ブレーデッドジグが日本に浸透し、各社から独自のモノがリリースされてひと段落したころだろう。そこで、今日本に現存する国内メーカーのブレ-デッドジグを集めて大検証!もちろん、それぞれビルダー、もしくは使い手であるアングラーに詳しく解説してもらっているので、あなたが求めるブレ-デッドジグがきっと見つかるはず!今回はデプスのBカスタムチャターを紹介しよう
●文:ルアマガプラス編集部
この記事の詳細はルアーマガジン2023年11月号をチェック!
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「まっすぐに突進することが必須条件だった」
苦難の連続だった、と奥村はBカスタム・チャターの開発を振り返る。開発がスタートしたのはいまから十年以上前。本場アメリカの釣りをいちはやく取り入れていた木村建太や松下雅幸らを中心に、琵琶湖でのテストを繰り返していた。
奥村「カナダモドームの上っ面を通してやると下からバスが飛び出してくることがわかってから、このルアーに求められるスペックが明確になった。なかでも琵琶湖ガイド界隈で求められていたのは『チドらないこと』。表層50cmとか1mの隙間で、水面から飛び出さずに意図したコースを速巻きできるのが必須条件だった」
アイに使用するワイヤーの線径を太くして、ブレードとのクリアランスを狭めるなど、設計上の工夫で直進性を高めることに成功。ところが社内の水槽でチェックすると、ある日はまっすぐ泳いだものが翌日は盛大にチドって大暴れ、という謎の現象が発生したという。
奥村「原因がまったくわからずに堂々めぐりしたあげく、判明したのは、なんとトレーラーのワームの刺し方が問題だった、という(笑)。個人的にはデスアダー6をよく使うんだけど、浅めに刺して、写真のように少し下方向に垂れるかたちがベストセッティングです」
水温が急激に下がっていくタイミングでも、水位があってバスがシャローに留まっていれば投げる価値は十分にあるのだという。奥村さんが昨年出場した10月下旬のバサクラでも、練習期間はBカスタム・チャターに反応があり、減水した本番ではBカスタムに変えて一段下をトレースするのが効いたという。
Bカスタム・チャター(デプス)
【スペック】
- ウエイト:3/8oz、1/2oz
- カラー:全12色
奥村「浅いレンジを引くことが多いから、軸になるのは3/8oz。1/2ozモデルもブレードサイズは同じなので、ウエイトで抑え込む形になってややアクションがおとなしくなる。濁りが弱いときは圧倒的に1/2ozが食うんでね。一段下を引くときに1/2ozという考え方もあるけど、そのあたりはロッドポジションやリーリングスピードの範囲内です」
【おすすめタックル】
●ロッド:サイドワインダーグレートパフォーマー・アウトクロス HGC-67XR/GP(デプス)
●リール:ジリオンTW HD 1000XH(DAIWA)
●ライン:ソラローム®ビッグバス フロロ20lb(東レ)
※ウイードが薄い場合は「ボアコンストリクター」、リザーバーなど近距離戦では「スペックルレーサー」、PEラインを合わせるときは「ソリッドセッター」「THE M-BLOW」を使用
全長(アイからスカートまで) | 92.1mm |
実測重量 | 16.51g |
ブレード厚み | 0.3mm |
針の太さ | 1.6mm |
針の長さ | 37.2mm |
ゲイプ | 22.4mm |
ブレードのピッチ | 57回/3秒 |
立ち上がり | 25~30cm |
音 | 約50デシベル |
巻き感 | ビリリリ |
チドリ評価 | チドらない |
適正スピード幅 | 15~80 |
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