エリアトラウトの釣れ方が変わる! カスタムハンドルのメリットをラインナップから和田浩輝さんが解説

エリアトラウトでは他の釣りに比べてリールのカスタムが重要視されている。その理由とは軽さや見た目だけだろうか? まだ軽いルアーに慣れていないアングラーにこそ使って欲しい。そう語ってくれたのがエリアトラウトのトップトーナメンター和田浩輝さん。カスタムパーツがあらためてエリアの釣りに直結したメリットの重要性を説く!

●文:ルアーマガジン編集部

2024 シーバス特集

和田浩輝さんのプロフィール

和田浩輝(わだ・こうき)

第17回、第20回トラウトキング選手権大会総合優勝。第16回トラウトキング選手権大会2位、トリプルマイスターといった、若くして数々の戦歴を持つ新進気鋭のトップトーナメンター。サポートはDAIWA、ヴァンフック。

見えなくてもハンドルを伝わり魚の挙動が分かる

リールのカスタムパーツはバリエーションが多く、なかでもエリアトラウトではハンドルに重きを置く人が多い。

和田「トラウトの釣りはルアーもアタリも繊細。特に手や指先で直に触れているハンドル部分は、魚の反応を感じ取りやすい。その部分が軽いというのは非常に重要になってくるんです」

若くして数々のトーナメントを制し、経験豊富な和田さん。突き詰めた釣りでは、やはりカスタムハンドルは重要なのだろうか?

和田「僕が使っているのは7gという軽くて強度もあるカーボンライトハンドル。とても感度が良いので水中の情報が、まさに手に取るように伝わってくるんです。だから、軽いルアーに慣れていない方にこそ使ってもらいたいと思っています」

水の流れを感じ取る事やレンジ把握が難しい、そんな初心者こそメリットが大きいという。

和田「慣れてきたらブラインド(魚が見えない水中)でもサイト(魚を見ながらの釣り)感覚で釣りが楽しめてしまう。そんな感度を持っているといえるんです」

感度UPは、釣りを大幅に変えてくれる。まさに別世界! カスタムハンドルのメリットをさらにお伝えしていこう。

今回使用したのはSLP WORKSカーボンライトハンドルの3タイプ

写真:久保田憲

航空、宇宙分野で培った技術開発により実現した最強高度のカーボン素材「TORAYCA-T1100G」を採用。さらに、カーボン繊維をまとめる複数種類の樹脂をナノメートルオーダーで混合。高性能、高機能化を実現した東レ(株)ナノアロイ・テクノロジーを用い、高強度&高弾性率化を実現。大幅な軽量化をした40mmに加え、45mmと50mmも新登場。

項目スペック
サイズ40、45、50mm
自重7g
価格24,200円(税込)
対応機種40mm:LT1000~2000サイズ、RCS1000~2000サイズ
45mm:LT1000~5000-Cサイズ、RCS1000~3000サイズ
50mm:LT1000~5000-Cサイズ、RCS2000~3000サイズ
※シャフト貫通タイプは対応不可、Sサイズノブ交換可
※SLP WORKSのハンドル、ハンドルノブ、スプールはすべて(株)スポーツライフプラネッツ製品となります。

水流変化を機敏に察知し、前アタリも判別しやすくなる

初動の軽さは魚に違和感を与えにくい

トラウトタックルはロッドもリールも超軽量。他の釣りと比べて感覚を研ぎ澄ました釣りになっている。

和田「水中の情報を捉えるのがすごく重要で、水流変化によって前アタリやルアーの後ろに魚が付いたのも分かってくる釣りです」

ルアーの動きにちょっとした水流変化が影響を与え、それが伝わってくるのだという。

和田「付いた瞬間にアクションを入れたり、逆に速く巻いてリアクションを誘ったり……それで釣れてくるのも多いんです。今まで獲れなかった魚が1尾でも増えていけば、結果的に大きな成績にも繋がりますからね」

ルアーの水流変化から「魚が後ろに付いた」が分かる

軽いルアーを扱うエリアトラウト。細かい水流が手まで微細に伝わりやすく、魚が後ろに付いた時に起こる変化を感じ取る事も可能。

和田「カーボンライトハンドルなら判別しやすいんです」

トーナメントでは必須レベルともいえるハンドルの高い感度。しかし、感度以外にもメリットは多いという。

和田「軽いとハンドルの初動も速い。ルアーが着水してから巻き出した瞬間ってバイトが多いんですよ。特に素早く動く事で視界から消えるとスイッチが入る魚もいるんです。あと、軽い事でハンドルが上にきてから下げる時に重力が掛かりにくい。つまり、巻きが安定するので一定速度でルアーを引く事ができ、違和感を与えにくい」

他にも湾曲したカーボンライトハンドルが手に干渉しないといったメリットも含め、細かい積み重ねでたどり着く魚がいる。イコール、取りこぼしを極力排除する事がエリアトラウトの釣果に直結しているのだという。

「いま後ろに付きましたね」実釣中も後ろに魚が付いたり、前アタリを頻繁に感じ取っていた和田さん。明らかに周囲よりもバイトを多く取り、コンスタントに魚を掛けていった。

