久保田剛之の初夏シーバスゲーム!SWATベイトモデル2機種で遠征実釣!

ランカーハンターとして知られる久保田剛之さんが初夏の河川をデイゲームで攻略。使うのはテンリュウのハイエンドシーバスロッド『スワット』のベイトモデル。初夏の釣り方と、戦略的なベイトタックルの使い方に注目だ。

●文:ルアマガプラス編集部 ●取材協力:株式会社 天龍

2024 新製品情報

久保田剛之さんのプロフィール

久保田剛之(くぼた・よしゆき)

湘南エリアを中心に活躍するシーバスエキスパート。関東の各エリアに精通し、取材では全国のフィールドにも足を運ぶ。これまで関東で複数のメーターオーバーをキャッチしてきており、そのその豊富な経験と知識でランカーを追う。テンリュウのフィールドスタッフを務める。

実釣の内容を動画で視聴する場合はコチラ!

今回の、久保田さんのベイトタックルシーバス遠征実釣は、下記にて動画でも視聴可能。より詳細な状況や久保田さんの解説などは、ムービーでチェックしてみてほしい。

実釣で久保田さんが使用するベイトロッド2機種を紹介

【SW842B-ML/M Variable Caster(TENRYU)

ベイエリア汎用ベイトモデル
港湾部・小中規模河川・運河等で、高精度のキャストと多彩なルアーに対応するベイトモデル。MLパワーのティップにMパワーのバットを持たせ、ベイエリアで多用するプラグ全般からビックミノーやS字系プラグなど大型プラグまで対応。近・中距離でのキャストアキュラシーを高めると共に、繊細なアプローチとパワフルなゲームを得意とする。

【SW932B-ML/MH Variable Caster (TENRYU)】

遠投&汎用ベイトモデル
中・大規模河川・サーフ・干潟等で、遠投と多彩なルアーに対応するベイトモデル。MLパワーのティップにMHパワーのバットを持たせ、シーバス向けプラグ全般からビックベイトまで使用可能な汎用性が魅力。使用出来るラインの幅も広く、太さによってルアーのレンジを意図的に変えることや、太いラインによるパワーファイトも可能にする。

【スペックシート】

モデルレングス(m[ft])継数アクション適合ルアーウエイト(g)適合ライン(lb)適合PEライン(号)ロッドウエイト(g)本体価格
SW842B-ML/M2.54[8’4″]2RMAX60MAX25MAX2.512953,500円
SW932B-ML/MH2.82[9’3″]2RFMAX70MAX30MAX3.015257,000円

TENRYU SWAT追加モデル、ベイト2機種の詳細を動画で視聴

朝マズメ、イナッコを追うシーバスを小型ペンシルで誘う

今回、久保田さんがやってきたのは北関東エリアの中規模河川。朝マズメ、小さい流入河川と本流が合流するスポットにウェーディングでエントリーした。水面にはイナッコと思われるベイトフィッシュが波紋を出している。

ロッドはスワットSW842B-ML/M(TENRYU)。ここで投げるのはドッグX Jr.コアユ(メガバス)。全長71mm、重さは1/5oz(約5.8g)の小型ペンシルベイトだ。小型のルアーを投げるのには、ベイトタックルは不利なように思えるが、久保田さんは気持ちよくノントラブルでフルキャストを繰り返す。

久保田「小さいものから大きなものまで投げられる、それがスワットのベイトロッドの特徴です。投げられるルアーの幅が広く、5gから60gまで投げることができますよ。春から初夏はベイトフィッシュのサイズが小さいから、使うルアーも小さくなってきますが、ベイトタックルで十分な飛距離が得られます」

ここには、テンリュウ独自のロッド製造技術が貢献していると、久保田さんが解説。

久保田「これは、テンリュウのよく曲がるロッドの性質があるから。C・N・T(カーボンナノチューブ)搭載ということもあって、粘りがある曲がりを見せるんだけど、ロッド自体がとても軽い。自重はそれほど軽くはしていないんですが、実際に持ってみるととても軽く感じる。軽いからとてもロッドワークがしやすいんです」

軽く感じるというのは、実釣面でどのようなメリットがありますか?

久保田「小さいトップウォータールアーの釣りや、バイブレーションの細かいリフト&フォールもとてもやりやすいですね。バイブレーションを一回着底させるときも、スピニングよりも感度がいいので着底を感じ取りやすく、すぐにボトムからリフトさせることができます」

また、テンリュウのスワット SW842B-ML/Mはティップ部分にも特徴があるという。

久保田「ティップセクションが柔らかく設計されているので、アクション入力もしやすいし、ただ巻きではルアーの泳ぎが硬くならず、ナチュラルに泳いでくれます。ベイトロッドは全体的に硬いものが多いですが、このロッドは釣れる動きが出るようになっていますよ」

ベイトサイズに合わせて、小型のペンシルベイトからスタート。

ファイトでもベイトロッドの優位性が生きる

ベイトタックルのファイトは強引なイメージがあるが、実はそうではないと久保田さんは言う。

久保田「スピニングでも軽いものは投げられるんですが、小さいルアーになってくるとフックも当然小さい。大きい魚がかかったときに、スピニングのドラグ性能だと相当ドラグを緩めないと獲れない。でもベイトリールだと、クラッチを切ることで安全にファイトができる。ロッドを曲げた状態をキープしながら、ファイト中にラインを出せる。これがベイトの利点ですね」

久保田「ゴリ巻きのパワーファイトもできるんですが、繊細なファイトができるのもベイトタックルです。先ほど釣れた魚は丸呑みでしたが、これがフック一本しかかかってないとかいう状況で、身切れしちゃうかなという時にもクラッチを切ってファイトすることで対応できます」

