マルチアングラーの渡邉長士さんによる当連載。今回は、毎年冬のシーズンになると賑わう、サーフでかアジゲームがテーマなのだが、今年はフィッシングショーのリアル開催もあり、渡邉さんのスケジュールは超多忙な状況! 果たして、連載の締切までに釣果は得られるのか…!? 新エアリティの最速インプレも掲載!
●文:渡邉長士(DAIWAフィールドテスター)
マルチに活躍するアジングエキスパート
渡邉 長士(わたなべ・たけし)
千葉県房総半島外房エリアの出身・在住で、幼少期から海釣りに親しむ。10代でルアーによるアジ釣りを始めた房総アジングのパイオニアだ。旬の獲物を追ってサオを振るマルチアングラーでもあり、近年はサーフアジングやオオニベにも傾倒する。DAIWAフィールドテスター。
今年のサーフアジングの状況を調査!
ルアマガ+をご覧になっている皆さま。こんにちは!ダイワ フィールドテスターの渡邉長士です。今回は、近年マイブームでもあり、徐々に盛り上がりをみせているサーフのでかアジングがテーマです。
でかアジを狙うサーフアジングは本連載の第3回目でも紹介した通り、よく行くのが神奈川県の西湘エリアなのですが、今回は伊豆半島を挟んだ駿河湾を調査したのでレポートします。
【連載第3回目の記事】
アジングと聞くと漁港のジグ単ゲームのイメージが強いですが、本来アジはいろんな場所にいて、それぞれ違った釣りが楽しめるもの。渡邉さんがここ数年ハマっているのが、サーフからアジを狙う“サーフアジング”。漁[…]
西湘サーフの最近の状況
まず、西湘サーフの近況ですが、2023年1月現在はポツポツながら35cm前後のアジがキャッチされています。今シーズンは10月から通っていますが、11月前半まではベイトも少なく30cm弱のアジしか釣れなかったものの、ベイトの多くなった11月中旬ごろから安定的に釣果が出ており40cmクラスも出ていました。12月は数も伸び、35~40cmほどが5~10匹ほど釣れるという状況でしたが、1月中旬は少し回遊が少なくなっているみたいです。
このように、相変わらずサーフからデカアジが釣れていますが、今シーズンに変化があったのがでかアジ狙いアングラーの増加。今までは広いサーフで寂しく1人でキャストしていましたが、これまで誰もいなかったポイントでも数人のアジンガーがいるようになりました。
その方たちに話を聞くとほとんどが地元の方で「でかアジがいるのは知っていたものの今まで狙ったことがなく、やってみたらドハマりしました」という方が何人もいました。今までこの釣りの魅力を紹介してきた1人としては嬉しい反響です。
ちなみに、SNSで「サーフが混んでる」という投稿を見たこともありますが、混んでいるのはアクセスの良い場所などの一部だけで、サーフのほとんどはガラガラです。少し歩くだけで誰もいないポイントはまだまだありますし、私も普段はガラガラな場所でやってます。
駿河湾サーフアジング開拓。地元エサ釣り師から有力情報!
そんな西湘サーフでデカアジを楽しみつつも、次に気になるのはお隣の駿河湾サーフ。西湘サーフも数年前までアジングでの釣果はほぼ皆無でしたが、実際は「やってないだけ」だったように、駿河湾サーフでも「同じでは?」とチャレンジ精神がムクムクと大きくなっていました。
というのも、駿河湾にも当然アジはいて、漁港などではアベレージサイズのアジングが楽しめる場所も多数あります。そして通常デカアジはどこに多いかというと、やはり沖の深場です。深場といえば、そうです。駿河湾です。最深部が2500mもあり、キャストが届く範囲でも水深30mほどの場所もあるほどの急深サーフ。これはデカアジが釣れないわけありません。
その駿河湾サーフアジングに本格的にトライしたのは2022年の9月。この時は三重県でのロケの途中に富士川の河口で2時間ほどやってみましたがノーバイト。まだハイシーズンの冬場ではなかったため、ベイトの多くなるハイシーズンに再チャレンジするのを決意しました。
