4半世紀に渡ってビッグバスハンティングシーンを牽引し続けてきたデプス。バスのみならず怪魚やソルトも視野に入れたHUGEシリーズなど、幅広く15種類の新作が発表された。2023年デプス新作の15種を奥村和正さん直々のレコメンド付きでご紹介!
●文:ルアーマガジン編集部
奥村和正さんのプロフィール
奥村和正(おくむら・かずまさ)
1997年の創業以来、ヒット作を連発し続けているルアーデザイナー兼、プロアングラー。昨年はバサーオールスタークラシックにも出場し、話題を呼んだ。筋トレ&健康についてもマニアックな知識を持つ。
ゲインエレメント GE-74HRF パワーバーサタイルエレメント
琵琶湖系ストロングスタイルの中軸となる1本
7ft4inという琵琶湖のパワー系ドンピシャのレングス、癖のないレギュラーファーストアクションでいろいろなルアー、シチュエーションに対応する。
例えば、早春のスイムジグ、夏のウィードを貫くリーダーレスダウンショット、ラバージグ、秋ならヘビースピナーベイトやチャター系、冬はアラバマ系リグや2oz級ビッグベイトなど…年間を通して活躍できる万能性を持つ。
松下雅幸さん、冨本タケルさんがテスト
バスマスターエリートプロの松下雅幸さんと、琵琶湖のスーパー人気ガイドの冨本タケルさんが監修しているロッドシリーズ。今回のモデルは冨本さんプロデュースだ。
項目 | スペック |
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全長 | 7ft4in |
適合ルアーウエイト | 3/8~2.5oz |
適合ライン | 12~25lb |
グリップ長 | 408mm |
重量 | 141g |
価格 | 未定 |
発売時期 | 未定 |
奥村レコメンド
名前の通り、パワーバーサタイルです。サイドワインダーで例えると、アウトクロスを長くしたような、スラップショットをちょっとマイルドにしたような感覚。今の琵琶湖で1番使用頻度が高くなると思ってもらっていいかな。
NEW ハイサイダー 220/172/145
池原で66.5cm、67.5cmの特大をハント済み、ガス欠、エレキ停止状態でもロクマルを捕獲。
生まれ変わったハイサイダーは伊達じゃない
初代ハイサイダーは発泡樹脂ボディの4連結ビッグベイトで、テールはなく、リアにフェザーフックを搭載していた。前作の発売から16年…ABS樹脂のボディで生まれ変わったnewハイサイダー。ボディ形状の変更、脱着式リップ、エラストマーテール搭載……と、もはや名前以外は完全な新作という感がある。すでに特大級の実績も複数あり……新しい伝説の幕開けか。
リップレス状態でも水面系で使えます
ハイサイダー220
項目 | スペック |
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全長 | 220mm |
重量 | 4.8oz |
価格 | 未定 |
発売時期 | 2023年秋以降 |
ハイサイダー172
項目 | スペック |
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全長 | 172mm |
重量 | 2.6oz |
税込価格 | 5,500円 |
発売時期 | 2023年6月頃 |
ハイサイダー145
項目 | スペック |
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全長 | 145mm |
重量 | 1.6oz |
価格 | 未定 |
販売時期 | 2023年内予定 |
奥村レコメンド「脳裏に焼きついて離れない、池原の逃げ惑うウグイの動きを再現しました」
ハイサイダーは金型がダメになったというのもあって、Newサイレントキラーのようにそのまま再現というのではなく、かなり変更した。
リップをちょっとワイドにして潜行深度が深めに入るようにしたり、ずんぐりしていたボディをフラットサイド気味にシェイプアップ。
そんな試行錯誤をしているさなか、池原でのロケ中にバスの群れに追われて逃げてきたウグイがいた。それが岸辺のボートと岸の間に助けを求めるかのように泳いできてね。その逃げ惑うウグイの動きが目に焼き付いた。
あの動きを再現したいと思ってから求める動きが明確になってきた。なるべく頭を振りすぎず、テールが暴れすぎなくして、ボディの真ん中だけを動かしたかった。
4番目のボディの後部に広がりをつけて水をグリップさせることで、テールの振りを抑えてボディの真ん中だけ振るようにしたら……「これ、あのときの動きを再現できたかも」それからは怒涛のモンスターラッシュでした。
コーリングハスラー200(仮名)
マグナムサイズのi字系というニュースタイル