激しく水面を割ってシーバスがヒット! 狙い通りにキャッチした朝マズメの1尾。久保田「一回食って乗らなくて、追い食いで持っていきましたね。サイズの割に太っていて良い魚。ルアーも丸呑み! 」

河川攻略テク①「潮位によるベイトの居場所の変化に注目せよ」

1尾目のシーバスは、満潮からの下げ始めのタイミングでのヒット。周囲ではシーバスの捕食音も聞こえるようになっていた。マズメと潮の動き出しが重なった、プライムタイムだ。

久保田「もちろんそれもあるのですが、ベイトのつき方と、それに対するシーバスの捕食の位置関係を把握することが大事です。河川の場合、流れと潮汐による水深の変化がそれを捉えるキーになります。満潮時、小さいハクなどのベイトは安全な浅瀬にいたりしますが、下げに入るとそのベイトが浅瀬にいられなくなって一段下の場所に移動せざるを得なくなる。そこのブレイクなどでシーバスが待ち構えていて捕食する、というのがわかりやすいパターンですね」

ベイトの位置は潮位によって変わる。それを把握して釣りを組み立てていくことが大事だ。

久保田「その時間と場所が重なる場所を見つけていくというのが河川の1番の攻略法。これは季節問わずです。潮位の変化で浅瀬にベイトがいられなくなり、それを一段沖、一段下で待ち構えているシーバスはきっといます。これはフィールドやエリアの地形によって、食いが立つタイミングや追い込む場所が変わってくるので、通い込んでパターンを見つけていくしかありません。満潮からの下げですぐに食う場所もあれば、干潮間際に時合いがくるポイントもある。河川のクセがわかってくれば、効率のよく移動していくことができますよ」

河川攻略テク②「パイロットルアーを活用する」

久保田さんがトップメインの場、バイブレーションメインの場でも、ローテーションの合間にときおり投げていたルアーがカゲロウ100(メガバス)。

釣れる場所を探す、これもパイロットルアーの大事な役目だ。

久保田「このルアーを投げて、流れの変化を見つけていたんです。ここは流れが効いているなとか、ここは緩いなとか。カゲロウは水受け面積は大きいので、流れが効いている筋を見つけ出すことができる。流れの変化を見つけることができるというのは、パイロットルアーとしてとても大事な点です」

河川の釣り方その3:バイブレーションは細かく使い分ける

デイゲームでの基本アイテムとなるバイブレーション。サイズの違いやメタルバイブレーションなどをローテーションして使用。

久保田「フォールの速度、浮き上がりの強さ、リトリーブ速度などで、マッチするものを探していきます。ロングキャストした先でフォールに時間がかかり過ぎるなと思ったら重くしたり。デイゲームなのでスローだと騙しきれないから重くしたい、ですがあまり重たいものを投げるとボトムを叩きすぎてしまったりもする。このあたりの調節を水深や流れの強さに応じて細かくしていく」

待望の2尾目をキャッチ。ロッドはスワットSW932B-ML/MHに変更、ルアーはオニマル12g(メガバス)。

アクションは、ただ巻き以外に、リフト&フォールやトゥイッチなども試す。

久保田「ただ巻きでも、巻きスピードを変えたり、いろいろな動きを試していくとが大事です。リフト&フォールは柔らかめにするのがおすすめです。強くやったりしてもいいんですが、どんどんレンジが上がってきてしまうんです。あとは、軽めにちょんちょんと連続でトゥイッチしながら巻くのもよく釣れますよ。レンジキープしやすいし、ただ巻きよりも食わせの誘いになります」

スワットベイト2本を状況別に使い分け

2尾目をキャッチしたロッドはスワットSW932B-ML/MH(TENRYU)。ロッドを変えた理由は?

久保田「エリア的にバイブレーションメインになる場所だったので、より遠投できる長いほうを選びました。どちらも軽いものから重いものまで扱えますが、使い分けとするなら軽いルアーへの対応力を広く取りたいならスワットSW842B-ML/M(TENRYU)、思いルアーへの大量力の幅を広げたいならスワットSW932B-ML/MH(TENRYU)といった感じですかね」

久保田「繰り返しになりますが、スワットベイトの特徴は使うルアーを選ばない。ハクパターンで使う5gクラスのルアーから、一般的な100~120mmのシンキングペンシル、バイブレーション、1~2ozのビッグベイトまで、すべて投げることができます。1本で春から冬まで、シーズンを通して使うことができますし、河川、サーフ、磯、堤防と、シチュエーションも選ばびません。これまでのテンリュウのスワットのベイトロッドよりも格段に進化しているので、ぜひ手にとってみてください!」

久保田さん使用タックルデータ

  • ロッド1:スワット SW842B-ML/M(TENRYU)
  • ロッド2:スワットSW932B-ML/MH(TENRYU)
  • リール:22ジリオンTW HD 1000(DAIWA)
  • ライン:ファメル PEレジンシェラー オレンジ 1.5号(山豊テグス)
  • リーダー:ファメル 耐摩耗ショックリーダー16lb(山豊テグス)

久保田「ラインはPE1.5号に、リーダーはナイロン16ポンド。小さいルアーから大きなルアーまである程度扱える、これがベイトタックルのオールマイティな太さかと思います。ビッグベイトメインで使用したいときは2号、3号と太くしていってくれればいいと思います」

暗くなるまでロッドを振り続けたが、追加フィッシュはならず納竿。
久保田「数日前に来たときはもっと釣れたんですけどね。その後の大雨でガラッと状況が変わってしまったようです。すいません、もっと練習します!」

実釣の内容を動画で視聴する場合はコチラ!

今回の、久保田さんのベイトタックルシーバス遠征実釣は、下記にて動画でも視聴可能。より詳細な状況や久保田さんの解説などは、ムービーでチェックしてみてほしい。


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