何をしたら良いんだ!? 6月のバス釣りは水のキレイな場所を狙うべし!

バスフィッシングは、通年楽しめる釣り。季節ごとの必釣パターンを知っておけば、より釣果が得やすいのはいわずもがな。そこで琵琶湖の頼れるプロガイド、“いそっち”こと礒村雅俊さんに6月のバス釣りシーズナルを解説してもらおう。

●文:ルアマガプラス編集部

2024 シーバス特集

解説はプロガイドの磯村さん!

礒村雅俊(いそむら・まさとし)

2011年より琵琶湖でプロガイドをスタート。琵琶湖のロコトーナメント『BAIT』で2013、2015、2017年にA.O.Y.に選出されるなど、アングラーとしても輝かしい実績を残す。ライトリグからビッグベイトまで幅広い釣りに対応。『楽しめる釣り』をモットーとする。

雨が降ると強い流れが生まれる!! 地形変化や障害物周りのヨレを攻略せよ

磯村「例年6月は、梅雨時に当たります。雨量が増えると、水位調整のために下流の水門を開ける。琵琶湖を例に挙げると、瀬田川にある瀬田川洗堰/南郷洗堰ですね。すると、当然ながら上流から下流に向けて太い流れが生まれる。これにより、5月中に発生していた代掻きなどの濁りが消え、水質が一気にきれいになるんです。これは琵琶湖南湖の6月初旬の状況ですが、同じような状況になるところは全国にもたくさんあるはず」

5〜6月は産卵前後のバスが入り乱れて釣れるが6月になると、次第に回復系が増える。回復系とは、産卵で消耗した体力が回復し、小魚を追いはじめた魚のことだ。

磯村「水門が開いて強い流れ(ボディウォーター、カレント、本流などと呼ばれる)が発生すると、しばしば水面に潮目が出る。潮目とは、水量や流速の異なる筋がぶつかり合うところのこと。このような場所には、流れのヨレが生まれるため、魚が集まりやすい。潮目のように流れが目に見えることも多いので、水面に注目して釣り場を回ってみるといいでしょう」

6月のおすすめルアーは、ノーシンカージャーク、スピーナーベイト、リーダーレスダウンショットリグといったところ。ほかにも、梅雨時は魚が水面を意識するので、トップウォーターゲームにトライするのもおもしろい。

ヒットルアーは、ハスを捕食している状況で威力を発揮するサカマタシャッド6in。カラーはクリアペッパー/ネオンフレークだ。

シーズナル必釣ルアー【ボート編】

ノーシンカージャーク/アユやハスが絡むウィードエリアを攻略

磯村「ドラッギングで使います。ルアーを投げて着底したら、ネコリグと同じ要領でラインを出す。ラインをしっかり出すことで、ルアーの浮き上がりを抑えます。狙いのレンジをキープしながらジャッ、ジャッ、ジャッと3回ジャークを入れたら、竿先を正面に戻して食わせの間を作る。この動作の繰り返し。風がある状況でも誘いやすく、エリアを広くサーチできるのが魅力です」

ドライブスティック 4.5in[O.S.P]+エリートツアラー ワーム34R #3/0[がまかつ]

磯村「ノーシンカージャークの定番。4.5inながら比重が高いので狙いの水深まで確実に沈められる。シンプルな形で、ウィードなどの障害物をスルっと抜けるのも利点。小アユが多いときに」

サカマタシャッド 6in[デプス]+エリートツアラー ワーム34R #4/0[がまかつ]

磯村「バスがハスを捕食しているときはコイツの出番。適度に軟らかいので、ウィードに当たってもワームが壊れにくい。またサイズのわりに軽いので、リグが沈みすぎるのを防ぐ役割もあります」

エリートツアラー ワーム34R[がまかつ] [写真タップで拡大]

ダブルクレンスイベル[ラグゼ] [写真タップで拡大]

磯村「『エリートツアラー ワーム34R』はナローゲイプの定番オフセットフックで、ウィードやゴミを拾いにくいスリムなフォルム。5〜6月はウィードが成長する時期なので、フッキング性能だけでなく、スリ抜け効果も重視したい。フックアイの先端に、小型スイベル+小型スプリットリングを仕込むと、糸ヨレを回避できる」

ドライブスティック4.5inにヒットした良型バス。これは小アユが溜まっているときに強いワームだ。

シーズナル必釣ルアー【オカッパリ編】

プロップベイト/シリコンペラの柔らかな水切りが効く

磯村「梅雨時は、トップウォータープラグを投げるのもおもしろい。バスを水面まで誘い出す釣りなので、ビギナーにはちょっと難しいかもしれませんが、ぜひ挑戦してもらいたい。使用するのは、シリコンペラを搭載したアベンジプロップ80。オープンウォーターを攻めるときは、シリコンペラを回転させながらのただ巻きで広範囲を探ります。杭などの縦ストラクチャーが点在する場所では、それら障害物の近くで軽めのトゥイッチを入れ、水面でジュボ、ジュボと誘ってやるのがおすすめです!!」

