青木大介さんがコスパを極限まで追求すると……? 20代の頃を振り返ってもらった

神技を駆使するバスプロといえばまず挙がるのが青木大介の名前だろう。今シーズンでのトーナメント活動の休止を発表したが、ひとたびフィールドに浮かべば鋭いセンスと状況判断の速さはあいかわらず。霞ヶ浦&利根川水系を舞台に冬のフィールド攻略のヒントを教わった。今回は青木大介さんが厳しい節約術を駆使していた20代の頃の小咄。

●文:ルアーマガジン編集部

2024 シーバス特集

青木大介さんのプロフィール

青木大介(あおき・だいすけ)

ディスタイル主宰。JBトップ50はもちろん、陸王やバサーオルスタークラシックなど、あらゆるコンペティションを制してきた職業バスプロ。ここ数年はアメリカでのトーナメントを中心に活動してきたが、来季からは再び国内での活動が本格化予定。

もうひとつのテーマ「コスパ」についても聞いてみた

青木「20代前半のころの僕の写真を見ると、めちゃくちゃ痩せてますよね。とにかくカネがなくて、まともに飯を食ってなかった。河口湖に有名な『ふるや』というお惣菜屋さんがあるんですが、そこのコロッケばっか食ってましたね」

いちばんの問題はトーナメントに掛かる費用。若くしてトップカテゴリに昇格したのはよかったが、練習量に比例してお金が消える。

青木「試合のときも高速道路なんか使いません。下道でいちばん遠くまで行ったのは兵庫県の東条湖かな(河口湖から約500km)。意外に丸1日あれば行けるんですよ。車中泊して、朝昼は食わずに、夜はカップラーメン2個。河辺裕和さんに『飯行く?』って聞かれたら『ハイっ!』と食い気味に答えてました(笑)。ラインの巻き換えも最小限にして、サンラインの300m巻きの『ベーシックFC』にはお世話になりました」

コスパを極限まで追求すると……?

青木「当時の収入は河口湖のレンタルボート『湖波』でのアルバイト代のみ。知人から紹介してもらった空き家に無料で住んでいた。くみ取り式の便所で、湯沸かし器がないから蛇口からお湯が出ないんですよ。お風呂は水を溜めてから毎回沸かすスタイル。もちろんエアコンなんてついてないから、冬はたいへんでした。電気毛布をかぶって眠るんですけど、どうしても顔がむき出しになるので、寒すぎて呼吸ができなくなって夜中に起きちゃうんですよねー。そんな家に、超でかいネズミと一緒に住んでました」

そのことを祖母に話すと泣かれてしまった…というのも、今では思い出になっている。

今年になってキャンピングカーを入手した青木さん。車での寝泊まりが当たり前だった若手時代から20年近くを経て、別のかたちで再び車中泊をすることに。

『ルアーマガジン』2023年9月号 発売情報

ルアーマガジン史上初めてのスモールマウス×オカッパリの表紙を飾ってくれたのは川村光大郎さん。大人気企画「岸釣りジャーニー」での一幕です。その他にも北の鉄人・山田祐五さんの初桧原湖釣行や、五十嵐誠さんによる最新スモールマウス攻略メソッドなど、避暑地で楽しめるバス釣りをご紹介。でもやっぱり暑い中で釣ってこそバス釣り(?)という気持ちもありますよね? 安心してください。今年の夏を乗り切るためのサマーパターン攻略特集「夏を制するキーワード」ではすぐに役立つ実戦的ハウツー満載でお送りします! そして! 夏といえばカバー! カバーといえば…フリップでしょ!! 未来に残したいバス釣り遺産『フリップ』にも大注目ですよ!


※本記事は”ルアーマガジン”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。