フォールと並び、現代エギングの根幹となるテクニックと言えるのがシャクリ。つまり、ジャークテクニックです。伝統的な漁具を昇華した、イカ専用のルアーであるエギは、ウォブルやロールなどのアクションを発生しないという、ある意味で単一的な性能を持ちます。エギをどう動かし、結果としてイカを誘えるかどうかは全てアングラー次第。アオリイカゲームを展開する上で最も重要な、この誘いの極意をエキスパートアングラーにレクチャーしていただきます。今回は唯一無二のフルタイムプロエギンガーであり、「エギング界の帝王」として現在のエギングシーンをリードするカリスマ・「ヤマラッピ」こと、山田ヒロヒトさんの代名詞「エンドタップジャーク」を実践する際のフォームやコツなどを教えていただきます。
前回のおさらいはこちら!

前回はエンドタップジャークの概要やおすすめエギなどについて、ヤマラッピさんに教えていただきましたが、今回は実践する際のフォームやコツ、使い所などを教えていただきます。
グリップエンドが肘に当たる反動を活かせ!
難易度が高そうなイメージですが、エンドタップジャークのコツを教えて下さい。
ヤマラッピ「ロッドを振り下げる際に意図的にグリップエンドを肘の内側に当て、その反動でティップ側が浮き上がる力を利用します。
あまり力を入れ過ぎず、あくまでも肘の内側に当たったときの反動を活かすことを意識して操作するのがポイントですね。
ある程度練習すれば、すぐに感覚を掴めると思います。体への負荷が少ないテクニックなので、長時間の実践でも体力的にはかなり楽ですよ。ただ、個人的には“ずっとエンドタップジャークだけ”という攻め方はしませんね」
多段シャクリやスラックジャークなど、ほかのテクニックと組み合わせる?
ヤマラッピ「そうですね、エンドタップジャークはイカの反応を探る際の持ち駒のひとつ。経験上、単調に同じシャクリを繰り返すよりも、色々な誘い方を実践したほうが結果は出やすいです。
例えば、エンドタップジャークのメリハリのある動きで活性を上げてイカを寄せつつ、次のキャストでは高く跳ね上げてロングフォールで喰わせの間を演出するといった攻め方も有効ですよ」
【フォーム解説】これが“エンドタップジャーク”だ!!
ロッドの反発力で瞬時にティップ側をシャクリ上げる
ロッドを振り上げるときに、グリップエンドを肘の内側に当たるように操作。
ヤマラッピ「当たった反動によってティップ側が下方向に曲がりますが、即座にティップ側が復元力で瞬時に浮き上がる。その初速を活かしてシャクリ上げるのがエンドタップジャークの基本。エギを大きくうごかそうと力まずに、リズミカルに反動を利用することを意識して操作しましょう」
力を込めるのは振り下げ時とシャクリ時の一瞬のみ!
ロッドを振り下げる際にグリップエンドが肘の内側に当たると、その衝撃で一瞬ティップが下へ曲がり、すぐに復元。この復元する反動を利用して瞬間的にシャクリ上げる。
ヤマラッピ「力を入れるのは、グリップエンドで肘の内側叩く瞬間と、反動でティップが浮き上がる瞬間です。大きくエギを動かそうと意識する必要はありません」
【応用】重いエギの使用時やディープエリアを攻める場合は両手でシャクるべし!
添える手の動きでより効率的にシャクる
深場攻めや遠投時など、水の抵抗が大きい状況では瞬発的なアクションを演出しにくい。
ヤマラッピ「シャクリ上げる際にグリップエンドにもう一方の手を添えて、引き下げるように握り込むことで、より効率的にシャクれるようになります。ラインは0.5号以下が快適です」

エンドタップジャークに最適なロッドとは?

より実践しやすいショートロッドがおすすめ!
ヤマラッピ「取り回しの良い7.6ftクラスなら、長いロッドよりも感覚を掴みやすいですね。グリップの長さは、グリップエンドが肘よりも1~3cm内側に当たる程度がベスト」
参考タックル

●ロッド:エメラルダスSTOIST AGS 76M-SMTT(DAIWA)●リール:15イグジスト2508PE-H(DAIWA)●ライン:ソルティメイトPE EGI ULT HS80.5号(サンライン)●リーダー:ソルティメイトエギリーダーFC HARD 2.25号(サンライン)
※タックルは2017年10月取材時のものになります。
ヤマラッピさんのYOUTUBEチャンネル「ヤマラッピちゃんねる」でもエンドタップジャークが徹底解説されてます!気になる方は要チェックされたしっ!!
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