透明なだけのリーダーと差はあるの?魚に見えないピンクフロロの実力を検証!

釣りは時に魚との騙し合いであると表現される。いかに釣り人側の気配を消し、安全なエサやルアーだと思わせるか…。そのためのアプローチ方法や道具が進歩してきたわけだが、いよいよ来るところまで来たなと思わせるアイテムが登場。それが「魚に見えない釣り糸」。しかしその色はピンク色!?

●文:ルアマガプラス編集部

2024 シーバス特集

魚に見えない糸ってすごくない!?

魚から釣り糸が見えなければ、エサは水中を漂う食べ物になるし、ルアーは泳いでいる小魚。

そりゃもう喰うでしょう!?

もちろん自然相手のことなので、絶対に釣れるようになるとまではいかないにしても、何かしらの効果(意味)はあるはず!

なにせ↓の動画をみると

確かに魚が糸に気がついてないかのように感じてしまう。

それならば実際に釣りで使うとどうなのか?

そもそも見える見えない以前に釣り糸としての機能も気になる。

そんなわけで、ルアマガプラスのスタッフが実際に使ってきたというのが今回のお話。

インプレする2人

O木

おおき/元大手釣具量販店勤務。ソルトルアーゲームを中心に楽しむ湘南ボーイ。シーバスを釣るためだけに住む家を決めるという徹底ぶりだが、そのお手軽な釣りの感覚になれてしまい、長時間の釣行では息切れする(寝てしまう)ことも多々。アジは生で食べたい派。

福ピンク

ふくぴんく/元環境コンサルタント会社勤務。細々とした釣りが好きな身長179cm体重106kgのムーバブルファッティ。バス釣りを中心に、アジングやエリアトラウト、カワハギなど幅広く楽しむ。アジは諸事情でフライにすることが多いが生が好き。カマの唐揚げもマイブーム。

あ、こんな製品のお話です!

デュエルのピンクフロロシリーズには、「船ハリス」、「船ハリス大物」、「磯ハリス」、「ショックリーダー」といったバリエーションがラインナップされており、今回は「ショックリーダー」を使用した。

薄いピンクで説得力UP!?

O木「福ちゃん!これが話題の『ピンクフロロ』だよ!」

福ピ「おお!来ましたね!これはまさしく自分のためにあるようなもの! 何故ってピンク色ッスからね!」

O木「(そうだね!喜ぶと思ったよ!)正直この展開が見えていたからあんまし福ちゃんとこの仕事はしたくなかったんだよね…。コイツ、釣り場には絶対フルピンクで来るぞ…」

福ピ「いや、本音と建前が逆になってますから!(フリだなこれは)」

O木「そんなことよりこれ、見てよ」

福ピ「そんなこと!? まあいいや。あれ、これは意外と…?」

O木「だよね。ライン単体で見ると、そこまでピンク色じゃないねよね」

福ピ「もっとこう、ナイロンラインとかで見かけるような、はっきりとしたクリアピンクを想像していたッスね」

O木「実はオレもそうなんだ。スプールに巻いてある状態だと確かにピンクだから、極々薄いピンクって感じなんだろうね」

福ピ「なにせカラー名は『ステルスピンク』ですもんね。ピンク色で見えない!じゃなくて、見えにくさを追求した結果、この色にたどり着いたって感じがして、ワクワクするッス。」

O木「そうなの?」

福ピ「簡潔に説明すると、このピンクフロロは2つの点で見えにくくなっているみたいッスね。ひとつめはピンクという色そのもの。目に見える光を分解すると、赤、橙、黄、緑、青、藍、紫に分かれるのは、理科の実験にある光のスペクトル分解でご存知の通りッスよね。三角プリズムのやつ」

O木「…うん(知らん)」

福ピ「その光の成分のうち、魚類の目が認識できる色は青と緑の周辺がほとんどなのが実験でわかっているッス。つまり赤系であるピンクなら、青と緑以外のいろとは認識のしづらい、溶け込む色になるわけッスね」

O木「もうひとつっていうのは?」

福ピ「この透明感ッスね。極端な話、赤とかピンクが見えにくいというのであれば、ソリッドレッド、ソリッドピンクでも問題ないはずッスよね?でも魚が釣り糸を認識するのは、光の反射による一般的な見え方だけでなく、シルエットとしての認識もあるッス」

O木「なるほど。ソリッドカラーだと、逆光状態だとシルエットがはっきり出ちゃうと」

福ピ「そうッスね。逆に透明であれば、その逆光の中に溶け込める。本来フロロカーボンラインはその点で優れている素材ではあるので、その特性も生かした上での『薄ピンク』になってるみたいッス」

O木「さすが理系の福ちゃん。オタク特有の早口だったけど、よくわかったよ!」

福ピ「いや、デュエルのHPに書いてあっただけッス(笑)」

O木「ズコーッ」

いざフィールドへ! リーダーを長く使うバチコンでインプレッション!

