ヒラメに喰わせるテクニック! ラン&ガンしながら「周りと違う変化を探し撃つ」遠州サーフの達人が指南

「自分は空いてるサーフが好き」というのは遠州サーフゲームの手練れ、大石さんだ。「周りと違う変化を足で探して撃つ。喰わせで使える新たなワームが出て、この秋のサーフはさらに楽しみ(笑)」。大石流秋のサーフラン&ガン釣法に迫る!

●文:ルアーマガジンソルト編集部

2024 秋エギング特集

大石浩史さんのプロフィール

大石浩史(おおいし・ひろふみ)

静岡県浜松市出身、在住。幼少期、近所の川のアユ釣りから釣り歴をスタートさせ、20年以上前からサーフに没頭。遠州サーフと浜名湖をホームにヒラメ、クロダイ、シーバスなど旬のターゲットを追い続けている。エクリプスプロスタッフ。

ホームグラウンドの遠州サーフ

遠州は静岡県西部の御前崎市から湖西市までの地域で、その沿岸に連なる浜の総称が遠州サーフ。浜岡砂丘や中田島砂丘をはじめ砂浜や砂利浜が多く、流入河川も豊富。サーフゲームの好条件がそろう人気フィールドだ。

歩いて変化を探し撃つ!これが遠州大石流

実釣は10月下旬。日の出前、サーフゲームのメッカは多くの釣り人で賑わっています。

大石「今はタチウオが釣れていて、タチ狙いの人も多いです」

今回の本命、ヒラメは?

大石「例年でいうと遠州サーフの秋の本格的なシーズンは11月に入ってからで、今は数も少ないし、型も小さめです」

なるほど。ヒラメの釣況としてはよろしくない、と。

大石「釣果が出れば良いですけど(笑)。ただ、タチが釣れるのはベイトが居る証拠。5cmくらいの小さめのイワシですけど、サーフでヒラメを狙う上で絶対に欠かせない条件がベイトですから」

マストな要素がそろって、朝マヅメは好機だから釣り人が立ち並ぶわけですね。

大石「平日の遠州サーフは出勤前に釣りに来る方が多い。自分の釣りはそういう方が帰った後こそチャンス。要は比較的空いてる浜のほうが好きです」

その理由は?

大石「自分は歩きながら立ち位置を変えて探ります。ヒラメは青物のようにずっと回遊しているわけではなく、動いていても何か変化があれば付く。その変化を足で探すイメージです」

サーフといえば離岸流という定石スポットだけでなく?

大石「もちろん、離岸流が空いていれば撃ちますが、先行者に叩かれてプレッシャーがかかっていることも多い。足で探せばフレッシュな魚に出会いやすいです」

立ち並ぶ釣り人が帰った後もプレッシャー、かかっていますよね?

大石「そこは攻め方で回避。この秋に出たばかりのワームがあるんですけど、これが喰わせの釣りで良い仕事をしてくれるんです」

今、流行りのサーフフィネス的な?

大石「いや、一般的なヒラメタックルでミノーやシンキングペンシルとローテーションしながら使えます。今までなかったタイプのワームというか…」

そのワーム、詳しく教えていただきましょう。

時合いは朝マヅメだけじゃない。日中のチャンスは歩いてつかめ!

サーフゲームで朝マヅメは逃せない時合い。照度変化にベイトフィッシュの活動開始と魚食魚の活性を上げる要素が重複。

大石「釣果やベイト接岸の情報があるサーフは、釣り人が並びます。今朝はこれでも空いているほう。日が高くなるにつれて人は減ります。日中は釣れないわけではなく、立てる範囲が広がって、足で釣果を稼ぐことができます」

【日中のチャンスのつかみ方1】潮変わりのタイミングは集中して狙う

「ベイトフィッシュの存在が大前提」と前置きした上で、日中に釣れる確率が上がる条件の一つに挙げたのが潮変わりのタイミング。

大石「干潮、満潮前後の潮の流れの緩みはじめや、潮の動きだしはサーフでも時合いになります。潮変わりの時間帯はとくに集中して釣りをします」

【日中のチャンスのつかみ方2】歩いて周りとは違う変化を探し出す!

大石さんは空いているサーフで立ち位置を変えながら探るスタイルが得意。どんなところを狙うんですか? 

大石「離岸流や河口周りなどの1級ポイントももちろん狙います。あとサーフがワンド状になっていたら、一番奥と両サイドの張り出しも。歩きながらその間にある小さな変化も撃ちます」

具体的には? 

大石「せり上がる浜の一部が波で崩れているとか、砂と砂利の境目。歩きながら足元の砂地が急に締まったり、ふかふかになるところなど、周りとは違う何らかの変化を狙います」。

変化があればヒラメが足を止める可能性がある! ということだ。

実釣当日の朝マヅメはタチウオ祭り開催中!

朝マヅメは、東の空が白みはじめるとタチウオのアタリが連発。重めのシンキングペンシルを沈めてもボトムに到達する前にバイト。波打ち際付近でも喰う有り様。「ちょっとタチウオが多すぎます(笑)。ただ、ベイトが居るのは間違いないということ」。ヒラメは明るくなってタチウオがお引き取りになってからに期待。

実釣当日の朝マヅメはタチウオパラダイスに。ハウルーラ・ゼオ95S(エクリプス)を沈めようと試みたが、その前にタチウオが連発する事態に…。

そんな大石さんも開発に携わった新作ワームがこちら!

こちらは『カタナギ(エクリプス)』。ロックフィッシュゲームのベイトフィッシュパターン用に開発されたワームでモチーフは「ギンポ」。独自のフィッシュテールが生み出す微波動はスレた魚にナチュラルにアピールし、バイトを誘発する。この喰わせ力はサーフでも有効。

【スペック】
●全長:4in●カラー:10色●価格:5本入り830円(税別)

発売前のテスト釣行ではヒラメをしっかりキャッチしている!

使用タックル

【タックルデータ】
●ロッド:アクシアトラックATS-FL99MLL /アクシアトラックATS-FL102ML(ともにエクリプス)●リール:ツインパワーSW4000XG(シマノ)●ライン:ピットブル8+1.2号(シマノ)●リーダー:シーガー・グランドマックスFX5号(クレハ)※写真はATS-FL102ML。リール、ライン、リーダーは2セット共通。

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