ニジマス狙いのテクニックとして知られる「マジックジャーク」。文字通り魔法の様にトラウトを魅了するためのノウハウを完全公開! トーナメントの世界では定番となったマジックジャークのすべてを礒野寛之さんが紹介。
●文:ルアーマガジン編集部
礒野寛之さんのプロフィール
礒野寛之(いその・ひろゆき)
スミスでルアー・タックル開発を担当。
エリアトラウトトーナメントでのキャリアは15年以上を数え、トラウトキング選手権大会優勝をはじめ、上位入賞果たした実力者だが、現在は第一線を退き、トラウトだけでなく幅広い釣りジャンルで活躍するマルチアングラーとして知られる。
マジックジャークってどんな釣り?
「マジックジャーク」というテクニックをまだ知らないアナタ、もしくは知っていても試したことのない人もいるだろう。先に結論を言おう。「マジックジャーク」は釣れる。マジックジャークのテクニックは10年以上前から存在する。ラインを空中に出さず水中に沈めルアーの泳ぎを主にリーリングでコントロールし、魚のスイッチを入れる攻撃的な釣りだ。
エリアトラウトでのミノーイングは大きく2つに分けられる。1つは「イワナ」「ヤマメ」などの魚種(いわゆるイロモノ系)を横移動のダートアクションで食わせる釣り。そしてもう1つは「ニジマス」をターゲットとした直線的な軌道のミノーで誘う釣りだ。そのニジマス狙いのミノーイングの大定番が「マジックジャーク」なのだ。
しかし、「ビギナーには難しそう」というイメージあるのも事実。
そこで今回はスミスの礒野寛之さんにマジックジャークをイチから解説してもらった。
「マジックジャーク自体は約10年ほど前にはすでに確立され、トーナメンターの間では知られていました。それがここ数年で一般アングラーにも徐々に広まってきつつある状態ですね」と語る礒野さん。その手にはスミスの2022年NEWルアーである「スティルエリアT2」があった。
リーリングジャークで潜らせ、浮かせで食わせる
アクションの基本をマスターせよ
――まず、マジックジャークの釣り方の基本を教えてください。
礒野「ミノーが着水したら糸ふけを取り、リールのハンドルを一回転回して止めることで潜らせます。そのときにロッドアクション主体で引かないように注意してください。構えはロッドティップが水中に入るぐらいで、ラインが空中に出ないようにするとアクションが安定します。潜った状態で待つとミノーは浮力で浮き上がります。これが一連の動きです」
鋭いリーリングジャークでミノーをダイビングさせる
ハンドルを鋭く1回転させることで、ミノーのリップが水をつかんで急潜行する。下向きに構えたロッドでミノーを引き込むわけではない。
礒野「やや強めに潜らせたい場合は、少しロッドで引くこともあります」
リーリングジャーク
リーリングで操作
止めてルアーを浮かす
工夫の余地は
礒野「ハンドルを高速で巻いて止める釣り方なのでパワーと機敏さが求められます。自分に合ったハンドル長やノブの形状を見つけることが大事です」
礒野さんはリブレのハンドルを使用。
チューニング
礒野「トゥルーチューンは気にして欲しいですね。巻いたときに真っすぐに潜ってくれるように、セッティングします」
礒野さんはプライヤーや専用器具だけでなく、爪でも細かく調整していた。
ロッドポジション
礒野「ミノーを浮かす長さは1~2秒で、待ちたいときは3秒以上待つこともあります。そのときにラインを張り気味にして、なるべく真上へ浮くようにするのがコツ」
マジックのタネ
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