お世話になった船宿:渡辺釣船店

新山下に位置し、最寄り駅である元町・中華街駅からは徒歩8分と電車での釣行も容易な好アクセスを誇る。LTアジ船に同船してバチコンが楽しめる。釣れるアジはだいだい脂乗りまくりで最高。

O木「はぁ…」

福ピ「どうしたんスか?いきなりため息なんてついて」

O木「君の格好だよ。なんだよそれ」

福ピ「これッスか?正装ですよ!せ・い・そ・う! せっかくピンクフロロのインプレっすからね。身も心もピンクで行かないと!しかもフリがあったじゃないですか!」

O木「フリちゃうわ! 重要な会社の会議でも変な服を来てきてTPOをわきまえろと怒られていた福ちゃんが言うに事欠いて『正装』とは…!」

福ピ「タックルもピンク!」

O木「やかましいわ! むしろこれじゃピンクフロロが目立たないでしょ!まったく。今日は撮影だけしててね」

福ピ「ピンクフロロが見づらいなら自分もピンクに溶け込むことでアングラーの気配も消す作戦だったのに…」

O木「理系っぽさがどっかに行ってるぞ!? んもう。高速道路の上からでも船に乗っているのが分かるぐらい派手だかねそれ。恥ずかしい…。とりあえず仕掛けを組んでいくよ」

福ピ「リーダーを1m、捨て糸を1m50cmくらいとった逆ダン仕掛けッスね」

O木「これだけ上下にリーダーラインが存在するわけだから、きっとなにか差が出るはず! あ、みてよコレ。捨て糸を結んだ部分はピンク色が濃くなってる。一見すると透明にも見えなくないけど、しっかりとピンク色が入っているみたいだね」

福ピ「パッケージ部分はラインが出すぎない構造になってて必要量が取り出しやすそうなのもいいですね。収納時に勝手に伸びてくる心配もないし(笑)。O木さん、結び心地とかはどうッスか?」

O木「ものすごく丁度いいね。表面はしっかり固い感じがするけど、張りはそこまで強くない。オールマイティに使えるフロロリーダーって感じだよ。それじゃ早速釣っていこうか」

福ピ「今日は少し風が強いッスね。船もアンカーをおろしてほぼほぼ定位状態ッス。結構難しそう…って釣ってる!?」

O木「早速来たよ(笑)」

福ピ「おお! どうっスか?」

O木「さすがにまだ何も(笑)。でも少なくとも…釣れるね。コレ!」

アタリも多いしやり続ける自信にもつながる!?

福ピ「おつかれさまでした!」

O木「お疲れ様!」

福ピ「どうッスか?」

O木「2時間おきに使い分けてみたけど、結果としては透明フロロが8尾だったのに対して、ピンクフロロは11尾。透明よりもピンクのほうが多く釣れたことになるね」

福ピ「おお!ピンクフロロ凄い!」

O木「でも自然相手だし、釣れてる全く同じタイミングでリーダーだけが違うリグで釣りをしているわけじゃないから、確実に差があるとはまだいえないかも?」

福ピ「でも隣でみているとピンクフロロのときにアタリは多かったように思いましたよ。しっかりと掛けられていればもっともっと釣果を伸ばせたかもしれない感じだったッスね」

O木「さすがにそれは腕の問題な気もするけどね。でもそうだね。色の付いたラインって、それだけで釣れなさそうな気がしちゃうことってあるでしょ?」

福ピ「まあ確かに透明至上主義とまではいかなくても、リーダーは普通透明というイメージもあるッスね」

O木「だよね。でも少なくとも、そんな印象は払拭してくれたよ。ちゃんと釣れるリーダーだった。ノットも結びやすいし、変に切れてしまうこともない。根擦れにだって強いと思う。そういった、リーダー用ラインとして使いやすい上に、+αの性能、つまり見えにくいという工夫が凝らされている。それが自信につながるというか、信じて投げ続ける動機になったかな」

福ピ「逆に不安を感じるモノって、疑心暗鬼になってどんどん釣れなくなるっていう負のスパイラルにはまるッス(笑)」

O木「そうなんだよ。この仕事をしているとインプレッション系の取材もけっこうやってるけど、そういったモードになることがないわけじゃない(笑)。でもこのピンクフロロは最初から最後まで不安なく続けられた。むしろ透明のフロロを使っている時にそうなりそうだったくらい(笑)」

福ピ「ちなみに隣でコッソリ自分もO木さんと同じ用にピンクと透明、両方のフロロで釣りをしていたッスが、どっちもO木さんの半分も釣れなかったッス。これはどういうことッスかね?」

O木「うーん…。それは腕の問題かな。それか福ちゃんが全身ピンク色過ぎて警戒されたんじゃない?」

福ピ「過ぎたるは及ばざるが如し!!」


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