アーバンチニングの伝道師、もりぞーこと森 浩平さんが、ホームフィールドである大阪・淀川を飛び出して、アウェイのフィールド広島県市内の河川に挑戦! 初めて訪れるこのエリアを、もりぞーさんはどのように攻略していくのか!?
●文:ルアーマガジンソルト編集部
【森 浩平(もり・こうへい)】
大阪府在住。アーバンチニングの第一人者で、クロダイ・キビレの年間キャッチ数は年間2000枚を越すことも。ベイトタックルスタイルとフリーリグの有効性にいち早く着目し、この釣りを普及させてきた。愛称はもりぞー。
【本記事はルアーマガジンソルト最新号!】
『ルアーマガジンソルト2023年11月号』(9/21発売)では、今回の記事の全文を掲載。特集はエギング、エキスパートのテクニックや最新タックル情報など満載!
状況に合わせてリグの細部を細かく調節! チヌのバイトを引き出す
【初場所攻略チニング 前回の記事はコチラ】
アーバンチニングの伝道師、もりぞーこと森 浩平さんが、ホームの淀川を飛び出しアウェイフィールドに挑戦。エリアは広島県市内の河川だ。初めて訪れるこのエリアを、もりぞーさんはどのように攻略していくのか!?[…]
潮が動き出して水位が上がってくると、魚の活性が上がってきたのかどんどんバイトが出てきた。もりぞーさんは一気にパターンを掴み、コンスタントに釣果を重ねていく。
もりぞー「パターンを掴むまではちょっと大変でしたが、ワームやワームの色を変えたりしながらローテしたら食い始めましたね。ボトムは泥底系で、あまり根掛かりの心配がなかったのでシンカーを10gにチェンジ」
もりぞー「ショートバイトが出てきてからはストレートフックにしました。ショートバイトだからといって魚が小さいとは限らず、大きな個体がプレッシャーなどでバイトが小さくなっているということもありますからね」
ワームのカラーやシンカーの重さ、フックの種類など、シチュエーションや魚の好みに合わせていろいろな組み合わせを試していくのが、この釣りのとても重要な要素だ。パターンを見つけてからのもりぞーさんの勢いは圧倒的。1キャスト1ヒットのタイミングもあったりと、凄まじいスピード感で釣り上げていく。
もりぞー「砂地に牡蠣瀬などが絡む場所ではやはりフリーリグの利点が生きてきますね。干満差が大きく、潮が一気に満ちてきて、またどんどん下がっていく。その短い時合のなかでフリーリグをフィットさせていくと、ちゃんと魚を出すことができました」
もりぞーさんの釣りを見ていると、釣るときは一気にまとめ釣りをして、反応がなくなると釣り方を探り、また連続して釣り上げるということが多い。刻一刻と変化する状況にアジャストさせ、バイトを引き出している証拠だろう。
もりぞー的フリーリグ戦略
初めてのフィールドでのチニング。もりぞーさんにとって、頼りになる存在となるのが、フリーリグだ。ただ、ひと口にフリーリグと言っても、実は仕掛けの細部は状況に応じて使わけている。そこで、もりぞーさんの、フリーリグの使い分けについて解説していこう。
シンカーの使い分け
もりぞーさんはバザーズワームシンカーTGのペアーリング(右)とフリリグSS(左)を使用。ファットタイプは飛距離が出やすく全体的なシルエットを小さくできる、スリムタイプはボトムの接地面を少なくできるので根掛かりの多い場所で使いやすい。
フックの使い分け
上がシルバーウルフフックSS ワイドオフセット、下がシルバーウルフフックSS ストレート。根掛かりが多い場所ではオフセットフックを選択。根掛かりが少ない、ショートバイトが多い場合などはフックポイントが出ているストレートタイプを使う。
ワーム選択(タイプ・カラー・サイズ)
濁りが入った状況や、色によるアピールを強めたいときに重宝するのがグリパンチャート。ささ濁りが入ったタイミングでアーバンクローラーのグリパンチャートを試すと、あっという間に4連発した。
【アーバンクローラー(グリパンチャート)】
カラーは濃いめから薄めまで、魚を飽きさせないためにどんどんローテーションしていく。上から、淀川スペシャル、ライトオリーブ、サンドシュリンプで、この3色をメインにローテーションしていった。
バイトを途切らせないようカラーローテを欠かさない。
こちらはアーバンシュリンプの2.8inと2.4in。ショートバイトが多い場合にはワームのサイズを下げるというのはかなり効果的。バイトが小さいからといって魚のサイズが小さいとは限らない、ショートバイトも逃さずモノにしていきたい。
ショートバイト対策にはワームサイズを下げる。
使用頻度の高いものをケースで分別し効率よく展開!
使用頻度の高いワームはボックスにごそっと入れて持ち運ぶ。一緒に入れておくことでカラーローテーションも容易になる。また、フックとシンカーはマルチケースにまとめて収納。あとはワームとウキ止めゴムがあればフリーリグは完成するので、コンパクトで手軽に釣りが楽しめる。
沖の潮目、流れの変化もしっかり攻める
潮目などの流れの変化、ベイトフィッシュの多いエリアなど、生命感がある場所は要チェック。ちょっとしたヒントの中から、どれだけ効率良くバイトゾーンを素早く見つけていけるかが初場所攻略の鍵となる。
初めてのフィールドで、もりぞーさんがどのようにチヌを探し出し、そして結果を出していくのか。難しい状況でこそ、普段の釣りで鍛えられた引き出しの多さや経験が役に立つ。それを体現するような展開を見せてくれたもりぞーさん。ホームフィールドでも、初めてのフィールドでも、確実に釣果を叩き出す強さは、我々の釣りにも参考になる部分が多いと言えるだろう。
広島チニング遠征実釣を動画で視聴する
今回のもりぞーさんの実釣は、動画でも視聴可能。続きは是非とも、下記の動画で楽しんでほしい。
※本記事は”ルアーマガジンソルト”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。