ウソだろ…!?取材中に(ほぼ)70cmの巨大ヒラメ捕獲!「釣れるならココ」確信のポイント選び理論がヤバい!

70cmオーバーで座布団。80cmオーバーで大座布団と言われるランカーヒラメ。全国のヒラメシーンを牽引してきた堀田光哉さんが、誰もが釣りたい憧れのランカーヒラメの遭遇率を高める方法について解説。
※ルアーマガジンソルト別冊『ヒラメ王』から抜粋し、加筆修正して掲載

>>ヒットパターンをイラストで図解(ルアマガ+)<<

●文:ルアーマガジンソルト編集部

2024 新製品情報

ヒラメハンターの異名を持つ、サーフエキスパート!

堀田 光哉(ほった・みつや)

ヒラメハンターの異名を持つ、サーフフィッシングのエキスパート。遠州、駿河といった地元を始め、房総や茨城などの関東はもちろん、全国各地のサーフに精通。ヒラメブームの牽引役としてTVや雑誌等のメディアへ多数出演し、多くのアングラーに影響を与えている。釣り具メーカーシマノのインストラクター。

ランカー降臨、チアユの接岸がバイトの鍵だった!

実釣3日目、実釣取材の最終日。この日も狙いは前日と同じ、河口エリアの吐き出しを丁寧に攻めていく。

堀田「川の河口は100m左手で、川の流れは斜め前に出ていて、自分の正面に川の流れがかかっています。地形的には離岸流が発生する場所なんだけども、でもベタ凪で超ゆるゆるの流れですね。弱い離岸流と河口の流れがぶつかって、そこにたまに潮目ができる。沖目には浅場があることをドリフトスイマーで把握していたので、その切れ目あたりをひたすらやっています」

河口エリアに確信を持った堀田さん。移動することなく、ここで信じて投げ続ける。

干潮で水が引いてくると、手前の水たまりに稚アユが取り残されているのを発見した。

堀田「この稚アユ、8cmくらいありますよ。この時期にしては相当でかいです。関東だったら8cm程度でしょう。宮崎の方だから成長が早いんでしょうね」

午後の上げ3分のタイミング、熱砂ドリフトスイマーⅡ 100HSでこの日待望のヒット。合わせた瞬間、今までとは異なる重みがロッドにのしかかる!

ファイトはロッド位置を保持したままで
ファイト時はロッドはあまりガンガン煽らないのがコツ。「ロッドの角度をなるべく保持したままファイトします。どこにかかっているわからないし、あまりロッドの角度を変えすぎるとバラシにつながりますからね」

ヒットスポットは70mほど沖だ。時間をかけてじっくりと寄せてくる。波間にヒラメの姿を確認、でかい。フィッシュグリップでがっちり顎を掴む。ランカーヒラメのランディングに成功!

確信を持って粘り続けた堀田さんに、最後の最後で釣果の女神が微笑んだ。

【Hitルアー:熱砂 ドリフトスイマーll 100HS(シマノ)】

よく飛び、シャローを快適に引けるサーフシンペン
よく飛んで浅いレンジを引けて、巻き抵抗がしっかり出るので、流れの変化を把握しやすい。100mmボディで大きさのアピール感も出ている。干潮がらみの釣りでは登場する場面が多い。貫通ワイヤーで強度も抜群だ。

堀田「自分が思い描いている地形の切れ目に何度も投げ込んで、ようやくヒットしました。ずっとルアーを投げてはいたけども、そこに魚がやってきたときに、ルアーがリンクして釣れたんでしょうね。70cmあるかないかですかね」  70cmには2mm足りない泣き座布団。それでも釣れてくれたことの嬉しさは変わらない。

何度確認しても、70cmには2mm足らず。「ランディングした時から、70cm無いなというのは感じてましたけどね」。それでも、ヒラメが釣れてくれたことの嬉しさは変わらない。

フックはオーナーばりのSTXシリーズに換装
フックは堀田さんが開発にも携わったオーナーばりのSTXシリーズを使用。ドリフトスイマーⅡにはSTX-38をセットしていた。このフックを使用してから、ショートバイトが取れるようになり、波打際などのバラシも激減という。

ベイトのサイズが、ヒラメのサイズも左右する場合が多い

堀田「実釣時の2月は、水温的にもまだまだシブい時期。釣果的にそれほど釣れていない状況で、さらに寒波が来た中で釣れてくれたのは素直に嬉しい。読み通りの展開ができた喜びがも大きいですよ」

ランカーヒラメの釣れたシチュエーションを今一度振り返ってみよう。

追い風の影響もあり、ルアーは遥か遠方まで爽快に飛んでいく。沖のピンスポットも正確に撃ち抜いていた。

堀田「狙ったのは沖の瀬のショルダー部分。川と潮の流れの当たる場所がピンスポットだから、魚がついている場所は、せいぜい数メートルの範囲でしょうね。ルアーは、流れの強さや水深が変わっていくなかで、ドリフトスイマーll 100HSが一番合っていた。追い風でめちゃくちゃ飛んでいたし、これも釣れた要因。バイトしたのは相当遠くて、80m以上飛ばして、70mくらいのところで喰ってきましたね」

同じピンスポットをずっと狙っていくとなると、気になるのはフィッシングプレッシャーだ。

堀田「それに対しては、ルアーローテーションで対処。あとはカラーのローテーション。同じものを見せすぎると魚も慣れてしまうからね。いつも言っているけど、カラーは大きく変えること。この時もアピール系とナチュラル系を行ったり来たりしていましたよ」

河口からの安定したベイトフィッシュの供給、それが稚アユ
ランカーヒラメが吐き出し、サーフにも打ち上げられていたのが稚アユ。低水温期のベイトフィッシュが少ない状況で、安定して供給されるのがチアユの遡上による接岸だ。堀田さんが河口周りにこだわっていた理由のひとつ。

ヒットルアーの熱砂ドリフトスイマーⅡ 100HSは、当日のメインベイトとなった稚アユとサイズがドンピシャだった。

堀田「ベイトがちゃんといる場所を狙うことはランカーヒラメの鉄則。特にベイトが大きい時期はランカーが出やすいですよ。イワシが接岸しやすくヒラメの産卵時期にも重なる5〜6月、コノシロ、イシモチといった大型のベイトを捕食しだす11〜1月はランカー率が高いですね。寒ビラメ脂も乗っていてコンディションが良いから、釣って嬉しいのはこっちかも。あとは、実績スポット、一級スポットに通い続けること。良い場所には、いつかランカーも入ってきますから」

ランディングした瞬間、ランカーではあるが、70cmを超えているかというと微妙であったという。なので、メジャーで正確に図ることに。

ランカーヒラメキャッチ率が高い時期は?

ランカーが出やすいのは、イワシの接岸などでベイトをしっかり食べている5〜6月。また、コノシロ、イシモチなど大型のベイトを捕食しだす11、12、1月もランカー率が高い。水温が下がる冬は脂が乗っているのでコンディションも良い。

ベイトをちゃんと食べている時期はランカーが出やすい。

ランカーが釣れているタイミングを逃すな!
大型のヒラメは、ヒラメにとって最良のタイミングに、最良の場所に入ってくる。だから、周囲でランカーが上がったらチャンスだ。同サイズが近くにいる可能性が高い。堀田「他のアングラーが80cmオーバーを釣って、そのすぐ後に80cmオーバーが釣れたという経験もありますよ」

〈次のページは…〉ヒットパターンイラスト図解

※本記事は”ルアーマガジンソルト”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。