『釣ろう、京都。』海の京都を「釣り」で満喫!【その3】

海の京都の魅力を『釣り』というアクティビティを通して伝えていく今回の企画。ココからは実際にフィールドに出撃! 岸釣りスポットはすでにフィッシングナカジマさんからご教授済ということで、次はボートで丹後半島周辺の釣りを魅せていきましょう。まずは東エリア、宮津湾内での沖釣り編、スタート!

●文:ルアーマガジンソルト編集部

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釣ってみよう! ~丹後半島の「内湾」の釣り~

一日中、魚信に集中するのも釣りだが、短時間で気軽に楽しむ釣りもある。海の京都は見どころが豊富。釣りの心得がある人はせっかく海に来たなら釣り糸を垂らしたい、というのも心情。海の京都は観光も釣りも楽しめる環境が整っている。

本藤靖(ほんどう・やすし)

宮津湾の漁師。本藤家は祖父の時代から代々宮津湾で漁師を営む家系。宮津名物でもある大ぶりのトリ貝やナマコなど、宮津産の美味しい魚介類を守るために日々奮闘中。実は26歳になる息子さんも漁師の道を選択。その宮津っ子精神は脈々と受け継がれている。

村上純矢(むらかみ・じゅんや)

天橋立の西に位置する内海・阿蘇海にて19歳から漁師を営む。祖父から受け継いだ漁師精神をもとに資源管理にも力を入れる。今年度、ハマグリの資源管理の取り組みが評価され「ジャパン・サステナブルシーフード・アワード」U-30部門にてチャンピオンを獲得。

海の京都の釣りの魅力を探るには、海に出るのが一番。

ということで、まずは丹後半島東面の宮津湾で船を出す要丸さんにお邪魔した。船長は水産研究者であり、漁師でもある本藤靖さんだ。

本藤「うちの遊漁は2名以上のグループで予約いただいております。釣りものはキスとアジのエサ釣りがメイン。時間は2時間限定です」

――2時間ということは観光の合間に釣りを楽しむことができますね。

本藤「エサ付きでレンタルタックル(有料)もあるから手ぶらで来ても楽しめます。営業期間は5月のゴールデンウィークから11月です」

要丸の漁船。本藤さんはこの船で漁も遊漁もこなす。宮津湾内では20~25cmのアジが狙える。要丸を初めて利用する際はアソビュー(https://www.asoview.com)から申し込み。料金は2時間2名で1人8000円、4名で1人6000円が目安。レンタルタックルは1500円(エサ代込み)。*冬期休業12月~4月

――取材時は遊漁船の営業終了間近。本日のターゲットもキスやアジですか?

本藤「いや、今日は一般のお客さんではなく腕のいい地元の漁師(村上さん)が乗るので、ルアーで今が旬のサゴシを狙います。毎年11月頃になると湾内にサゴシが入ってくる。冬に向けてカタクチイワシを食べて太っているので味も良いですよ」

実釣は宮津港から航程約5分で釣り場に到着。岸がすぐそこに見える近場でメタル系のルアーを投げ、底まで沈めて巻く。ナブラが立てば狙い撃つ。サゴシ狙いの基本的な攻め方で数尾のサゴシが早速応えてくれた。冬前なので海も穏やか。暖かい季節のアジやキスのエサ釣りならファミリーでも十分楽しめそうだ。

釣れた魚は新鮮なうちに血抜きをして締める。「この時期はイワシとシラスだね」。ついでに胃袋を裂いてサゴシが何を食べているかチェックする本藤さん。

本藤「宮津湾は湧き水が豊富で大きな工場もないから海底の泥がきれい。湧き水が出る穴にはエビ類がいっぱい棲んでいるし、でかいトリ貝や希少な貝も獲れる。貝類を食べても泥臭くない。海底が生きているから魚種が豊富で魚も美味いんです」

本藤さんの話を聞くだけでも楽しく、勉強にもなる。釣り好き、魚好きの方はぜひ。

実釣開始!

北部エリアではシーズン終盤ではあるがアオリイカエギングも少々トライ。20~30m前後の砂と岩の水深を狙った。

取材時はサゴシを狙ってルアーフィッシング。ルアーは20g前後のメタルジグやメタルバイブレーションを多用。手返し重視のラン&ガンスタイルだ。

サゴシがエサのイワシを海面に追い詰めて捕食するナブラが発生。ルアーで仕留めるには絶好のチャンスだ。

直線的に走る強い引きもサゴシ釣りの醍醐味。岸からも釣れるので海の京都に行ったら狙ってみたい魚種だ。

要丸で絶品料理に舌鼓を打つ

どの一品料理も全て、この宮津の豊富な海の資源。こういった食の文化を絶やさぬ努力こそが今必要なのだと本藤さんは説く。


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