
未開の釣りを開拓し、近場の水辺で戯れる。どこまでもジブンの魚に寄り添うツララのロッドは、大衆的ではないが人に優しく、設計・意匠は鮮やかに屹立する。最新素材は使っていないのに、目からウロコの新しさ。懐古主義? いやいや、枯れた技術の水平思想。その革命は、エリアトラウトにも。福田雅宏さんの釣りからその深淵を伺う。今回は福田雅宏さんが語る、スプーンの釣りの魅力。
福田雅宏さんのプロフィール
脳内を直接反映させられるスプーンに、魅入られる
福田「自分の中でど真ん中のルアーがスプーンですね。シーバスでいうと、メタルバイブレーションのような。自分でレンジを刻んだりスローに巻いたり、果てはボトムを絡めるとか」
意のままに操れる、スプーンの奥深い世界。表層を攻めるといっても、軽いモノをスローに巻くのか、重いモデルを速巻きするのか。アピールの質も変わってくる。
福田「その先で、カラーをどうするか……アングラー側で考えることが多く、面白い。また、プラグと比べて一投一投の勝負が速いんです。プラグを引くのに30秒掛かるとしたら、スプーンはその半分で探れたり。逆にその気になれば、もっと時間を掛けられますし。1cm刻みでレンジを想定したり、どこまでも自由。だから難しいし、楽しい」
最初は、難しく考えずグルグル巻くだけで釣れます、とも。
福田「あとは、プラグですね。クランクベイトなら、潜るレンジも決まってくるし、ルアーごとのベストなスピード感も掴みやすい。デッドスローにも巻きやすいし。その上で、2フックのモデルも多いのでフッキングも悪くない。巻きのスピードや、どれだけ潜ったかでざっくりした状況も分かる」
でも、やっぱりスプーンが一番好きだな~と福田さん。
福田「これがシーバスだと逆でプラグが好きなんですが(笑)。エリアのプラグは巻きがそのままアワセになったりしますが、スプーンは自分で掛けてナンボの要素がある。その魅力は間違いなくある。でも、クランクはオールシーズン使えるし、トップも厳寒期じゃなければ超有効なルアー。そこで楽しんでもらって、あとからスプーン沼にハマってもらえたら(笑)」
自然深いロケーションで釣りができる幸せ。今回訪れた「フィッシングポイントベリーズ」は施設真横に清流があり、そこからフレッシュな水を取り込んでいる。その流れは池全体を循環し、魚のコンディションを最上に保つ。 [写真タップで拡大]
超小口径ガイドを連ね、ブランクスが持つポテンシャルを限界まで引き出すツララロッドの仕業。ソルトウォーターも含め、様々なターゲットで新たな正解を見せつけてきた彼らだが、エリアトラウトにも新風を吹き込む。 [写真タップで拡大]


フィッシングポイントベリーズ
発知川の豊富な流れを取り込み、ポンドの水質は最高のクオリティ。オリジナルのルアーブランド「FPBルアーズ」は、ユーザー目線にこだわった釣れるアイテムが揃う。釣果だけでなく、オーナーやスタッフの人柄に惹かれ通う常連も多い。
項目 | 情報 |
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エリア名 | フィッシングポイントベリーズ |
住所 | 〒378-0075 群馬県沼田市奈良町1377 |
電話番号 | 027-215-8188 |
営業 | 年中無休 夏季 06:00~17:00(ナイター21:00まで) 冬季 07:00~17:00 |
Webサイト | http://www.fp-berrys.net/ |
『エリアトラウト ギア&マニュアル』発売情報
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