大型のアオリイカを釣るために、各地を釣行する山田ヒロヒトさん。今回は、初夏の和歌山での実釣をお願いしました! 2022年は、春イカのスタートが遅れているという話しもチラホラ聞いていますが、なんと今回、2kgオーバーもキャッチするというかなりの好釣果に恵まれました! その詳細をレポートします!
【Profile】
山田ヒロヒト(やまだ・ひろひと)
ヤマラッピの愛称で知られるアングラー。サラリーマンとして勤務する傍らサンデーアングラーとしての活躍を経て、現在は独立してフルタイムで活動中。DAIWAのエメラルダスシリーズのプロデュースにも深く関わる人物。
ヤマラッピさん2.3kg捕獲の瞬間をムービーでチェック!
大潮は、必ず潮が大きく動くとは限らない。いや、むしろ動かない!?
今回の釣行場所は、和歌山県南紀周辺。ヤマラッピさんは、下見も兼ねて先に現地入りしていました。
ヤマラッピ「2〜3日前に大雨が降ってその影響が尾を引いてるんで、ちょっと厳しいかもですねぇ」
磯へと渡る船の上で、簡単に状況を説明。
ヤマラッピ「大潮やけど、全然潮が動かないんですよ。じわじわと潮位が下がって、じわじわと潮位が上がるだけ。2kg、3kg狙う場合、一番重要なのは潮がしっかりと動くこと。この動き出すタイミングにイカの活性が上がるからね」
――大潮なのに、潮が動かないんですか!?
ヤマラッピ「全く動かいないわけじゃないけど、大潮という言葉から想像するような、ガンガン流すような潮流は、前日のチェックではなかった。たまに発生する短時間の潮流を捉えてものにするかが重要になると思う」
――なかなかシビアな展開になりそうですね…。
ヤマラッピ「せやね…。でもまぁ、頑張りましょう!」
エンドタップジャークの強いシャクリで状況を打開!
――実際に磯に乗って実釣を始めると、やはり、事前の予想通り潮の流れがほとんどなく、狙いを絞り込みにくい状況です。
ヤマラッピ「やっぱり、大きいイカというのは、潮の動きがメッチャ大事。たるんでた潮が動き出した途端、アタリが連発するというのは、エギングやってる人やったら経験あると思う」
――そんな、潮流変化に乏しい状況を打開する手段はないのでしょうか?
ヤマラッピ「僕がプロデュースしたエギに、エメラルダスピークとエメラルダスステイがあります。ステイって、大分型のバンバン動くエギとは対照的に、しっかりと水を掴んで、踏ん張りが効くタイプのエギなのはご存知の通りです。このステイの動き過ぎないアクションが、大型のオスに効くことが多いんですよ」
エメラルダス ステイ(DAIWA)
【SPEC】
号数 | 標準自重 (g) | フォールスピード (秒/m) | 色数 | メーカー希望 本体価格(円) |
---|---|---|---|---|
3.0 | 18.5 | 4.25 | 9 | 1,240 |
3.5 | 25 | 3.75 | 9 | 1,240 |
4.0 | 29 | 3.75 | 9 | 1,370 |
――オスの大型アオリイカに効く、エメラルダスステイの動かし方ってありますか?
ヤマラッピ「大分型のエギと同じようにバンバンバン!ってシャクっても、スタビライザーがあるんで踏ん張ってそんな動かないですけど、巻きジャクリで動かすと、派手ではないけどキビキビとした動きをするんです。それがね、大型のオスのアオリイカに効くことがありますね」
――では、エメラルダスピークのような大分型のダートタイプのエギを、大型のオス狙いで使う場合はどうアクションさせますか?
ヤマラッピ「今、エメラルダスステイの落ち着いた動きで誘ってますよね。でも、イカからの反応は薄い。なぜか? 潮の動きが足りてないからです。イカがいないんじゃなくて、多分、その辺をウロウロしてると思うんやけど、スイッチが入りきってないから反応せぇへん。じゃあ、潮が動き出すまで待つしかないのか? 果たして、潮が動くかどうかもわからない今日のような状況で」
――う〜ん、ちょっと効率悪い気もしますね…。
ヤマラッピ「まったりとした状況、イカのやる気もない、攻め方も単調になりがち。そういう状況を打開できるのが、エンドタップジャークのような激しいジャークやね。エメラルダスピークなどのしっかりと動くエギをバンバンバン!って激しくダートさせて、強引にスイッチを入れるというのが有効なこともあります。これは、私がよく言っている「時合いを作る」エギングです。時合いが来るのを待つのではなくて自ら作る、究極の攻めのエギングですね」
エメラルダス ピーク
【SPEC】
品名 | ウエイト (g) | 色数 | メーカー希望 本体価格(円) |
---|---|---|---|
2.5号 | 10.5 | 15 | 1,050 |
3.0号 | 14.5 | 15 | 1,050 |
3.5号 | 19.5 | 15 | 1,050 |
4.0号 | 23.5 | 15 | 1,150 |
ちなみに、ヤマラッピさんが得意とするエンドタップジャークとは、グリップエンドをロッドを肘に当ててその反発力を利用してエギを激しく操作するテクニックです。詳しく知りたい方は、以前、ルアマガプラスでも解説しているので、下記の記事を参考にしてみて下さい。
エンドタップジャーク解説記事はコチラ!
ヤマラッピ「今回、ストイストRTの82MHとインターラインモデルの79MMHを持ってきてるんやけど、どっちも今年新しく出るんですけどね、基準モデルとなる88MLに比べるとパワーがあって、82MHあるいは79MMHにしか出せない、初速の速いダートアクションが演出できるんです。この動きも、状況を変えたいときにめちゃくちゃ効果的ですね」
エメラルダス STOIST RT 82MH(アウトガイドモデル)
- 全長:2.49m
- 継数:2本
- 仕舞寸法:128cm
- 自重:87g
- エギサイズ:3.0〜4.5号
- 本体価格:88,000円
エメラルダス STOIST RT IL 79MMH(インターラインモデル)
- 全長:2.36m
- 継数:2本
- 仕舞寸法:122cm
- 自重:86g
- エギサイズ:3.0〜4.5号
- 本体価格:80,000円
潮は相変わらず大きくは動かない状況ですが、ヤマラッピさんの「時合いを作る」攻めのエギングが功を奏し、何と、撮影中に2kgを超える大型のオスのアオリイカをキャッチ!
計測してみると、何と2340g! 撮影中にこのサイズをキャッチするのが、さすがですよね! やり取りもかなりスリリングなので、動画でも是非、チェックしてみてください!
今回の使用タックル
【写真上】
- ロッド:エメラルダスSTOIST RT IL 79MMH
- リール:イグジスト LT2500S−H
- ライン:PE0.5号
- リーダー:フロロカーボン2.5号
【写真中央】
- ロッド:エメラルダスSTOIST RT 82MH
- リール:イグジスト PC LT2500
- ライン:PE0.5号
- リーダー:フロロカーボン2.5号
【写真下】
- ロッド:エメラルダスSTOIST RT 88ML
- リール:イグジスト LT2500S−H
- ライン:PE0.5号
- リーダー:フロロカーボン2.5号
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