カヤックを利用した釣りといえば、以前から川や湖それに海でチャレンジしている人は一定数いた。そして、近年では新たなパドルスポーツのSUP(スタンドアップパドルボート)で釣りをする人も増えてきた。双方ともスポーツとしてはもちろん、釣りでの人気も急上昇しているジャンルだ。
●文:ルアーマガジンソルト編集部
新たなパドルフィッシングも目指し2社が強力タッグ
近年急上昇のパドルフィッシング。しかし、多くは海外製品の輸入、販売がメインで国内ブランド自体は少ないといった現状がある。そこでライフジャケットを手掛けている高階救命器具と、ルアーメーカーとして国内外で人気を博すジャクソンが手を組み、釣りに特化した新ブランド立ち上げの運びとなった。
もともと高階救命器具は1991年に米国にてMTIというカヤック用PFDの会社を起こしており、かねてよりカヤック事業への原点回帰を強く望んでいた。そこへ、数年前からカヤックやSUPフィッシング(総称してパドルフィッシング)を始めたというジャクソンの加藤社長が、カヤック&SUP専用の製品開発をしていきたいという思いがタイミングよく合致。2021年11月に共同会社を設立することとなった。
この新ブランド名であるバイファール(bifarr)の語源は「とびきりの/遥かに/圧倒的に」といった意味を持つ「bay far」からきており、さらにプラスしてジャクソンと高階救命器具。ともに持続可能な自然との調和を目指したコラボレーションが「bi(2=1+1)」の効果をもたらし、1社では成せない付加価値を提供したい思いから「r」をふたつ重ねているのだという。
すでに得意分野であるルアー、ロッド、それにウェア、ライフジャケット等の製品はラインナップされており、カヤックとSUPに関しても釣り道具としてのノウハウを生かしたオリジナリティあふれる製品をリリース予定。今後のアイテムだけではなく、その活動にも大きな注目が集まっているNEWブランドだ。
バイファール(bifarr)オリジナルのFRP製カヤックを開発中
現在、釣りに特化したオリジナルのFRP製シットオンタイプのカヤックを開発中。全長は13ft、重量は約24kgで35Lのクーラーボックスが置けるリアラゲッジやその他、釣りに特化した性能を詰め込んだモデル。
パドルフィッシングの発信地としてバイファール直営店が誕生
バイファールは新たなブランドの創造に加え、その発信地として2022年7月1日にコンセプトストアをオープン。場所は静岡県の三保。
青物やサーフの釣りが好きなアングラーならピンときたはずだが、ここはすぐ沖が水深20mから30m、場所によっては100m以上のディープエリアが存在する青物やフラットフィッシュの超好スポットだ。
ここを拠点にカヤックとSUPフィッシングという2大パドルフィッシングの発展のため、オリジナル製品の開発とともに米国ブランドのカヤックとSUPの輸入販売を行うという。
しかし、単なる製品販売のショップとしてだけではなく、ツアーやレンタル、艇庫でのカヤック、SUPの保管庫も行っていくという。
高階社長の話では、カヤックとSUP人口の増加に伴い水辺の安全やマナーが叫ばれており、ツアー等を通じてパドルフィッシングの入り口を創出するとともに啓蒙的な活動も発信していきたいという。
また、ショップ敷地内には別会社が経営するレストラン&バーや宿泊施設も併設していく予定だ。さらに芝生でのバーベキュー広場やサウナまで備えていき総合的な遊び空間を創り出し、より楽しく安全なパドルフィッシングの普及を目指していくという。
bifarr静岡三保店
三保の絶好ポイントを目の前にもつバイファール(bifarr)ストア。カヤックとSUPの販売はもちろんライフジャケット、ウェア類、ロッド、ルアーまでパドルフィッシングの関連アイテムやグッズを取り揃えている。今後は艇庫や体験ツアー、レンタル、サブスク会員プランに宿泊まで受け付けていく予定だ。
- 営業時間:16時〜20時
- 定休日:火曜日
- 住所:〒424-0901 静岡県静岡市清水区三保2729番地の10
- URL:https://bifarr.com/
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