
2021年にリリースされ、話題を呼んだメジャークラフトの渓流ミノー『ファインテール エデン50S&50H』。「定番を目指す」というテーマの下、渓流ミノーの基本となる50㎜からのリリースとなったが、その後2022年に45mm(S、SS)、60mm(S、H)モデルが新たに追加された!
●文:ルアマガプラス編集部
渓流ミノーのスタンダード『エデン』シリーズを大解剖
【スペック】
スローシンキングタイプ●サイズ:45mm●ウエイト:3.0g●価格:880円(税別)
シンキングタイプ●サイズ:45mm●ウエイト:3.7g ●価格:880円(税別)/●サイズ:50mm●ウエイト:4.5g●価格:880円(税別)/●サイズ:60mm●ウエイト:5.7g●価格:980円(税別)
ヘビーシンキングタイプ●サイズ:50mm●ウエイト:5.5g●価格:880円(税別)/●サイズ:60mm●ウエイト:7.0g●価格:980円(税別)
※カラーは共通で各タイプ12色展開 [写真タップで拡大]
フックは日本製! しかもフッ素コートで刺さりも抜群!
定番トラウトロッドの名を冠し、リリース後は人気ミノーとして定着!
渓流ロッドシリーズ『ファインテール』(メジャークラフト)
ロングセラーのファインテールのシリーズに2021年、近年注目度の高いUDグラスを使用したストリームグラスモデルが発売されるなど、充実したネイティブトラウトアイテムが魅力のメジャークラフト。
「SiC-Sガイド」の多点配置や、超高感度性能を持つハイカーボンブランクス、バイアス製法、クロスフォース製法など、さらに高性能なロッドへと生まれ変わっている。
今や、トラウトロッドシリーズの定番として君臨する『ファインテール』だが、このブランド名は『エデン』にも受け継がれている。
2021年に発売された50mmモデル『ファインテール エデン50S&エデン50H』
メジャークラフトとしても、国内でプラグをリリースするのは、実は初の試みだった。
「誰にでも使いやすく、しっかり釣れるミノー」を目指し開発が進められた『エデン50S&50H』。性能はもちろんのこと「880円(税込968円)」という手に取りやすい価格帯も手伝って、一躍、渓流の定番ミノーとして定着した。


2022年リリースの新作は渓流用の45mmと中本流向けの60mm
そして、2022年にリリースされたのが、45mmモデルと、60mmモデルだ。
激戦区のスレ鱒攻略の最終兵器『エデン45S&SS』
石塚さん自身が必要性を感じていたことが開発のきっかけになったそうだが、50mmモデルをリリースした直後から、サイズ展開についての問い合わせが多かったそうだ。
石塚「ひとつは魚のスレですね。渓流も、とくにヤマメ狙いではシビアな状況も非常に多いものです。各地の小売店を回っていると、最近はこの大きさが主流になっている地域も多く感じますね。あとは渇水期の需要。とくに45SSはシャローも引けるのでかなり強いですね。45Sはそのサイズからは想像できないような強いアピールが特徴です」
それぞれのタイプをもう少し細かく見ていこう。まずは45SSから。こちらはスローシンキングに設定されており、石塚さんによれば「最後の一手」「一口サイズの喰わせのミノー」といった位置付けにあるようだ。
石塚「ややフロント寄りにウエイトを設定していて、頭の方を若干下げながらのシミーフォールが特徴です。そこから同じ姿勢のままゆっくり沈むので、バイトチャンスを長く誘えます。浮力がある分レスポンスもよいので、アクションにキレがありますね」
もうひとつが45S。シンキングタイプだ。小型ながらも強い波動を発し、広範囲にアピールすることができる仕上がりとなっている。
石塚「リア寄りに重心を設定しています。投げて動かした後はシミーフォールで落ちていきますが、途中でテイルから落ちていきます。追ってきた魚に一瞬だけ見せて、食わなかった時に一瞬止めるとその後のレンジキープがしやすいんです」
注目してもらいたいのが、SとSSで異なるリップの形状だ。ヘビーシンキングミノーのように「ドスン」と一気に落とすのではなく、流れの中の浮遊感をイメージして、各ウエイトに合わせた水の抵抗を細かく分析。S、SSともに絶妙なな形状を導き出している。 [写真タップで拡大]
抜群の飛距離とアピールで中本流を狙い撃つ『エデン60S&60H』
石塚「川の規模としては少し広くて水深のあるところが推奨エリアになります。当然ながら飛距離もシリーズの中で最もかせげるので、中規模本流から本流の上流域などでも使いやすいアイテムになります」
60mmモデルということで、SもHも共に遠投が利き、サーチ能力も高いため基本的にはやや開けた渓流や、サツキマス・本流ヤマメが狙えるくらいの中本流域が主なフィールドとなる。
石塚「僕は渓流でも使います。先行者の気配がなければ、60mmのボディサイズが出す強い波動で素早い勝負をかけていきます。これが70㎜になるとややオーバーサイズ気味で、60mmというサイズがちょうどいいんですよね」
本流筋攻略となると、川のサイズも魚のサイズも上がる一方、個体数が少なくなるので、アピールはかなり強めに設定されている。こちらも各タイプの特徴について聞いてみた。
もともと構想はあったそうだが、実際にプロトモデルをじっくりテストしたのは2021年のこと。解禁から禁漁までをフルに使い、さらに禁漁後は北海道にも足を運び、じっくりテストを重ねていった。 [写真タップで拡大]
石塚「60Sは良型を効率よく釣るためのハイアピールミノーとして開発を進めてきました。60㎜くらいになるとミノーはアクションのキレを出すのがすごく難しいんです。これは6.5gくらいを目安にプロトを作りましたが、軽快なアクションを出すまで結構細かくウエイトを刻んで、最終的に5.7gまで落としています」
こちらもリップ形状に注目! 「60S」はウエイトとボディのボリュームがある分、軽快なアクションを出すために水逃しを意識した設計に。「60H」はテイルから落ちた後、立ち上がりからのアクションレスポンスを上げるためにややワイドに設定されている。 [写真タップで拡大]
規模の大きな渓流から中本流までがメイン
遠投が利き、サーチ能力も高いため基本的にはやや開けた渓流やサツキマスや本流ヤマメが狙えるくらいの中本流域が主なフィールド。
石塚「僕は渓流でも水深があったり遠投が必要なとき、それ以外でも小型を避けて釣りたいときなど多用しています。一般的な渓流ロッドのULアクションでも快適に操作できるようにすることが開発時のコンセプトでした。皆さんが思っている以上に、この60㎜は普段使いできるので、ぜひ試してもらいたいですね!」
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