デプスのただ巻き系シンキングダブルスイッシャー、コーリングハスラー。オリジナルサイズの発売からなんと6年後の2023年にビッグサイズが登場する。ボディのテール部分がジョイントになり、ビッグベイトサイズながらi字系アクションが可能になっている。また、貫通ワイヤー構造が採用されているので、バスだけでなく、海外の猛魚や海の大型魚にも立ち向かうことができるだろう。
項目 | スペック |
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全長 | 200mm |
ボディ重量 | 3.7oz |
価格 | 未定 |
発売時期 | 未定 |
奥村レコメンド「巨大魚系も狙えるように工夫しています」
名前は変わると思うけど、シンキングのシングルスイッシャー。ジョイントボディになっています。
既存のコーリングハスラーは十分モンスターキラーなんやけど、岸釣りとか浅い水域とかも考慮してスローシンキングに設定し、幅広い用途で使えるようになっている。ただ、ディープで使うとなると、4mラインを狙うのに20秒くらいカウントダウンして…ちょっと釣りのテンポが悪い。
知らない湖に行ったときは効率よく深いところを巻きたいので、割と速く沈むタイプが欲しくなる。ただ、重すぎると根がかりやすくなるので、使い勝手のいい重量に設定しています。
それ以上の重さを求めるときはワイヤーガードにシンカーをつけてください。これがあまりにも優秀で、ディープクランク並みに障害物を回避してくれます。
あと、リアのヒートンを跳ね上げて、回転するプロペラにフックが干渉するようにしたら、フックが当たった瞬間にボディがカタカタと断続的に動いてくれる。そのときの音と、一瞬ビクってなる動きが、これはキタんちゃうかな……って思ってたらすぐにロクマルが釣れました。
タイニーNZクローラー
かわいくて釣れる! タイニーNZクローラー
ナマズ型巨大羽根モノルアーのNZクローラーにかわいい小ナマズが登場する。木から落ちてきたセミくらいのサイズで、バスがシビアにエサにこだわっている状況などでは心強い味方になってくれるだろう。
項目 | スペック |
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全長 | 75mm |
ボディ重量 | 1/2oz |
価格 | 3,960円(税込) |
販売時期 | 6月頃予定 |
奥村レコメンド「虫パターンでもでっかいバスが釣れるみたいやで」
NZの実績は皆さんご存知だと思うのですが、その小さい版ですね。虫パターンも視野に入れている。フィッシングプレッシャーにも対応できるような小ささです。桧原湖の虫パターンでも釣れるみたいで、オリジナルのNZクローラーよりもデカいバスを釣ってたりしましたね。
イヴォークバイブ
キムケンが渇望するかっ飛びバイブ
木村建太プロデュースのバイブレーション。「遠投してバスの居場所を探す」という、バイブレーションの基本に立ち返ったキャラクターになっているそうだ。また、サウンドにも特別なこだわりがあるという。17gのオリジナルウエイトを中心にテストが進行中だが、バリエーションも検討中とのこと。
項目 | スペック |
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全長 | 66mm |
ボディ重量 | 17g |
価格 | 未定 |
販売時期 | 未定 |
奥村レコメンド「めちゃくちゃ飛ぶぞ!」
これはキムケンに任せているんやけど…遠投して、サーチしてバスの居場所を探すという基本的な部分を押さえたバイブレーション。イヴォークのイメージを残して、キムケンらしくデザインされているね。
HUGEサーキットバイブ 1/2oz
海外でもコレが必要な状況がある
こちらも鵜山和洋さんプロデュースの一品。かつてサーキットバイブの1ozがHUGEサーキットバイブとして分家したのだが、その系統のフォルムで1/2ozにウエイトダウンしたモデル。寸詰まりのメタルバイブの「大きなフックを搭載しづらい」という弱点を克服している。
項目 | スペック |
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重量 | 1/2oz |
価格 | 未定 |
販売時期 | 未定 |
奥村レコメンド「バスでも相当釣れてるよ」
鵜山さんが監修。ちなみに3/8~1/2ozの普通のサーキットバイブ、アメリカではただ巻きがはやっているらしい。
HUGEソフトバイブ
ソフトプラグという攻めの選択肢
怪魚ハンターとして知られるKazzこと鵜山和洋さんがプロデュースする、ソフトボディのバイブレーション。ハードルアーの音や波動に魚がスレた状況では、ソフトマテリアルが生み出すライブリー感が釣果につながることも多い。バスでも怪魚でも使ったもん勝ち?
