この秋、エクリプスは新作ワーム『カタナギ(エクリプス)』をリリース! それと並行する形で開発が進められていたのが、サーフロッド「アクシアトラックATS-FL」シリーズだった。アイテムの開発に携わる遠州サーフの手練、大石浩史さんに、実釣を交えてそれぞれの特徴を解説してもらった。
●文:ルアーマガジンソルト編集部
大石浩史さんのプロフィール
大石浩史(おおいし・ひろふみ)
静岡県浜松市出身、在住。幼少期、近所の川のアユ釣りから釣り歴をスタートさせ、20年以上前からサーフに没頭。遠州サーフと浜名湖をホームにヒラメ、クロダイ、シーバスなど旬のターゲットを追い続けている。エクリプスプロスタッフ。
ラン&ガンで変化を見つけて撃つ食わせの一手が『カタナギ』
今回はエクリプスの新作ワーム「カタナギ」を用いた実釣取材。大石さんにはサーフの釣り方を解説していただくのだが、早朝から釣りを始めたものの、10時30分の干潮を過ぎてもヒラメの魚信はなかった。
大石「午後の最大のチャンスは満潮絡みの夕マヅメですね」
夕景にヒラメを掲げる大石さんの写真で誌面を飾れる、と記者は都合の良い思いを巡らすが自然は甘くはなかった。午後から東風が吹きはじめ、時間の経過とともに波風が強まる。
大石「遠州サーフは東風が吹くとベイトが離れて釣れなくなるんですよ。西風なら逆なんですけど…」
大石さんの言葉どおり、夕マヅメ近くなっても見える範囲の釣り人の姿は2名ほど。
大石「自分は空いてるサーフが好きと言いましたけど、こういう空き方ではないです(笑)。釣れている情報があって釣り人で賑わっているところは避ける。あるいは釣り人が立ち去った後に入る。最初に話したとおり、サーフでヒラメを釣るにはベイトフィッシュの存在が大前提になりますから」
――そこでカタナギがラン&ガンで変化を撃つときの喰わせの一手となるわけですね。
大石「そうです。なので今、ワームの使用を想定したフラットフィッシュ用ロッドも開発中です」
――ワーム用ではなく?
大石「朝マヅメなど魚の活性が高いときは、ミノーなどアピールの強いルアーをメインに使います。遠投したければシンキングペンシルとか。一般的なサーフ対応ルアーが使えて、ワームも扱いやすいロッドです」
――なるほど。通常のサーフゲームのルアーローテーションにカタナギが追加できると。
大石「そうすれば、今まで獲れなかった魚が喰ってくれるはずです」
カタナギをメインに据えた遠投系ルアーとのローテーション
実釣時は、ヒラメの接岸数が少なく広範囲を探る意味で遠投系ルアーも多投。
大石「ドリフトペンシル110は遠投して広範囲をゆっくり探りたいときに。流れがあれば流れにのせて誘います。ゼオ95Sはヘビーウェイトのシンペンで、ラインを張ってフォールさせると水平姿勢で揺れながら落ちるシミーフォールをみせる。巻きが重くなったところでシミーフォールが効果的です。なみごえジグ40gは、飛距離がほしいときにフルキャストしてただ巻きやリフト&フォール。
30gも使います。ラウ70はメタルバーブレーションでジグ並みに飛ぶ。自分は何をやっても反応がないときに最後に投げることが多い。シルエットが小さくてアピールは強い。それで喰う魚も居ますからね」
開発中のワーム対応フラットフィッシュ用ロッド「アクシアトラック」
実釣で使用したロッドはフラットフィッシュ用として開発中の『アクシアトラック』(エクリプス)。最終プロト段階の2本だ。
大石「9ft9inと10ft2inで、99はワームが扱いやすいようにティップを軟らかく、レングスも短めにしました。102はワームからメタルジグまでオールマイティに使いやすいレングスとパワーに仕上げています。両モデルともバットはかなり強めで、座布団クラスのヒラメを浮かせて波打ち際でしっかりズリ上げられるパワーを持たせています」
――発売は?
大石「うーん未定で、この秋に出せれば良いんですが、年明けにはなんとか」
ハイシーズンは座布団クラスを追い求める!
いつもより釣果アップできれば、サーフゲームがますます楽しくなる間違いない。居るのに喰わないヒラメが獲れる可能性を秘めたワームが「カタナギ」であり、それをハイレベルで使いこなせるのが現在開発中の「アクシアトラックATS」なのだ。双方ともテストで優れた喰わせ性能は確認済み。ハイシーズンを迎えた冬期の座布団クラスを夢見て浜を歩こう!
使用タックル
【タックルデータ】
●ロッド:アクシアトラックATS-FL99MLL /アクシアトラックATS-FL102ML(ともにエクリプス)●リール:ツインパワーSW4000XG(シマノ)●ライン:ピットブル8+1.2号(シマノ)●リーダー:シーガー・グランドマックスFX5号(クレハ)※写真はATS-FL102ML。リール、ライン、リーダーは2セット共通。
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