アベンジプロップ80[ラグゼ]

磯村「開閉式のシリコンペラを搭載するプロップベイト。キャスト時は、ペラが閉じて空気抵抗を軽減。アクション時はこれが開き、柔らかな水切り+サウンド効果でバスを水面まで誘き寄せます。18gと重めなので、ロッドはMHパワー+レギュラーテーパーを選択。ノーシンカージャーク用ロッドを流用してもOK。ラインは太めのナイロン(16〜20lb)を巻いておきましょう」

オープンウォーターでは、魚を探すような感覚でただ巻きするのが効率的。それに対し、バスの着き場を予測しやすい障害物エリアでは、「ここぞ」というポイントでトゥイッチを入れてみよう。

礒村雅俊的旬のテクニックその1

スピナーベイト/深いところをスローロールで誘う

磯村「琵琶湖の場合、6月になると小アユの群れがウィードに溜まります。雨量が増えるこの時期、水位を調整するために水門を開けるのですが、放水がはじまると大きな流れが生まれ、ウィードの周囲に流れのヨレが発生する。そのヨレに小アユが集まり、さらにその群れの下に臨戦態勢のバスが着くんです。『いつでも食えるぞ』みたいな(笑)。そんな状況で有効なのが、スピナーベイトのスローロール。深いところをできるだけゆっくり巻いてやる。軽めのウエイトを選びましょう」

アベンジスピン[ラグゼ]

磯村「通常は3/8〜1/2ozを使い分ける。濁りがあるところでは、3/4osを使うのもあり。ダブルウィローは適度に水を逃がすので、軽めのウエイトでも浮き上がりにくい。カラーは、水が澄んでいればクリアシャッド、ササ濁りならアユがおすすめです」

磯村「カウントダウンでレンジを把握すること。基本は低速巻きながら、バイトがないときはスピナーベイトをわざとウィードに当て、リーリングカットでリアクションバイトを誘うのも有効です」

軽めのウエイトで深いレンジをスローロールさせてヒット。アベンジスピンのカラーはクリアシャッド。

礒村雅俊的旬のテクニックその2

リーダーレスダウンショットリグ/根がかりをほぐす動作で誘える

磯村「5〜6月を通して有効なテクニック。リーダーレスダウンショットリグは、頭からほぼ垂直に沈むので、狙いの水深まですぐに到達させられるのが強み。リグがウィードに触れたら、すぐさま竿先でトントンと持ち上げます。このウィードに絡まったルアーをほぐす動作が、バスの興味を猛烈に刺激するんです。リアクションが誘えるほか、そのままフリーで沈めれば、プリ/アフタースポーンの浮いている魚が釣れる。そのほか、水温が落ちて一時的に活性が下がった魚も狙えます」

ニューG2ストレート 6in[キッド]+エリートツアラー ワーム34R #3/0[ラグゼ]

シンカーは、がまかつのLDマスターTGスリムシンカー 7g(1/4oz)を使用。6inのストレートワームはボリュームがあり、シルエットで誘えるほか、強い水押しでアピールできる。

磯村「根がかりをほぐす動作を入れると、リグにウィードがまとわりつく。バスはゴソゴソしているのが気になるんです。何が起きているのか確認しようとする。そのときに、ポンッと目の前にルアーが現れると瞬間的に口を使ってしまう。プリスポーンから回復系まで使える技です」

タックルデータ

ノーシンカージャーク用
●ロッド:イフリートB67M-RF(ラグゼ)●リール:スティーズリミテッド SV(DAIWA)+匠ベアリング メイン/加藤式(ゴールドワークス)●ライン:アディクトフロロ 14lb(ヤマトヨテグス)

スピナーベイト用
●ロッド:イフリートB70MH-F(ラグゼ)●リール:スティーズA TW 1016H(DAIWA)+匠ベアリング メイン/加藤式、ハンドル/自転式(ゴールドワークス)●ライン:アディクトフロロ 14lb(ヤマトヨテグス)

リーダーレスダウンショットリグ用
●ロッド:イフリートB70H-RF(ラグゼ)●リール:スティーズA TW 1016XH(DAIWA)+匠ベアリング メイン/本多式(ゴールドワークス)●ライン:アディクトフロロ 16lb(ヤマトヨテグス)

プロップベイト用
●ロッド:イフリートB64MH-R(ラグゼ)●リール:スティーズA TW(DAIWA)●ライン:アディクトナイロン 16〜20lb(ヤマトヨテグス)


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