次に駿河湾に向かったのは12月中旬。すでに西湘サーフではハイシーズンに突入し、釣果も出ている時期です。まず向かったのは富士川河口の西側。河口の流心部にある深場や、流れが沖に払い出している場所などを攻めるイメージでしたが、浅い砂洲が河口をふさぐように長く伸び、遠投しても河口の流れや沖側のブレイクまで全然届きません。
まあ、これは前回も同じような地形だったため覚悟していましたが、何より問題は風速15m以上の爆風。キャロの下にあるジグヘッドリグも風で振り回されてまともに掴めないほどで、追い風となる河口の中側に向けてとりあえず4時間ほどキャストしましたが、この日もノーバイトでした。
次に向かったのは年が明けた1月8日。これまでの経験から大きな河川ではなく小さな河川ならポイントも絞りやすいと考え、清水港の東側に河口を持つ興津川河口に行ってみました。ポイントに着いたのは午後11時ごろ。この日は満月の大潮で潮位はすでに大きく下がっています。空には明るい月があり、夜の初場所ですが海岸線の地形などはハッキリ見えるので助かります。
河口も幅は15mほどまで狭まり、ポイントにもメリハリがついていて釣れそうな雰囲気。しかし、フロートリグやキャロ、立ち位置を変えたりなどしながら3時間ほどキャストするも無反応。そこで潮位の低いうちに富士川河口へ移動しました。前回と同じ西側からエントリーすると砂洲が100mほど露出し、その先端からフロートリグを遠投するも河口の流心と思われる場所まではまだ届きません。
潮が上げてくると砂洲がみるみるうちに水没していくため、早めに戻り河口から300mほど西側にある消波ブロック帯の際にできるちょっとしたワンドなどを攻めるもノーバイト。そこでまた興津川に戻り、上げ潮を朝まで攻めるも結局バイトはありませんでした。
車中泊をし、翌日の夜も沼津の千本浜にある囚人掘の河口をチェックしに行くと、自転車で来ているカゴ釣り師が1人いました。挨拶をして狙いを聞いてみるとマダイ狙いとのこと。
エサとコマセはオキアミということで「アジとか混じることないですか?」と尋ねると、「たまに釣れるよ」とのこと。「でもかなり稀ですか?」と続けると、「釣れるときはこれくらい(両手を40cmほど広げて)のが何匹も釣れるよ。そんな時は人もけっこう来るよ」とのこと。
やはり釣れるときはあるんだ!と意気揚々とキャロを投げ始めましたが、その直後に風が強くなり海はダバダバに。これでは釣りにならないため風裏になる西湘サーフに移動して夜明け近くまで攻めるもノーバイト。
ちなみに、この頃は地元の外房ではアジやカマスが絶好調で多い人では3ケタの釣果になるほど。この好調なエリアを捨てての遠征開拓でしたが、残念ながら結果は出ませんでした。
原稿入稿の締切と釣りフェスティバルが迫る中、再挑戦…のハズが?
この記事の〆切は「フィッシングフェスティバル2023」の直後となる24日。私は3日間ダイワブースに立つため、残された釣行時間は19日からイベント当日の早朝までしかありませんでした。そこで19日の仕事を終えたあとに車を西へ走らせ、駿河湾…ではなく実績のある西湘サーフに向かいました。
はい、スミマセン。どうしても釣りたかったんです。
まず向かったのは西湘サーフでは比較的大きな河川の流れ込み。使うリグは飛距離の出るフロートやキャロになるため、使うタックルは以下のキャロ用タックル。
【サーフでかアジ 使用タックル】
- ロッド:月下美人 AIR AGS AJING A710L/M-T
- リール:23エアリティLT2500S-XH
- ライン:UVF月下美人デュラセンサー+Si2 0.4号
- リーダー:フロロ3号
- ハリス:月下美人フロロリーダー 6lb+フロロ2.5号
ちなみに、リールのエアリティはフィッシングフェスティバルが開始する20日の午前10時に情報解禁となるニューアイテム。そのため、この時点ではまだ極秘のリールでした。
圧倒的軽さと剛性感を得た、23エアリティのインプレッション
このエアリティはダイワのスピニングリールでは最軽量のシリーズとなるのですが、なんと最上位機種のイグジストよりも軽いんです。今回使っている番手のLT2500S-XHではイグジストの160gに対し、エアリティは150g! なんと10gも軽いんです!