項目 | スペック |
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全長 | 90mm |
重量 | 1oz |
価格 | 未定 |
販売時期 | 未定 |
奥村レコメンド
柔らかい弱い波動しか食わないという状況が、バスに限らず海外巨大魚系でも意外とあるらしい。国内のイトウなどでもそういう傾向があるようで、それに対応できるように熱望されていたソフトマテリアルです。多魚種ではボートシーバスでもテストしました。どちらかというと、ハイプレッシャーに強いジャンルです。
HUGEバズベイト typeIII
対モンスター仕様の水面双発機
左右で回転方向が異なるダブルプロップ搭載の対モンスターバズベイト。前後のプロペラ同士の接触音も効いているらしい。着水後の立ち上がりも良好で、直進性が高い。ピンスポットカバーの際など、狭い範囲を狙い撃ちしやすくなっている。
なお、鵜山さんは2022年にブラインドゲームで自己記録となる9kgのトーマンをこれで釣っているという。
項目 | スペック |
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重量 | 1/2oz |
価格 | 未定 |
販売時期 | 未定 |
奥村レコメンド「引き感が軽いから、速く巻けるし、しんどくないよ」
HUGEバズとHUGEバズ typeIIがスローからややファーストリトリーブに対応できていたのに対して、typeIIIは超ファストリトリーブ対応。俺も先日のタイ遠征で威力を体験したけど、日中のピーカンベタ凪とか食い渋る時間帯やクリアアップした状況でも、超速巻きのけたたましい音で騙せたね。
ワカサギベイト55
1cmだが大きなダウンサイズ
ワカサギを強く意識したバスに絶対的な威力を示したワカサギベイト。オリジナルは65mmだが、ユーザーやガイドから要望が多かったダウンサイズモデルとして登場。わずか1cmの違いだが、これで明暗が分かれる場面がきっと来る。
項目 | スペック |
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タイプ | フローティング、シンキング |
全長 | 55mm |
重量 | 2.6g(フローティング)、3.1g(シンキング) |
価格 | 未定 |
販売時期 | 4月頃 |
奥村レコメンド「夏のワカサギはサイズが小さいよ」
河口湖でも琵琶湖でも65を食わない状況があるらしくて、同時多発的に同じような要望があった。なので、飛距離が落ちない程度にダウンサイジングをしました。
MSバイブレーション TGシャロー
高速で攻められる、シャロー強化型バイブレーション
オリジナルのMSバイブレーションは3/4ozだったが、こちらのシャローバージョンは5/8ozと少々軽量化されている。泳ぎはオリジナルにくらべるとやや水平姿勢で、高速巻きでも浮き上がりにくく、ウィードの面をファストリトリーブでサーチするのに向いている。
項目 | スペック |
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全長 | 71mm |
重量 | 5/8oz |
価格 | 未定 |
販売時期 | 未定 |
奥村レコメンド
従来のMSバイブは通常のラトルとタングステンというサウンドの違い(重さは同じ)で使い分けるコンセプトだった。「タングステンだけどシャローを引きたい」という要望があり、ウエイトバランスなどセッティングを見直して、TGシャローを作りました。
ムシワーム(仮名)
デプス印の沈む虫
木から落水し、沈んでいく虫を形にしたという虫系ワーム。フォール時には12本の足と2本の触覚をピリピリと振るわせながら、ゆっくりと落ちていく。背中の真ん中の閉じた羽根のような意匠がフックポイントをうまいこと隠してくれて、吊るし系の釣りでも引っかかりにくくなっている。
項目 | スペック |
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ボディ全長 | 30mm |
価格 | 未定 |
販売時期 | 未定 |
奥村レコメンド「石本さんは日吉ダム、高山ダムなどいろんな場所で釣ってる」
ワーム素材の沈む虫です。これはローカルアングラーの石本竜義くんが相当前から熱望していたヤツで、ようやく形になりました。一般的な沈む虫だけど、飛距離が出る。吊るしでももちろん釣れるけど、檜原湖のイベントのときはコレのダウンショットでデカいスモールが釣れてたな。
キンクーエア 13in
伝説のキンクー13がエア化されて帰ってきた!
