エリア用フルサイズクランクベイト10種の狙える深さとアピール力の相関図を松本幸雄さんが解説

適材適所で使うことによって、ポテンシャルを爆発させることができるエリア・クランクベイトの世界。そのために大切なのは、使用するクランベイトの特性を理解すること。『アクション』『レンジ』『スピード』『シルエット』、さまざまな要素が絡み合うことよって『個性』をカタチ作るエリア・クランクの世界を松本幸雄が斬る! 今回は各種フルサイズクランクベイト10種を狙える深さ(レンジ)とアピール力の相関図で解説。

●文:ルアーマガジン編集部

2024 秋エギング特集

フルサイズクランクベイトの「レンジ」&「強さ」相関図

上からレンジごとに【表層向き】【表層向きミドルレンジ】【ボトム向きミドルレンジ】【ボトム向き】に区切って、それぞれのアピール力の「強さ」別に個性を解説。

クランクベイト相関図の主な見方

相関図の中で上部に位置するクランクベイトほど、適正レンジが表層に近い。下の位置になるほど、適正レンジはディープゾーンとなる。

相関図の中で左方向に位置するクランベイトほど、総合アピール力が強い傾向がある。

【表層向き】速度域はワウ40HFG2の方が少し速い

松本「この2タイプのルアーの攻略レンジはほぼ同じです。1番の違いはワウ40HFG2には、ガラス玉のラトルが入っているため音が鳴ります。その分アピール力も高い。ラトル音が露骨に効くトラウトは一定数存在しています。適正速度域はワウの方が少し速いです」

ワウ40HFG2(ラッキークラフト)

RCシケイダー(ロデオクラフト)

【表層向きミドルレンジ】同速度、同レンジ攻略でもトラウトの好みは分かれる

松本「3タイプともにミドルレンジが狙えるルアーです。適正速度域もほぼ同じですが、アピール力はワウが1番強いです。RCグラホは浮力を抑えられている分、アピール力も控えめですが、速度域はかなり広いです。1点シェイクなどの誘いとの相性もいいです。さらにショートリップなので掛けに行けるので重宝します。3タイプともに同レンジ、同速度域で使用するルアーですが、トラウトの好みは結構分かれます」

ワウ40F(ラッキークラフト)

RCミディアムクラピー(ロデオクラフト)

RCグラスホッパー(ロデオクラフト)

【ボトム向きミドルレンジ】RCディープクラピーの方が浮力が高い

松本「ここの2タイプは浮力の違いが大きいです。RCディープクラピーの方が高浮力です。浮力が強い分アピール力もやや高く、下のレンジからトラウトを引き上げることができます。パニクラは浮力が抑えられている分、スローに巻くことが可能です。ゆっくり巻いて食わせることができるクランクベイトです」

RCディープクラピー(ロデオクラフト)

パニクラMR(ティモン)

【ボトム向き】速めの攻略のRCボトムクラピースロー攻略のパニクラ

松本「RCボトムクラピーは浮力があるので、ある程度速めの速度域で引くことができます。一方、下のレンジをスローに引きたい場合はティモンのパニクラがオススメです。パニクラはRCボトムクラピーよりも浮力は控えめですが、シルエットはフルサイズなので、大きなシルエットは欲しいけどスローに巻きたい! そんなときに重宝します。パニクラロデオチューンは対応レンジが広いので、上から下まで探れます。また、ティモンのパニクラと比較すると音が鳴ります。この違いは大きいです」

RCボトムクラピー(ロデオクラフト)

パニクラDRロデオチューン(ロデオクラフト)

パニクラDR(ティモン)

created by Rinker
JACKALL(ジャッカル)

広範囲からトラウトを引っ張りたいときには、フルサイズのクランクベイトの出番

状況が良ければ答えが速いフルサイズ

フルサイズのクランクベイトは、シルエットという分かりやすいアピール力で、広範囲からトラウトを呼び寄せる能力に長けている。状況が良ければいち早く結果を出せるクランクベイトといえる。そのため、最初にフルサイズクランクを投げて、釣りやすいトラウトから釣るのがセオリー。

一方、そこにトラウトが居るのは分かっているが、食わない! そんなときには次のページで紹介するモカ属の出番。

松本「という考え方が基本的な一例ですが、釣りなので、まぁ~一概には言えないですよね」

松本幸雄さんのプロフィール

松本幸雄(まつもと・さちお)

ロデオクラフトスーパーバイザー。バリバスフィールドテスター。タレックスモニター。オプトさいとうフィールドテスター。伝説的エリアロッド『ホワイトウルフ』シリーズ開発者にして、ウッサ、BFの開発者。誰からの影響も受けていない、超個性派理論は「独創性」に富んでいる。

一見「奇想天外」に思える松本理論も、実は王道を直撃しているため、のちにエリアの常識として定着することが多い。エリア業界に数多くの「常識」と「定説」を築き上げた、影響力マックスのプロアングラー。

『ルアーマガジン・マス王4』発売情報

『ルアーマガジン・マス王4』

エリアトラウト・シーズンイン! といえば『鱒王』。ガチのシークレット深掘りで分かりやすく最前線をお届け!

表紙はアーティスト「NAMIKO」さん作のド迫力作品が目印…🐟 エリア猛者&注目アイテム、今シーズンの主流だけを取り揃えました! 発売です。冬の管理釣り場に必携です。

  • 発売日:2022年11月16日

※本記事は”ルアーマガジン”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。