晩秋のコノシロパターンで大爆発のモンスタースライダー160F(DAIWA)こだわりや使い方のコツを開発担当者に聞いてみた!

モンスタースライダーの使い所!

ここまで、ルアーの開発に至った経緯について熱く語っていただいたが、引き続き使い所や使い方なども聞いてみた。

――モンスタースライダーが一番効果を発揮するシチュエーションは、やはりコノシロパターン?

岡本「ですね。中でも最も釣りやすいのは、コノシロが入った(最近まで入っていた)エリアにおける、凪いだ状況のデイゲームです。ボイルしていたり、水面にベイトっ気がなくても大丈夫です。シーバスはコノシロの群れの中で、常に食いやすそうな1匹を探しています。

たとえ群れが水深5m以深にいたとしても、水面のドッグウォークが、群れからはぐれ異常行動をとる弱った個体と見なされ、襲ってくるというのが私の持論です(妄想でしかありませんが)。

バスで言うと、ワカサギパターンで魚探に写る群れは、たとえレンジが深くても、わざわざ水面のI字系に食ってくるのと同じだと思っています」

――そうした個体はどう狙っていけばいい?

岡本「コノシロが入ったタイミングのデイゲームでは、オープンエリアに投げ続けて回遊を待つのもアリですが、ストラクチャーを絡めて、居付きの魚を狙っていくのも非常に効率的でオススメです。流れを利用して、ストラクチャーを丁寧に攻めることが出来るのも、ペンシルベイトの良い所です。

また、ナイトで使う際は、同じくコノシロが入ったオープンで使えますが、より、シャローなフィールドや、ベイト・シーバスが上ずっている時にヒット率が上がります。そしてイナッコや鮎等のコノシロ以外のベイトを捕食している際も効果を発揮しやすいです」

――干潟やリバーシーバスは?

岡本「干潟シーバスももちろんオススメですし、河川の明暗周りの釣りにも意外と効果的なんです。明暗の暗部を嫌がって逃げ惑うイナッコやコノシロの挙動は、モンスタースライダーのスライド蛇行に驚くほど似ています。明暗部を丁寧にドッグウォークで流し込めば『ドカン!』と出ることも!

――結構汎用性の高いルアーなんですね!

岡本「釣りやすいシチュエーションはあるものの、基本的には『コノシロ用』とか、『デイゲーム用』という先入観を持たないことも大事かもしれません。河川上流域、海、ストラクチャー、オープンエリア、デイ、ナイト…とにかくいろいろなシチュエーションで投げてみてください。発見もあると思いますし、比較的早く答えが返ってくるのがモンスタースライダーなのです」

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これまで釣りを経験した地域別「釣れるタイミング」

九州河川

岡本「コノシロや、大型のイナッコが入りやすい河川や海域はどこでも釣れますが、特に透明度が高い水域を得意とします。干潟系の強烈な濁りが入る河川等でも出ないことはありませんが、タイミングを選ばないと難しいかもしれません。逆にクリアな河川や海域は水深があってもヒット率は高いと思います。

タイミングは潮が適度に動いている下げ止まりのタイミングや上げ始めが多い印象です。九州は基本的に大きく潮が動くため、マズメ等の光量の時合いを当てるよりも、潮の時合いを当てた方が良いかなと感じています。また、ナイトの明暗でのヒットも非常に多いと感じるのが九州河川です」

ナイトゲーム中、モンスタースライダー160Fでキャッチした2本のメーターオーバー

東京湾周辺の特徴

岡本「全域、どこでも出ます。ただ、オススメのタイミングは河口部の下げと朝マズメが重なるタイミング。上げの流れが効きやすい河川は上げのタイミングでボコボコ釣れる日があります。潮さえ動いていれば真昼間でも出やすいですが、短時間で結果を出すなら薄明るい時間や曇り、雨の時間かと思います。

11月末以降は、干潟のナイトゲームでも爆発することが多いです。コノシロが入るとウェイク系やジョイントのS字系が定番ですが、ドッグウォークで誰よりもボコボコにハメられることもあったりします」

時合いの釣り、居付きを狙う釣り、どちらも効果的。

北陸河川の特徴

岡本「場所は各河川河口や潮流が効く海域がオススメです。タイミングは圧倒的にマズメ。昼も出るには出るのですが、潮の動きが少ない分、朝マズメや夕マズメのチャンスタイムの威力の方がより際立ちます。

また、できる限り流芯に届く足場での釣りがオススメです。クリアな水質の河川が多いため、水深がある流芯でも、深い場所から水面まで誘い出しやすいです」

北陸のパワフルなランカーも、ドラグを出せるオープンエリアで、タックルセッティングをしっかり行えば獲れる。

使用タックルについて

岡本「スピニングタックルの場合、M~MHクラスのロッドに4000番のハイギヤリールの組み合わせがオススメです。私はモアザンブランジーノEX AGS98M/MHと22イグジストLT4000-XHをメインに使用しています」

――大型ペンシルが扱いやすい調子などありますか?

岡本「重要なのはしなやかなティップ。ロングスライドアクションを出しやすくなります。ラインは1号~2号で、リーダーは20Lbから50Lbまでをシチュエーションに併せて使いわけています。50Lbでもしっかり動きますよ」

――岡本さんはベイトタックルも使われているとのこと。タックルセッティングはどのような組み合わせにしていますか?

岡本「ベイトの場合もM~Hクラスのロッドを使っています。私はブラックレーベルトラベルC73H-5+タトゥーラ300XHの組み合わせを良く使っています。ラインは2~6号のPEにリーダー40~80Lbでモンスタースライダーのほかに、K9やジョインテッドクロー、メガドッグ等を投げています(さすがに80Lbとなると窮屈なアクションになりますが、何とかなります)。

スピニングタックルよりも固いタックルをお持ちの方が多いと思いますが、そういったロッドで扱う際は、ティップで操るというより、リーリングでルアーを動かす感覚の方が簡単に動かせると思います」

ルアーのチューニングについて

オリジナルでもMHの#2クラスの良質なフックが付属。これでも十分使えるセッティングとなっているが、岡本さんがおすすめするチューニングも紹介していきたい。

乗り重視のフックセッティング

岡本「ひとつは、SP-M#2(がまかつ)に交換しつつ、2g程度のウエイトシールをお腹に貼るというものです。細軸フックの方が、圧倒的に初期刺さりが良いため、乗りやすくなります。その一方、フッキング後はドラグを緩めたファイトを心がけています」

パワー重視のフックセッティング

岡本「前後にSP-MH #1(がまかつ)、真ん中にSP-MMH#3(がまかつ)というパワー重視のセッティングです。前後のSP-MHで掛けつつ、真ん中のMMHでフォローフッキングする狙いがあります。現状、このセッティングで、メーターシーバスを2本、20kgクラスのアカメを1本獲っています。ちなみに、このアカメはスピニングタックルでキャッチしているので、ベイトタックルで使う場合は、乗りは悪くなりますがHクラスに交換した方がキャッチ率は上がるかもしれません」

 MH+MMHのパワー重視のフックセッティングでキャッチしたメーターオーバーのアカメ。

開発にかける岡本さんの熱い思いをじっくり解説してもらったが、『モンスタースライダー160F』については、まだまだ伝えたいことが山程あるそうだが、今回はこのあたりで完結とさせていただきたい。ぜひ、その使用感をチェックしていただきつつ、自分なりの使用方法を探してみよう!

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