日本のロングワームの原点ともいえる、キンクー13in。それまでほかのルアーには見向きもしなかった賢いデカバスを狂わせる謎のチカラを秘めていた。それがこの度キンクーエアとしてカムバック。リブごとにエアホールが開けられ空気をはらみながら落ちていく様は非常にライブリー。しなやかさと反発力を両立させたマテリアルも絶妙な仕上がり。
項目 | スペック |
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入数 | 4本 |
価格 | 1,045円(税込) |
販売時期 | 2023年4月頃 |
奥村レコメンド「これだけに反応するバスがいる。ビッグベイトに近い感覚やな」
俺の記憶では、ストレートのロングワームっていうのはキンクー13inが最初だったんじゃないかな。元々は当時ウチでサポートしてた千藤顕が身内の大会中に、キンクー7inをふたつ繋げて14inにして圧倒的な優勝を飾ったのがきっかけ。今回はそれにエアホールをたくさん空けて、ポコポコと徐々に空気が抜けていくようにして魚にアピールする。
NEW スライドスイマー シャダーテール 145/115
2023年度Webメンバー限定アイテム
ハイレスポンスなシャダーテール搭載
ABS中空コアボディのNEWスライドスイマーのシャダーテールバージョン。2022年には250と175サイズが受注されたが、2023年は145、115サイズも登場する。市販品ではなく、Webメンバー限定アイテムなのでご注意を。
スライドスイマー シャダーテール 145
項目 | スペック |
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全長 | 145mm |
重量 | 1.9oz |
価格 | 未定 |
スライドスイマー シャダーテール 115
項目 | スペック |
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全長 | 115mm |
重量 | 7/8oz |
価格 | 未定 |
奥村レコメンド「世界の怪魚やアカメにも効く」
もう廃番になったんやけど、旧スライドスイマーの175と250のシャダーテール版を作っていた。イタリアのプロスタッフが、「シャダーテールのほうがパイクが釣れる」と。左右にグライドするとパイクが見失うときがあるから、直線的に引けるシャダーテールをまた再販してほしい……と、ずっといわれていた。でもイタリアの話やからな……って思っていたところ、高知へアカメ釣りに行ったら、ローカルアングラーも同じことを言ってる人がいた。それなら作るしかないな、と。その流れで、145/115も作りました。
サカマタシャッド・リアル
写真上からチャートバックワカサギ、パールワカサギ、リアルベビーバス、スケルトンワカサギ。
サカマタシャッドの反則的進化
ミドストやノーシンカージャークのど定番アイテム、サカマタシャッドに、なんと、リアルなフィッシュプリントを施された新種が登場する。3タイプのワカサギカラー(クリア・パール、チャートバック)に加え、ベビーバスの4カラー。シールの目も付いて、トーナメントなどここ一番で差をつけたい人には、買わずにいられない仕上がりになっている。
項目 | スペック |
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入数 | 3本 |
全長 | 6in |
タイプ | ノンソルト |
価格 | 1,650円(税込み) |
販売時期 | 2023年7月頃 |
奥村レコメンド
実は素材が違います。ノンソルトです。なので、ミドストしてもロールの入り方が違う。ミドストに限らず、ノーシンカージャークでもダウンショットでもよく釣れます。例えば、池原みたいなクリアリザーバーのセレクティブなバスが3inくらいのベイトを食ってるときに6inを投げても普通は食わない。でも、これは食った。
『ルアーマガジン』2023年9月号 発売情報
ルアーマガジン史上初めてのスモールマウス×オカッパリの表紙を飾ってくれたのは川村光大郎さん。大人気企画「岸釣りジャーニー」での一幕です。その他にも北の鉄人・山田祐五さんの初桧原湖釣行や、五十嵐誠さんによる最新スモールマウス攻略メソッドなど、避暑地で楽しめるバス釣りをご紹介。でもやっぱり暑い中で釣ってこそバス釣り(?)という気持ちもありますよね? 安心してください。今年の夏を乗り切るためのサマーパターン攻略特集「夏を制するキーワード」ではすぐに役立つ実戦的ハウツー満載でお送りします! そして! 夏といえばカバー! カバーといえば…フリップでしょ!! 未来に残したいバス釣り遺産『フリップ』にも大注目ですよ!
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