フルサイズのラバージグ、よい響きですね!デカいバスを選んで釣る。

ルアーマガジンにて連載中の菊元俊文バス釣りQ&A 『一刀両断』がルアマガプラスでも登場! 今回はサイトフィッシングが上手い人と、そうでない人の違いについて解説してもらおう。

●文:ルアマガプラス編集部

2024 シーバス特集

Profile

菊元俊文(きくもと・としふみ)
『SOUL OF BIG BITE』をキャッチフレーズに、ダイナミックなバスフィッシングでマグナムサイズを追求する、魂のアングラー。1997年初代JBワールドシリーズチャンピオン以降コンペティターとして活躍。現在はトーナメントを離れTVや雑誌などで、そのストロングスタイルを伝道中。大阪府出身、エバーグリーン開発スタッフ。

Q.フルサイズラバージグの出しどころについて教えてください。

A.フルサイズジグはデカバスの好物

フルサイズのラバージグ!よい響きですね。僕にとってのフルサイズジグと言えば、ここ十数年エバーグリーンのキャスティングジグのことを指します。菊元的には古くはスタンレーフリッピングジグ、ウェポン2からの系譜ですね。そしてトレーラーとしては、現在最も多用するのがキッカーバグ4in。古くはブラッシュホグ大、そしてビッグダディですね。

フルサイズジグの使いどころは何といってもデカいバスを選んで釣りたい時です。そのバルキーなボリュームと存在感、集魚力はコンパクトジグの比ではないですね。

さらに言うと凄く濁りが入った時、カレント(流れ)が出た時、強い時などです。雨は濁りやカレントと連動することが多いので雨でも「雨ジグ」パターンはありますね。でも晴れて風もないいわゆるドピーカンベタ凪の時などは、バスがシェードがあるカバーにタイトに付く傾向が高くなるので、「晴れジグ」も常道です。

あと、菊元的にフルサイズジグで素晴らしくよいところは「キャストが決まる」ことですね。僕がキャスティングジグを使う時のタックルは、ロッドがヘビーアクションのオライオンスターゲイザー69H。ラインがフロロカーボンのマジックハードR16lbもしくは20lbです。トレーラーはキッカーバグ4inが主体。

キャスティングジグ+キッカーバグ(ともにEG)

強いロッドと切れない強いラインを使うことで、「こんな奥に入れて獲れるだろうか?」という不安な気持ちを払拭し、ビシバシに奥へ撃ち込む「勇気」が得られます。

また僕は1/2ozを使う割合はほぼ90%くらいです。それは、ややこしい枝の隙間やウッドチップを突き破る重さという要素、低弾道キャストやスキッピングで最奥まで撃ち込みやすいこと。着水音を殺したソフトなプレゼンテーションが最もやりやすいのがこの重さなのです。ぶっちゃけこの重さのキャスティングジグを投げている時が、最も上手いと自覚できるほどなので、カバー撃ちを続けるとデカいの釣れる確率が上がると思っています。

そして何よりも1/2ozという重さのジグは「デカいのが釣れる」率が凄く高いということに他ならないからです。ジグはテキサスやリーダーレスダウンショットリグより貫通力には劣りますが、同じワームを使う時でもスカートの存在でフワリと落とせて遥かにバルキーです。枝越しに落ちるフルサイズジグは濁った水中でも発見されやすく、クリアならかなり遠くでも見つけてくれます。

水中で存在感が大きく、姿を変えるフルサイズラバージグは、込み入ったカバーの中でもバスに発見されやすい。

流れが強い時には、流れが巻くヨレにジグを導くプレゼンテーションが有効。カバーの上流側にキャストして流れを利用してカバーへ導き、コンタクトさせるのはジグ番長の常套手段です。オカッパリでは、水面が見えないようなボサ(茂み)に真上から岸ギリギリに落としたり、木々の間の隙間から落とすだけと言った使い方が、ジグでの簡単な釣り方です。

ジグはラバースカートがあるのでカタチが変わるもの。バルキーなジグほどカタチは大きく変わります。そしてその威力は不変です。そもそもバスはラバージグが好きで、デカバスはデカいジグが好き。僕はフルサイズのジグ自体が「デカバスが好きなもの」と思っています。

キャストしやすく、ヘビーカバーでも臆することなく攻められるフルサイズラバージグは、これまで数々のデカバスを仕留めてきた。


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