《得するスキル》根がかり回収の豆知識! 最後の手段はルアー回収機に頼る!

魚を釣るうえでの最大の敵は「根がかり」だと断言しよう。ボトム変化やカバーが豊富で、ルアーが引っ掛かりやすい複雑な場所をこのテの生き物は好むからだ。それに打ち勝つためのワザと、最強兵器「ルアー回収機」の数々を一覧にしてご紹介します。

●文:ルアマガプラス編集部

2024 シーバス特集

根がかり回収入門を「ティーチャー大場」が解説!

ティーチャー大場

バスフィッシングの楽しさを世に広めたいと一念発起、10年以上勤め上げた教職というまっとうな道からこの世界へと飛び込んできたヤングライオンだ。嫌いなもの:通勤ラッシュと根がかりロスト。

根がかり回収も釣りの技術のひとつだ!

根がかりしたときにしばしば「地球を釣った」という壮大なスケールの比喩表現が用いられますが、たかだか最大強力10kg未満のラインでおよそ6×1024kgもの地球と引っ張り合いをしたところで勝てるはずもなく、さながらそれは風車に立ち向かうドン・キホーテのごとし…。

私の長年の研究によれば、根がかりはロスト→精神的ダメージ→釣れない→リズムを崩してまたロスト…というループ(これをネガティブトライアングルと命名)を生み出すきっかけでしかありません。

大切なルアーを失わないため、そして釣り場にゴミを残さないためにも、アングラーはキャストなどの技術と同様に根がかりの外し方を覚えなければなりません。

根がかりの基本的な回収法!

根がかりさせずに釣行を終えるのが最良パターンだが、もしも根がかりしてしまった場合は一呼吸おいて落ち着こう。無理やり外そうとすると最悪の結果を招きかねない。

反対側に回り込んでみる!

根がかりしたときの立ち位置と反対側に回り込むことで簡単にルアーが外れることもある。

まずトライすべきは、根がかりした地点の反対側へ移動して引っ張ってみる方法。岩などに挟まった類なら、これで回収できることが多いです。届く距離なら、ラインを巻き取ってロッドティップで突つくのもあり(破損注意)。

反対側に回り込んでみる!

ロッドのしなりを利用してラインにテンションをかけて弾く。

ロッドを高く保持した状態で、もう一方の手でラインを引っ張ってグーッとしならせ、パッと放した際の反動によって外す方法。これはちょっとベテラン向けですね。ロッドを掲げてバット部分を叩いてみるのも有効です。

何をしてもダメなら根がかり時の救世主「ルアー回収機」に頼ろう!

とはいえ、どんなベテランでも、テクニックだけですべての根がかりルアーを回収するのは難しい。根がかりをしたとき「魚と勘違いしてフルフッキングしてしまい絶望」そんな経験がある方も多いのでは? 根がかりが深刻な状態に陥ったら「ルアー回収機」に頼ろう。

回収機は大きく分けて2種類が存在!

そこで起用したいのがルアー回収機。100%とは言えませんが、回収率は圧倒的に向上します。 ルアー回収機は大きく分けると「ロープタイプ」と「スティックタイプ」の2種類が存在します。有効なシチュエーションが違うので、完全回収を狙うならどっちも持つのがオススメです。ともかく、それぞれ使い方を解説していきましょう。

「ロープタイプ」のルアー回収機の使い方

【1】タックルを地面(ボートならデッキ)に置く。
【2】あらかじめロープを長めに出しておき、オモリ部分のガイドにラインを通す。
【3】ラインを掲げ、逆の手でロープを操りラインに沿ってロープウェイのようにオモリを滑らせる。
【4】ルアーにオモリが到達したら、ロープで上下させてチェーンをルアーのフックに引っ掛ける→回収!!

ロープタイプのルアー回収機は射程距離が長いのが魅力。ロープ部は巻き取って保管できるので、できるだけ荷物を減らしたいオカッパリでは重宝します。バッグの中に潜ませておけばいざというとき間違いなく役に立つことでしょう。

ルアー回収機(ロープタイプ)の特徴

  • コンパクトなので携帯に便利
  • 理論上ロープの長さまでなら回収可能
  • ボートなら深場にも対応

ロープタイプでオススメのルアー回収機

ルアーキャッチャーヘビーウエイト収納バッグ付き(DAIWA)

リップラップに根がかったクランクベイトをあっという間に回収!!

