ルアー全ジャンルで比較しても抜群の障害物回避性能を誇るフロッグ。故に立場上、カバーを果敢に攻められるトップウォーターとイメージされることが多いが、ソフトベイトのカバー撃ち同様、だからこその奥深さがあり、緻密さが必要とされる。そんなフロッグゲームの最先端を行く菅沼史朗さんに教えを乞う!
→ノットは通称「挫折ノット」。締め込みやすく抵抗になりにくい。
●文:ルアマガプラス編集部
相反する性能を1つに集約するタックル考察
クランキンロッドやジグロッドのように、ロッドに要求される性能が明確で画一化されつつあるジャンルと違って、フロッグロッドはスタイルや流派によって、様々である。
「昔から、『コレ!』というモノはないですね。なので、僕なりにあえて定義するならば、キャストと操作を高次元で行えるモノ。曲がって投げやすいロッド、張りがあって操作しやすいロッド、どちらかに偏ったロッドではなく、相反する性能を両立させたモノですね。尚且つ、PEライン4号を基準としたカバー越しでのファイトや、太いフックを貫通させるパワーも必要です」
そんな菅沼さんの理想を実現したロッドが『グロック』であり、今期はその後継機である『Gen2』がリリースされる。実際、実釣中は同クラスのパワーでもレングスを使い分ける場面が多々あり、緻密な戦略で臨んでいることが伺えた。
「はじめはアキュラシーと操作性を重視して63MHを使っていたのですが、後半に2尾もバラしてしまったのでそれ以降はフッキングストロークを確保するために65MHに替えました。それ以降はバイトを得られなかったので、釣果には結びつかなかったですけどね(笑)。
僕が作っているロッドは68XHにせよ、どれもミクラのようなコンパクトフロッグから扱うつもりで設計しています。ルアーのウエイトによってパワーを合わせる方向ではなく、用途によってという意味合いが強いです」上手く使いわけでベストなアプローチができればOKです」
CAUTION
ラインの水切りはご法度
フロッグをアクションさせる際、ラインが水面を切り裂いて踊るようなロッドワークは厳禁。「フロッグは手前にあるラインのプレッシャーが一番大きいので、極力目立たせないようにアクション出来るよう、練習しましょう」
ロッドは用途に応じて使い分ける
グロックGen2は63MH~68XHまで、コンパクトフロッグでも投げられるよう設計されている。故に用途に応じてレングスを使い分けるのがベスト。例えば、ちょうちんやフッキングパワーの必要なロングディスタンスでは68XH。近距離での精度や取り回しの良さを優先するなら63MHなど、自由な発想で使ってほしい。
リールはハイギア&カスタムハンドルで
リールはすべて、ギア比7.1のハイギアで統一。「回収が多い釣りなので、XHでもいいかなと思ったんですけど、やっぱりカバー越しファイトでのトルクなどのバランスを考慮してHに落ち着きました。ハンドルはすべて握りやすく、力の入りやすい、RCSハイグリップIシェイプパワーノブに。換装してます」
TACKLE
- ロッド:680XH ザ・マイティー●リール:アルファスSV 105SH
- ロッド:650MH バーサタイル●リール:アルファスSV TW 800H
- ロッド:650MH バーサタイル●リール:アルファスSV TW 800H
- ロッド:630MH テクニカル●リール:アルファスSV TW 800H
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