渓流釣り師なら、いつかはチャレンジしてみたいのが「源流釣り」だろう。ただ、ひと口に源流と言っても、入退渓の簡単なものからたどり着くことすら困難なものまで難易度はさまざま。さらに、釣り以前に事前準備が極めて重要なジャンルの釣りでもある。「ああ、本格源流で綺麗なイワナと絶景を楽しみたい!」というアングラーのために、準備や遡行技術などの基礎知識を、源流の達人に解説してもらった。
●文:ルアーマガジンリバー編集部
源流をよく知るエキスパート! 大のイワナ好きである朝賀のアニキが解説!
【朝賀敬一(あさか・けいいち)】
山岳会(名古屋ACC)に入会し、沢登りや登攀の技術を身に付け、源流釣りを楽しむ本格派。愛知県春日井市の「ザ・ナチュラリスト・リバーサイド」フィールドスタッフを務める。
『本格源流に挑戦するなら まずは山岳会に入会するべし!』
本格的な源流といえば、”独特の景観美”や”流れからひっきりなしに出 てくる魚たち”をイメージするアングラーも多いと思うが、遡行は常に「危険と隣合わせ」と考えてほしい。
滝を越え、ゴルジュ帯を越え、時に道なき道を行く。本格源流で釣りをするためには、低地の里川や入・退渓ポイントのはっきりした川では使わない特殊な技術と装備が必要 不可欠である。
ということで、今回 講師をお願いしたのが 源流釣りからフリークライミングまで様々な山岳系アクティ ビティに精通する朝賀敬一さん。本格的な源流釣りをするための基礎を解説してもらった。
朝賀「実は源流で釣りを始めた頃は、単独 で入渓していました。しかしある時、 命を落としかねない危険な目に合った んです。今思えば、単なる沢登りの真 似事をしていたんですね。それからすぐに山岳会に入会し、先輩方に技術を教わることができました。そのおかげで今があるんだなと思います」
朝賀さんいわく、道具の準備より何 より最初にすることが”山岳会”への 入会だ。会に入れば講習会などでロー プワークや登攀の技術などを解説して くれるほか、先輩と一緒に釣りをする ことで、直に技術を学ぶことができる。
どの山岳会に加入すればいい?
山岳会もハイキングや登山、アルパインクライミングまで 様々なタイプがある。朝賀さんがおすすめするのは沢登り に強い団体で、入会すればそれ相応の技術を学べる。
調べ方は、日本山岳協会や日本勤労者山岳連盟で居住地近くの 都道府県山岳連盟を確認した後、各山岳会のホームページ で活動状況を確認するとよいだろう。また登山用具店や登山雑誌の山岳会募集広告などでも情報を得られる。
朝賀さんが加入する「名古屋ACC」ほか、山岳会の調べかたは以下のサイトが参考になる
仲間と一緒に安全な素行を!
釣りスタイルの異なる仲間との釣行
沢登り系の山岳会に入会した朝賀さんは、釣りスタイルの異なる仲間と源流釣行を行うことが多いそうだ。スタイルが異なれば攻め方も異なるため、同じポイントでも魚が出る可能性が高く、釣り分けなども楽しめる。
※本記事は”ルアーマガジンリバー”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。
よく読まれている記事
九州は福岡の遠賀川のフィールドレポートを寄稿してくれている山口諒也さん。今回は、福岡県にある二級河川「長峡川」での釣りをレポート。台風の影響で水が激減してしまった様子だが… いつもの遠賀川ではなく、「[…]
バスフィッシングの達人「折金一樹」さんが各地での釣りとホームの千葉リザーバーの状況をお伝えする「オリキンもばいる」。今回は、千葉県は亀山湖での釣りをレポート。様々な悪条件が重なってしまったが、どう打開[…]
関東屈指のバス釣りフィールド、房総半島にある亀山湖。このフィールドのリアルな状況を詳しく解説してくれるのが、城ノ上巧さんだ。今回は、9月下旬、ようやく秋めいてきた亀山湖での釣りをレポート。 涼しくなっ[…]
本場アメリカで磨き込まれたDAIWAベイトリールのワールドスタンダードモデル『タトゥーラ』が、ついに第3世代へと突入。過酷なトーナメントシーンにも耐え得る高い耐久性はそのままに、タトゥーラシリーズとし[…]
バスフィッシングにおいてもっとも身近な外道、否、ゲストのブルーギル。好奇心旺盛な性格でどこか憎めないこの魚を、水中から観察するとどのようなことがわかってくるのか。水中写真家の佐々木浩之さんに話を聞いて[…]