【源流釣り基礎講座】源流で快適に釣りを楽しむための装備一式をご紹介! 「タックルやウエア類」

渓流釣り師なら、いつかはチャレンジしてみたいのが「源流釣り」だろう。ただ、ひと口に源流と言っても、入退渓の簡単なものからたどり着くことすら困難なものまで難易度はさまざま。さらに、釣り以前に事前準備が極めて重要なジャンルの釣りでもある。「ああ、本格源流で綺麗なイワナと絶景を楽しみたい!」というアングラーのために、準備や遡行技術などの基礎知識を、源流の達人に解説してもらった。

●文:ルアーマガジンリバー編集部

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源流をよく知るエキスパート! 大のイワナ好きである朝賀のアニキが解説!

【朝賀敬一(あさか・けいいち)】

山岳会(名古屋ACC)に入会し、沢登りや登攀の技術を身に付け、源流釣りを楽しむ本格派。愛知県春日井市の「ザ・ナチュラリスト・リバーサイド」フィールドスタッフを務める。

万全な装備で臨めば快適に遡行することができる

ヤブこぎや高巻きだけでなく、水に浸かることもある源流釣りでは、動きやすく高機能なウエアが求められる。

朝賀 「基本的には全身が濡れることもある、と考えてください。そうなると当 然ウエーダーは危険なので、足回りは 渓流スパッツやゲータースタイルが好 ましい。そして一番重要なのがベースレイヤー。ミッドレイヤーに撥水性の高い素材のウエアを着ていても、ベー スレイヤーの素材が撥水しなければ、 体温を奪われ続けてしまいます。また、 夏場でも水温の低い場所が多いため、 保温性も高くないと厳しいですね」

盛夏であれば朝賀さんも撥水性の高い長袖 シャツ1枚で過ごすこともあるそうだが、標高の高い沢や水に浸かる時間が長い沢では気温も低いため、 入渓する川に合わせて選択する。また、当然のことながら肌の露出を避けるために半袖は避けたいところだ。

朝賀「ザックを背負って釣りをするわけで すから、余分なものは持ち込まないよう注意しています。タックルもコンパ クトになるパックロッドや、リールも軽量のもの。ルアーも日帰りであれば10個程度といったところです」

普段の釣りで 40〜50 個ものルアー を数種類のタックルボックスに分けて持ち込む人も多いと思うが、源流では これが御法度。よりコンパクト、より軽量を心がけてなるべく疲労を蓄積しない工夫を心がけたい。

【ヘルメット】安全のための必需品

滑落した場合、頭上から岩が崩れてきた場合など、頭部を守るためには必要不可欠。軽量かつ頑丈なものなら、夏場の遡行も快適。

【アウター】耐久性と透湿性を兼ね備えたレインウエア

「ゴアテックス」など外側からの水分は弾き、内側の蒸れを逃す透湿防水素材を採用したものが好ましい。さらに、藪漕ぎなども伴うため耐久性も兼ね備えたものが最適だ。

【アウターパンツ】撥水性または速乾性重視

撥水性または速乾性重視 軽量で耐久性に優れ、さらに素早く乾くものがおすすめ。 登山用やトレイルラン用のパンツなどでも代用可能だ。

【ウェーディングシューズ】普段使用しているものでOK

ウエーディングシューズは普段渓流釣りで使用している履き慣れたものでよいが、軽快に遡行するためにも、軽量なものを選択したい。

【グローブ】フィッシング用の物が使いやすい

岩を掴む、木を握るなどした際、手の怪我を予防するためのグローブ。朝賀さんは強度のある沢登り用のものを好んで使用しているが、防虫効果を持たせたものなどもおすすめだ。

【スパッツ&ウォーターソックス】ずり落ちない密着性の高いもの

膝から下に沢登り用のスパッツ。シューズの中にはネオプレーン製のソックスを着用。ぴったりフィッ トするものを選択したい。

タックルも厳選したものを持ち込みたい

ライトな装備で入渓する源流釣行では、タックルもコンパクトかつ軽量に。ルアーも厳選して、余計なものは持ち込まないようにしよう。

●ロッド:クレイドルCR475(テンリュウ×ザ・ナチュラリスト・リバーサイド)●リール:イグジスト1003H(DAIWA)

源流域の釣りではタックルケースにも機能性が求められる。朝賀さんはカラビナとロープでカスタムし、腰にくくり着けて使用している。ルアーは少数精鋭。

ハンドメイドミノー中心のルアーセレクト

ステイゴールド・45S

長い距離のポイントが出てきた時、リトリーブで攻略するためのミノー。深瀬で使うことが多い。

麗’sルアークラフト・45S

小さなポイントで長く誘えるミノー。こちらは表層付近で使用することが多い。

朝賀さん自作の「源流専用ミノー」

泳ぎは無視し、小さなポイントの中でいかに長くアピールできるかにこだわった自作バルサミノー。

源流ではスポット攻略が重要!

釜のような小さなポイントを攻めるにはラインスラックを出し続けてルアーの移動距離を短くする。短い距離の中でルアーをしっかりアクションさせることが重要だ。

源流域や渓流上流域では、このような小規模なポイントが多く見られる。短い距離の中でしっかりルアーをアクションさせる必要がある。上流域の対象魚は主にイワナになり、岩などにタイトに着いていることも意識する。


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