カスタムハンドル「その他のメリット」

巻き出しが軽い「巻き出し即バイトやスイッチを入れやすい」

ルアーをキャストして一巻き目。巻き出しをした瞬間は、特に魚がバイトしやすいという。

和田「ルアーが目の前に着水してから手早く巻きますよね。すると、魚側からは急に視界から消えてしまう。これでスイッチが入る魚もいるんです」

軽いので重力の影響を受けにくい「安定した巻きが可能」

7gという軽さのカーボンライトハンドルは、ハンドルが上に来てから下へ巻く時に重力の影響を受けにくいのでとても安定した回転が可能。急な動きや不安定な動きに敏感なトラウトにも違和感を与えにくく、一定速度で巻きやすい。

手に干渉しない湾曲したハンドル「自然なカーブで巻きやすく感度も保持」

カーボンライトハンドルは湾曲した形状をしており、このカーブがリールのベールに当たらず、手にも干渉せず巻けるようになっている。

和田「外向きになりすぎていると感度が落ちるので、ギリギリの絶妙なカーブ。これで感度も保たれています」

ルアーや使い方に合ったハンドルの長さを使おう

40mmを基本にしてルアーや釣り方で長さを替えていこう

トラウト用リールで付いているハンドルは40mmの長さが多い。しかし、アングラーによっては長い方が良いという人もいる。そういったハンドルの長さの使い分けも重要!

和田「40mmはバランスが良くて、どんな釣りにも合っています。特にスプーンやクランクベイトといった巻く釣りでは、これをベースに使っています」

和田さんがメインで使っているのは40mm。

和田「40mmはどんなルアーも扱いやすい長さですが、釣り方によっては45mmと50mmを使い分けています」

カーボンライトハンドルには45mmと50mmもありますが……?

和田「その2サイズは、トップやボトムといったラインがたるむ釣りに合っています。ハンドルが長い分、巻き取りが速いのでアタリをしっかり掛けていける。特に表層付近を軽量スプーンで引いてきたり、メタルバイブをリフト&フォールさせてスイッチが入った魚を即掛けしたい。そんなパターンではメリットが大きいと思います」

ハンドルの長さによる使い分け

40mmをベースに、45mmはトップやボトム、50mmは表層スプーンに適している

トラウトリールは40mmのハンドルが付いている事が多い。しかし、長い方が良い場面もある。それぞれのメリットを紹介していこう。

40mmに新しく追加された45mmと50mm。長くなっているにも関わらず、重量は同じ7g。「重さによる影響は無いので、自分のフィーリングに合わせて使い分けてください」

カーボンライトハンドル 40mm

高バランスの40mmは巻きの釣りに最適

トラウト狙いのリールとして長さ的にバランスが取れているのが40mm。

和田「1gくらいのスプーンでレンジを探ったり、クランクといった一定速度で巻いてくる釣りに合っています」

和田さんはノーマルギアのリールと組み合わせて使用。

適合ルアー例

ルアータイプ適合ルアー例
スプーン
プレッソ ルミオン1.3g(DAIWA)
クランク
プレッソ ワブクラJr.(DAIWA)

カーボンライトハンドル 45mm

ラインがたるむ釣りは長めの45mmハンドルが良!

和田「ボトムルアーのタックルに合わせているのが45mm。トップウォーターで水面をアクションさせるようなラインスラックを出して使う釣りに合っています。手早くラインを巻き取れてアワセも効きやすく、ハイギアリールと組み合わせて使っています」

適合ルアー例

ルアータイプ適合ルアー例
トップ
プレッソ ポッピンバグ(DAIWA)
ボトム
プレッソ ステップダート40S(DAIWA)

カーボンライトハンドル 50mm

即掛けが必要な釣りはより長い50mmハンドルが◎

和田「45mmと同じくボトムルアーで使っています。巻き取りが速く行えるので、より即掛けが必要だったり巻きアワセの釣りに良いと思います。軽量スプーンで表層付近を引いているときのフッキング率もUP」

適合ルアー例

ルアータイプ適合ルアー例
メタルバイブ
プレッソ ポッピンバグ(DAIWA)
表層スプーン
プレッソ ステップダート40S(DAIWA)

トップがハマりバイト連発終始ロッドが曲がり続ける

この日は魚の活性が低めだったが、沈めるよりもトップが好反応! ポッピンバグを細かくドッグウォークさせて行くと連発。大型も反応するが……。

和田「1回すっぽ抜けて以来、バイトが無くなりました」

最後まで悔しがる和田さんだった。

実釣地「足柄キャスティングエリア」

足柄キャスティングエリア

都内からアクセスしやすく良く釣れるため、平日もほぼ予約で埋まってしまうという人気の高いエリア。

項目情報
定休日通年営業
水曜日(※祝日の場合は翌木曜日が休み)
所在地〒250-0136 神奈川県南足柄市矢倉沢1682
電話番号0465-73-2939
利用料金男性1日券:4,900円
女性・中学生以下1日券:3,900円
※時間券あり、持ち帰り尾数設定あり
レンタルレンタルロッド完備:1,500円
※ルアーのレンタルはございません
Webサイトhttp://www.ashigara-ca.com/aca/

ルアー専用ポンドエリア

項目情報
営業時間7:00 ~ 18:00
受付時間6:30 ~ 16:45

ネイティブエリア

項目情報
営業時間冬季営業時間 10月〜3月:7:00〜16:00
夏季営業時間 4月〜9月:7:00〜18:00
受付時間冬季受付時間 10月〜3月:7:00〜14:45
夏季営業時間 4月〜9月:7:00〜16:45
捌き場利用時間16:30まで

『ルアーマガジン・マス王4』発売情報

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  • 発売日:2022年11月16日

※本記事は”ルアーマガジン”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。