昨今、沖縄で注目されているエギングスタイルといえば、バーチカルティップラン。そのターゲットはずばり、レッドモンスターとして名高いアカイカ系の巨大アオリイカだ。今回、アカイカ未体験の釣りガール・片原恵麻さんが、毎春レッドモンスターを狙いに訪沖しているルアマガ女子部の金澤美穂さんと同船釣行!! 果たして、狙いのモンスターを捕獲することができるのか?
●文:ルアマガプラス編集部
登場アングラー紹介
レッドモンスターを知り尽くしたエギング界の『成り上がり』。それがK・YAZAWA
こんにちは、片原恵麻です。早春になるとエギング界隈では「レッドモンスターが…」なんて話をよく耳にします。何でも産卵時期になると2~3kgの巨体になるアオリイカのことらしいんですが…詳しいことは、私にはわかりません!(逆ギレ気味でスミマセン…)。
で、このレッドモンスター、南方に行けば行くほど魚影(イカ影?)が濃くなるようで、九州エリアの一部ではオカッパリでも釣ることができるみたいです。ただ一方で、プロアングラーでも苦労するほど難しく、特に私のようなヒヨッコでは正直「期待薄…」でしょう(涙)。
ところが、沖縄ではボートエギングにはなるんですが、この難攻不落なレッドモンスターが割とイージーに釣れちゃうらしいんです! ということは…まだまだエギング修行中の私でも、レッドモンスターを手にすることができるかもしれないってコトですよね!?
ということで、いてもたってもいられなくなった私は、ルアマガ女子部所属の大先輩・金澤美穂さんと、沖縄まで「レッドモンスター狩り」に遠征してまいりました! その様子を前編・中編・後編の3回に渡ってお送りします。とにかく大きなイカを釣りたいアナタは必読です! それでは、スタ~トォ~!!
訪ねたのは、那覇を拠点に遊漁船サービスを展開している『釣り船YAZAWA』の船長・矢沢賢人さん。今回指南してもらう『バーチカルティップラン』でのレッドモンスター釣りをはじめ、GTやタチウオ、深海ジギング、SLJ、五目テンヤなどなど、アングラーのニーズに合わせてさまざまな釣りを楽しませてくれます。
釣り船YAZAWA 矢沢 賢人(やざわ・けんと)
1990年1月19日生まれ 33歳 埼玉所沢出身 大学入学に伴い沖縄へと渡る。在学中に大物釣りで有名な釣具店&遊漁船『YOSEMIYA』でアルバイトを始めた結果、沖縄の釣りにドップリとハマリ込んでしまうことに。遊漁船業を始めて9年目。釣りは小学校時代からで父親の影響大。
アオリイカ、実は3種類いた! その中でも一番デカいのが「アカイカ」
矢沢「まずはレッドモンスターと呼ばれるアオリイカの正体から説明しましょう。アオリイカというのは学術的には1種類しか存在しませんが、実際は3種類に分かれます。日本の本州でエギングのメインターゲットになっているのが『シロイカ』で、比較的シャローエリアに生息します。それに対して『アカイカ』というのは南方の海域をメインに、日本では九州南部や奄美、沖縄などに多く生息しています。レッドモンスターとは、このアカイカのことを指します。僕が沖縄で実際に見た限りでは6kgに迫る巨体にまで成長します。そして最後が『クワイカ』で、アカイカとほぼ同じ海域にいるのですがサイズが小さく、成長してもシロイカの秋イカサイズくらいにしかなりません」
アオリイカって、3種類もいたんですか!? 知らなかった。その中でも一番大きなアカイカは6kg近い超巨大サイズ! それならレッドモンスターと呼ばれてもおかしくないですね。
アカイカの生息域は40~150mの深さなので、船からの釣りがベスト!
レッドモンスターを狙うなら水深70~100m超というジギング同様のレンジを探るだけに、オフショアのボートゲームが必然となる。タックルも船上で扱いやすいショートロッドが好ましい。
今回私たちが狙うレッドモンスター…アカイカですが、船での釣りになるということは深い場所に生息しているのですか? 逆にオカッパリから釣るのは難しいんですか?
矢沢「アカイカの生息海域は、かなり深いですね。これはあくまで僕の沖縄での経験から来る持論なんですが、おそらく浅くても40m、深いと150mのエリアで一生を終えると推測しています。だからオカッパリで釣るのは難しいと思います。特に沖縄は周辺海域が珊瑚礁で囲まれているので岸際は基本的にかなり浅く、オカッパリで投げられる範囲ではエギが深場まで届きません。ウェーディングでリーフエッジまで行き、そこから深場を探ってレッドモンスターを狙っているベテランエギンガーもいますが、イージーに楽しく釣ろうと思うのならボートが間違いないと思いますよ」
40〜150mって、ほとんどジギングに近い水深ですね! そんなに深いと超重いエギとか使わなきゃダメなのかな…? タックルもジギングロッドみたいにけっこうガチなヤツとか!? そんなタックル解説は、次回の中編で矢沢さんに詳しく教えてもらいますので、しばしお待ちを!!
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