スミス渓流ミノー『D-シリーズ』10種を特徴毎にご紹介

「D-コンタクト(スミス)」。ヘビーシンキングという渓流で最も使われているであろうミノータイプの基礎を作り上げたこのルアーは、今でこそ多くのトラウトアングラーに愛されるようになったが、リリースされたタイミングでは「渓流では使えないんじゃない?」と『異端児扱い』されていたこともあったという。今や渓流ルアーの定番シリーズとなった「D-シリーズ」から10種について開発を手掛けた平本仁さんに語っていただいた。

●文:ルアーマガジン・リバー編集部

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平本仁さんのプロフィール

平本仁(ひらもと・ひとし)

2000年頃からヘビーシンキングの構想を頭の中に思い描き、形にした「D-コンタクト」の生みの親。東北を好み、渓流魚の中ではとくにヤマメ。近年、身近なフィールドにも目を向け、関東近郊河川の独自開拓にも力を入れている。

D-コンタクト63(スミス)

桂川のスーパーヤマメブームを牽引

数年前から山梨県桂川の大ヤマメ狙いでよく使われるようになったのが、こちらの63mmモデル。深場に潜む大物の付き場まで、素早く落ちてアクションさせられることから、桂川フリークの間で人気に火が付いた。サツキマスフィールドでもよく使われるサイズ感。

項目スペック
全長63mm
ウエイト7g
タイプヘビーシンキング
価格1,800円(税別)

D-ダイレクト(スミス)

シリーズの中でもじゃじゃ馬的な存在

主に滝壺や深い淵、深瀬などに向くシンキングディープ。大きなリップに水を噛ませることで強制的に潜行させる。

平本「これまでメタルジグを使っていたところをミノーで探ろうと思い開発した。使い方が結構難しくて実績も少ないけど、これでしか攻められない場所がある」

項目スペック
全長55mm
ウエイト6g
タイプヘビーシンキング
価格1,800円(税別)

D-コンタクト85(スミス)

4本のサクラマスをすべて5投以内で!

平本「85のプロモーションを兼ねた撮影でサクラマス遠征に行った時、鮭川で1投1尾→子吉川で3投目に1尾→鮭川で2尾(しかも1尾はルアー回収時!)。といった具合に本命を立て続けにキャッチしちゃったんだよね。思い出深いルアーです」

項目スペック
全長85mm
ウエイト14.5g
タイプヘビーシンキング
価格2,100円(税別)

D-コンタクト72(スミス)

サツキマス攻略用に開発

平本「85を使うフィールドでサイズを落としたい時に63では小さすぎるし、その逆も然り。その中間のサイズが欲しかったのがひとつ。もうひとつは、長良川のサツキマスや利根川の利根マスに適合するルアーがほしかった」

試行錯誤の上に設定したサイズ感が72m。

項目スペック
全長72mm
ウエイト9.5g
タイプヘビーシンキング
価格1,950円(税別)

D-インサイト(スミス)

ヒラ打ちと慣性スライドの融合

「平面の面積をとにかく多く設けたかった」という思いから、独特なフラットサイド形状デザインに。やや後方重心で、ヒラを打ちつつ、オリジナルモデルと同様に慣性スライドも重視した設計となっている。ヒラ打ちの滞留時間を長くするためのアイデアが詰まる。

項目スペック
全長(ウエイト)44mm(4g)、53mm(5g)、64mm(7.6g)
タイプヘビーシンキング(固定式タングステンウェイト内蔵)
価格1,750~1,900円(税別)
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