しかし、エアリティ凄さは軽さだけではないところ。剛性がセルテートと同等クラスになっています素材はマグネシウムのボディーとアルミ製のエンジンプレートからなるフルメタルのモノコックボディーのため、軽さと強さを両立させているのです。
従来のリールはボディーとボディーカバーをビスで止めていたのに対し、モノコックボディーは一体成型構造でエンジンプレート自体がネジとなって固定するため、剛性と防水性が飛躍的に向上しています。
また、最上位機種のイグジストから搭載された「エアドライブデザイン」というテクノロジーを継承していて、ローターやスプールなどのリール上部の重量が軽くなったため持ち重り感もさらに減っています。ローターが軽くなったことにより、リトリーブした時の回転がとても軽く、ストップ&ゴーなどのレスポンスもさらに良くなり、巻き感度も大きく向上しています。
【NEW エアリティの詳細はコチラの記事をチェック!】
2023年DAIWAからイグジストに続き「エアドライブデザイン」を搭載したハイエンドスピニングが爆誕する!名機の名を踏襲しながらも、軽さだけでなく「強さ」も備わった新スピニングの名は「AIRITY(エ[…]
西湘サーフで、でかアジ実釣スタートするも、大苦戦…
さて、話を西湘サーフに戻しますが、河口の右側のポイントに着くと先行者が1人いたため、その少し離れたところでキャスト開始。
リグは月ノ彼方15gのフロートリグで、ジグヘッドは「月下美人アジングジグヘッドTG」の1.5gでフックサイズは#8。ソフトルアーは「月下美人 アジングビーム バチコンカスタム」の3inで、カラーはナイトゲームで愛用する「フルルミノーバ」。
この日の河口は流れが自分の立つ右側にほぼ真横へ流れていて、その流れがしばらく続いています。そのため、正面にキャストすると大きく右側に流されて返ってきます。この流れに乗せながらドリフト気味でリトリーブをしたり、リトリーブスピードを速くも遅くもしましたが無反応。
先行者の方にも釣果を尋ねましたがノーバイトとのことなので、歩いて30分ほどの距離にある別の流れ込みへ移動。しかし、ここでもバイトはなく、2時間後に元の河口に戻ると誰もいなくなっていました。
西湘サーフは関東では珍しい急深のサーフですが、河口は上流から砂が運ばれてくるため浅くなります。そのため、河口付近には半円状にシャロ―が広がり、夜間はベイトフィッシュの付き場となり、ブレイクも必ずできるためサーフアジングでは絶好のポイントになります。
その河口近くでブレイクが正面になる場所に立ち、キャロでブレイクをなぞるようにリトリーブするとバイト。しかし、時間にして0.5秒ほどロッドに重量感が乗っただけでフッキングには至らず、結局バイトはこれだけ。
日付はすでにフィッシングフェスティバル当日。車を外房の自宅に置き、それから電車で会場に向かうため午前2時30分には出発しなければならず、釣りはせいぜい2時まで。残りの実釣時間は1時間もありませんが、最後に別の流れ込みに移動しました。
制限時間ギリギリでヒット…! こ、これはでかいぞ!
移動先の流れ込みも、河口の川幅は2mほどの小規模な流れ込み。そのため、河口付近にはシャロ―帯は少なく、ほぼ周囲と同じ海岸線となっています。比較的手前から水深があるため、11gの自作キャロでスタート。
ルアーは同じくアジングビーム バチコンカスタム 3inのカラーはフルルミノーバ。河口から扇状にキャストし、レンジも表層からボトムまで攻めたり、カラーをケイムラMAXピンクにしてナチュラルっぽくするも無反応。
そこでソフトルアーを「月下美人 アジングビーム バチコンカスタム ストロング」にチェンジ。ハイアピールファットボディながら長さは2.3inのため、シルエットの小型化とアピール力をバランスよく両立できるアイテムです。
残り時間は刻々と減り、残すはあと5分。そこで最後は車に戻りながら100mほど離れた場所にある消波ブロック帯の際を攻めて帰ることに。キャロを遠投し、中層をただ巻きで攻めてみる。すると、2投目にリグが20m先のブレイク付近にさしかかった時にヒット!
これは絶対にバラせない!
ただでさえギガアジクラスは引きが強く、ご存知の通りアジは口が弱い部分があり口切れしやすい。さらに波打ち際は押し波、引き波と不規則にテンションが変わるため非常にバレやすい。口切れさせないように、(堤防などでのギガアジ狙いに比べたら)ドラグはやや緩めに設定。急激にかかる強いテンションに対応します。
なるべく一定のテンションになるように丁寧に寄せてくると、ついに砂浜にアジの姿が見えました。デカい!!
フィッシュグリップでつかむのも大変な肉厚なアジを計測すると41cm!もしかしたらアジの回遊が始まってこれからがチャンスだったのかもしれませんが、これでタイムアップ。
バタバタと撮影を済ませ、急いで車へと戻り3時間かけて自宅に到着後、またすぐに電車へと飛び乗って午前10時の開場に間に合いました。
【今回のヒットワーム】
ファットなボディで存在感をアピールしつつ、2.3inという抵抗なくバイトできるサイズ感が絶妙な、アジング用ワーム。今回、渡邉さんがキャッチした41cmのギガアジを見事しとめたワームだ。
駿河湾サーフアジングも引き続き調査
今回は残念ながらターゲットにしていた駿河湾ではキャッチできませんでしたが、デカアジがいるのは間違いなく、実際にカゴ釣りやショアジギのゲストでは釣れていたりもするため、やはり大きな可能性を感じます。
ポイントなのか、釣り方なのか、時期なのか、タイミングなのか、色々と検証しなければならないですが、絶対に駿河湾サーフのデカアジパターンを見つけたいと思います。その時にはルアマガ+でもレポートしますので楽しみにしていて下さい!
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