先日、利根川で行われたTBCトーナメントトーナメントで優勝されたレジッターの渡部記史さんが詳細レポートを寄稿してくださいましたのでシェアいたします。タフなコンデションでのロッドのチョイスがキーのようでした。渡部さんおめでとうございます!
●文:渡部記史
TBC利根川トーナメント第1戦 優勝レポート
初めまして、渡部と申します。
2023年4月9日に利根川で開催されたTBC第1戦で優勝することができました。
TBCではバスの保護を目的とし、去年に引き続きデジタルウェイン方式での競技になりました。
トーナメントについてですが、雨による水温の上下動により一週間前までは、1匹を釣ることさえかなり厳しいという状況でした。その後は天候が晴れ、前日には水温が16~17度台をキープするようになりました。
プラでは、「WSC67L+」のバックスライド系ワームをメインに、テトラの穴打ちでバイトを得ることが出来ていました。
しかし春の時期に、この釣り方ではサイズを伸ばすことが難しく、プリスポーンを意識した、よりスローでフィネスな釣りを心掛けようと思いました。
「WSC67L+」でも多くのバスを釣ってきましたが、4インチ以上のストレートワームをカバーの奥に入れ込むようなアプローチでは無く、シンカーも出来るだけ軽くし、レギュラーサイズよりも、一つ小さいサイズの3.8インチのワームをスローに落とし込む釣り方をイメージです。
そこで私が選んだタックルは「WSC60L/TZVARIANT MODEL」のネコリグです。このタックルを煮詰めて丁寧にアプローチする練習を行いました。
「WSC60L/TZ VARIANT MODEL」は、限界までフィネス性能を極めたロッドです。ソフトなティップの反動を活かし、軽量ワームを容易にピッチング出来るのと、スピニングロッドに近い竿捌きで ”ふわっふわっ” とワームの動きを繊細にコントロールすることが出来ます。
そして試合当日では、前夜に降った雨の影響と気温の低下により、水温が15度台まで下がっていました。しかしこの気温低下で、よりテトラ帯にバスが居着くだろうとプラスに捉えました。
当日の風速は4~6メートルと利根川では、比較的強めの風でしたが、風裏で釣りをするのでなく、風が当たるテトラ帯をエリアとして選定しました。
理由は、ベイトフィッシュが溜まりやすいのと、風が当たる場所だからこそ、大きいサイズのバスが居るからです。しかしその反面、ボートが受ける風は辛いもので、エレキのダイヤルは5~8(最大10)にして、ボートポジションを粘り強くキープする必要がありました。
その結果が報われ、7時30分ごろに1匹目の47㎝のバスを釣りあげることが出来ました。バットからティップまで無理なくスムーズに曲がるロッドのテーパーにより、安心してランディングが出来ました。
釣り上げた後に、バスの口を見ると、皮一枚でフックが刺さっていました。
それでもばらすことなく、魚を引っ張ってこれる「WSC60L/TZ VARIANT MODEL」のパフォーマンスによって、大事な1匹目を釣り上げることが出来、本当に助けられました。
しばらくあたりは無くなり、テトラのインサイドからアウトサイドまで、広く魚をサーチするように、奥からゆっくり ”ふわっふわっ” と丁寧に引くようにアプローチを続けました。
そうすると10時頃にテトラのアウトサイドで2匹目の41.5㎝を釣りあげることが出来ました。その後、同様にアプローチを続けると11時頃に3匹目の42㎝を釣りあげてリミットを揃えることが出来ました。
その後は、サイズアップを目指し強めの釣りを展開して行きましたが、バイトは無くタイムアップとなり帰着となりました。
今回、優勝のポイントは、上記のようにタックルや釣り方はもちろんですが、風を受けキャストがしづらい環境下でも諦めずに釣り続けた忍耐力に尽きるかと思います。
信じて諦めずにやり切れば、必ず良い結果が得られるということを改めて実感しました。
最後に、優勝という一番高いところに立てるようになったのも、諸先輩方が支えて下さったからこその、結果だと思っております。
そして日々クオリティを追及しロッド開発をして下さっているレジットデザイン様、大会の開催に尽力いただいたTBCスタッフの皆様に感謝します!ありがとうございました。
【タックル詳細】
ROD:WILDSIDE VARIANT MODEL WSC60L/TZ “For Bait Finesse”
REEL:DAIWA SS AIR
LINE:DAIWA BASS-Xフロロ8lb
LURE:Evergreen Internationalツインテールリンガー3.8インチ+1.8グラムネイルシンカー
※本記事は”ルアマガプラス”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。