シャクりを行なう現代エギングとはメソッドが違う「シャクらない巻きの釣り」この釣り方はこれまでも何度か紹介してきた米田さんの特徴的なメソッドのひとつだが、決して特殊な釣りではなく、むしろエギングブーム以前からある釣り方だ。そんな米田さんの経験とテクニックを元に、開発され今秋リリースされたのが、9ft1inのロングロッドだ。秋エギングに役立つ釣果アップ対策と合わせて紹介していく!
●文:ルアーマガジンソルト編集部
米田浩久(よねだ・ひろひさ)
30年以上の「イカ釣り」経験を持ち、”塾長”の愛称で知られる林釣漁具製作所・餌木猿フィールドテスター。淡路明石周辺をホームに、回遊するアオリイカを狙う釣りを得意とする。大病を患いながらも、米田さんを慕う塾生たちのサポートにより現在もフィールドに足を運ぶ。「釣りはやめられません! 」という熱き一言とともに奮闘中!
隠れイカを見つけることが、秋イカ釣果アップのコツ
日中は外敵からの攻撃を恐れ、岩礁帯や海藻などといったストラクチャーの近くでおとなしくしている。浅場にいる場合も多いため、姿を確認して狙うこともできるのが秋イカの面白さの1つ。しかしながら、こういったイカが居着く場所は、見えているストラクチャーだけではない。
米田「姿が見えていなくてもエギを投入し、広い範囲をチェックして居場所を探すと効率的やな」
あえて抱かせない高速連続シャクリで、見える場所まで誘い出す
見えていない場所のイカを探す際は、まずはその存在を確認するため、あえてエギを抱かせずに見える場所まで誘い出してくる。
米田「エギをアピールさせるため、ミノーのトゥイッチのように小刻みなシャクリで誘うんや。追いかけることはできるけど、抱けないスピードをイメージしてエギを動かしていく。エギが見える場所まで来れば、周囲にイカが追いかけてきていないかを確認するべし! 」
隠れイカを誘い出して見つけ 隠れ家を狙って抱かせる!
より釣果を伸ばすためには、見えない場所に群れでいるイカを探す事もテクニックの1つ。隠れていたイカを誘い出すことができれば、近くに群れで隠れているストラクチャーがあるはず。
米田「イカが出てきた方向に注目して、隠れ家としている場所を探していくんやで。居場所がわかれば、群れでいる複数のイカを狙えるようになる」
またイカが見えるという事は、イカも釣り人の存在に気づき警戒している場合がある。そのためエギを隠れ家近くに投入し直し、見えない場所で抱きやすいアクションで誘い、別の個体を狙ってみると良い。
ワンポイントアドバイス
サイトフィッシングではイカの体色に注目!!
アオリイカの姿を見て釣りができる時は、体色の変化に注目してみよう。アオリイカは興奮状態になると体色が濃くなり、黒や茶色さが増し、反対に興奮状態がおさまると体色が薄くなる。
どんなアクションに反応しやすいかや、エギの種類や色によっても違いが出てくるので、色々と試してみるとよい。反応は夜間や見えていない場所を探る時のイメージや参考にする事ができる。
HAYASHI イカ釣りスペシャルサルスティック HSS-91(餌木猿)
晩秋初冬の沖を攻略する9ft超えのセミロングロッド
従来米田さんが使用していたサルスティックHSS-84やモンキースティック88猿舞といったモデルと比較し、新たに追加されたモデルでは9ftを超える。
エギングロッドとしても長めの部類に入るブランク長を採用し、エギの飛距離を伸ばし、さらに沖を流れる潮を狙えるようになった。また水面の波がラインに干渉する事による感度ノイズを、竿の長さによるラインの角度調整で軽減できる。
ティップ部を柔らかくし、繊細なアタリをとる米田さんの巻きの釣りに特化させつつ、バット側は強化し通常のシャクリを行なう釣りや大型のジェット噴射にも対応。クラシックテイストな見た目とは裏腹に、中身は現代の釣りにマッチさせている。
ハイギアリールと0.8号ラインを推奨
着水後すぐにアタリがある時など、素早い糸フケ回収が必要な場合はハイギア。反対に海況や反応がおとなしく、より繊細に動作を行なう際はノーマルギアで対応する。
近年のエギングで一般的とされる太さより若干太めの0.8号を使用。その理由は、あえて抵抗を増やし潮の流れを感じ取るためで、潮が弱い時はさらに太い1号を使う時もある。
ロングロッドの利点は、釣れるシーズンの延長にもつながる
イカは冬が近づきだすと水温が下がり、安定した水温を求め深場や沖に移動していく。ロングロッドで飛距離を稼ぎ、より沖を狙う事ができる。長い期間イカ釣りを楽しめ、また大きくなった個体狙いも可能になる。
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