にルアーを落として歩きながらルアーを引っ張るテクトロ! これです。ルアーを足元の流れに乗せてある程度流してからゆっくり巻く方法が有効。シーバスは真下にもいます。
ライトゲームロッドがブチ曲がる!
メンバーカツと高橋にひと通り注意点や狙い方の説明をして実釣開始です。足元の流れを見ながら、マニック95を流し込んでいたボス吉田。
4流し目の開始2分ちょっと……巻き上げで引き波が立った瞬間……ゴンッ! きた!? 強烈な引きでロッドがブチ曲がります! ドラグ音もジッジィィィジィィィと悲鳴を上げ、近くにいたカツも「めっちゃブン曲がってる!?」と見入っている様子。
ラインとリーダーが細いため、無理にやり合うよりもドラグ調整をしてラインを出していくことでラインブレイクを防ぎます。シーバスロッドでは味わえない強烈な引きで、シーバスに主導権を握られますが、ロッドの柔らかさを利用してシーバスが疲れるのを待ちます。シーバスの動きが鈍ってきた所でタモ入れ成功!
秋のシーバスのような体高で思っていたより良型のシーバスをキャッチできました。
カツ「え? これさ! あれで釣るサイズ!?」
おい企画者(笑)!
リリースするときは優しく
足場が少し高い場所などは、シーバスをリリースする際にボチャンと落とさずにタモに入れてそっと優しくリリースします。
逃がすシーバスに衝撃を与えなくて済むと同時に、周りにいるかもしれないシーバスにプレッシャーを与えなくて済みます。
カツ企画成功!
ルアー釣りといえばキャスト! しかし今回はキャストはしません。コツが掴めないカツと高橋は、1バイトずつアタリは出たもののヒットまで持ち込めず、またもや心が折れた戦士になりました(笑) 。八重山病は治るのか!?
カツ「安定のゼロ。またここか……」
高橋「都市型は気難しい……」
ですが、ボス吉田のロッドはブチ曲がったので企画は成功です。釣りのテクニックを存分に引き出すライトタックルシーバス! いささか上級者向けですが、やってみると面白いです。
港湾部シーバスフィッシングの注意点
釣り人以外にも、歩行者がいます。周りにじゅうぶん気を付けて無理なことは避け、迷惑にならないようにしましょう。またマンションなど居住地が多くあるため、大声で騒ぐことも避けましょう。立入禁止区間には絶対に入らないように、釣り禁止エリアにも立ち入らないようにしましょう。
今回の釣りレポート
項目 | 釣りの情報 |
---|---|
釣り物 | シーバスフィッシング(ライトタックル) |
狙った魚 | シーバス(スズキ) |
釣った場所 | 東京港湾部小運河 |
釣行日時 | 2022年6月1日(水)19:15~21:30(満潮18:47) |
釣れた魚 | シーバス:60cm×1尾 |
使用タックル | ロッド:エキセントリック AR-2632M(ロブルアー) リール:ストラディック C2000S(シマノ) ルアー:エリア10(ガイア)、マニック95(デュオ) ライン:PE0.6号 リーダー:フロロカーボン1.7号 |
今回の釣り攻略情報
- ルアーを岸よりの流れに乗せて流しながらゆっくり巻いてヒットした。
- リーダーを細くしていたために見切られることなくヒットした。
- ライトゲームロッドの柔らかさだからこそ深いバイトが出せた。
reLight調査隊情報
隊員情報
吉田光輝
カツ
高橋
ひろぽん
reLight調査隊の釣りレポート
- 1
- 2