ツインアームのそれぞれにチェーンが取り付けられているため、絡まりが少なく、効率よくルアーのフックを捉えられます。収納バッグが付属するのでルアー回収機の持ち運びに困ることない。オモリの重量が約120gあってディープも直撃可能!! (約100gのモデルもラインナップ)

ルーバ ウノ(S&Nインターナショナル)

【1】ルーバ(回収機部分)の溝にラインを通し、ルアーまで送り届けます。
【2】ロープで上下させ、十字になった先端の穴にスナップやスイベルを挟み込んでホールド→回収。ルーバが軽いため、岸からでも比較的遠くの根がかりに対応できますよ。

スナップの使用やスイベル付きのルアーに使用が限定されますが、チェーンとはまた違った画期的な仕組みのロープタイプ。とてもコンパクトで持ち運びに便利です。

ルアーピックアッパー(テイルウォーク)

シンプルな構造のラインガイドは装着しやすく、オモリ部分が225gとヘビーなため、根がかりしたルアーへ速やかにと送り届けられます。リザーバーのボートゲームでメタルジグなどがディープで根がかったときにも活躍してくれるはず!

「スティックタイプ」のルアー回収機の使い方

【1】必要な長さまで伸ばす。
【2】先端の回収機部分にラインを通し、ラインに沿ってシャフト部分を水中に突っ込んていく。
【3】回収機部分がルアーに到達したら、シャフトを前後させルアーのフックに絡めて回収。オーバーハングなど陸上の障害物に引っ掛けてしまった場合も同様の手順でオーケーです。

スティックタイプのいいところは、水中だけでなく、アシやオーバーハングなど、水面上の障害物に引っ掛けてしまったルアーにも対応してくれるところ。また、ワームやシングルフックのルアーもけっこう絡め取ってくれます。

【ルアー回収機(スティックタイプ)の特徴】

  • 準備がラク
  • 操作感がダイレクトなので勝負が早い
  • 頭上の枝などにミスキャストで掛けた場合も回収可能

スティックタイプでオススメのルアー回収機

B-TRUEスライドシャフト400(エバーグリーンインターナショナル)

スティックの届く範囲ならアシや木々など、水中の根がかり以外にも対応可能。力を加えやすいのも利点だ。

シャフト部分がチャートカラーのためマッディウォーターで先端がどのあたりにあるのか分かるのがとてもいいです。収納時の先側にカラビナが付いているので携行にも対応。長さが4mあるので射程範囲も広い!!

cblm(ハイドアップ)

ランディングネットから柄を外し、代わりにcblmを装着。ランディングネットがそのまま根がかり回収機として使えます。

あるプロが最強ルアー回収機とベタ褒めしていた、カムバックルアーマシーン。土嚢を持ち上げてしまうのだとか…。ただし、これ単体では使用できず、玉の柄と組み合わせる必要があります。cblmのセット法。今回は陸王カラーのトリックスターネット(ジャクソン)を用意してみました。まず、シャフトを押さえて反時計回りにネット部分を回して外します。続いてcblmをねじ込めば完成。あっという間です。

ルアーリターンII(ベルモント)

根がかり回収に一家言あるレジェンドアングラーが愛用しているルアー回収機。独自形状の回収機部分がフックをしっかりと絡め取ってくれます。仕舞寸法が短く細身のため、装着を工夫すれば岸釣りでも邪魔になりません。

ルアーキャッチバーストロング300(テイルウォーク)

らせん状のルアー回収機部分にチェーンを取り付けてあるため、より確実に根がかりしたルアーを絡め取ることが可能。仕舞寸法が長いので、ボートでの使用に適していますね。2.4mのモデルもラインナップしています。

ルアーロストゼロの釣行を!

根がかりルアーを外せる自信があればロストの不安もなくなり、強気なピン撃ちも狙えて釣りはうまくなるし釣果も劇的に変わる…かも? とにもかくにも、回収技術やルアー回収機を駆使して、懐にも環境にも優しい「根がかりナシ」の釣行を心がけたいものです。


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