【最強タッグはコレ!?】ジャックハンマー&ザコがベストマッチな理由とライブソナー未使用者に必携な理由【俺のガチトレーラー 北 大祐編】

チャターベイトとトレーラーはお互いが必要不可欠な、まるでロッドとリールのような関係。ここでは、そのトレーラーだけに焦点を絞って、巻きを極める3人の猛者に信頼するトレーラーとトレーラー論をうかがってみた。北大祐さんイチオシのトレーラーとは!?

●文:ルアマガプラス編集部

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Profile

北 大祐
JBトップ50で通算4勝、年間優勝2回獲得。オールスタークラシック3勝など国内主要タイトルを手中にして渡米。現在はB.A.S.S.で奮戦中。自身のブランド『ペイフォワード』も好評だ。

トレーラーは9割ゲーリーヤマモトのザコですね。チャターはジャックハンマーです。

ザコ[ゲーリーヤマモト]

【スペック】
全長:4インチ
入り数:6本
カラー:22色

USゲーリーが販売するトレーラーワーム。アクションは微波動系。写真のカラーも魅力的だが、北さんは黒と白とグリーンパンプキンの3色を水の色によって使い分けている。

最強はジャックハンマー&ザコ

北さんが最も信頼する最強のコンビネーション。どちらもブレットハイトがプロデュースしている。どんなスピードでも動きが破綻しない抜群の安定感を誇り、キャスト性も高い。

「チャターを使うときはほぼほぼジャックハンマーで、トレーラーは9割くらいがゲーリーヤマモトの『ザコ』というワームですね。両方ともブレットハイトがプロデュースしたルアーです。この組み合わせがダントツに使いやすいですね」

ブレットハイトとは、泣く子も黙るチャターベイトの大家。チャターベイトでFLWやBASSのトーナメントシーンを席巻したバスプロだ。

「大きく動くというのではなくて、常に安定して泳いでくれるという感じですね。チャターはどうしても前が暴れるので、後ろのトレーラーがそのあばれを吸収するバランサー的な役割を担っています」

日本で戦っていた時代は、『チドリ』とか『速巻き対応』とか『ハイピッチ』など、いろいろチャターを使い分けていた北さんだったが、アメリカに渡ってからは考え方が変わった。巻きスピードによって動きが崩壊したり、トレーラーがずれやすいなどの、トラブルやストレスが少ないものを求めるようになったのだ。もちろん、トータルのキャスト回数を減らさないためだ。

「この組み合わせだと、速く巻いてもスローに巻いても、スピードの変化にきれいに対応して泳ぐんです。チドリなんか全くないですね。それにザコを使うとよく飛ぶし、ブッシュ周りやオーバーハング下にスキップさせて入れるのもやりやすい」

あまりにも使いやすいから、ほかのコンビネーションの出番がなくなってしまったようだ。ただ、実のところ最近はチャターベイトの出番がかなり減っているらしい。

チャターの出番を減らした元凶は?

「ここ数年で、ライブスコープが出てきちゃったんですね。このデバイスをいち早く吸収して、それをトーナメントに生かそうという若い世代が、やっぱりどんどん台頭してきているんですよね。これは日本でもアメリカでも同じだと思います。トーナメントの上位もそういう人が占めている状態です。これは時代の流れだからどうしようもない。僕の場合はライブスコープも取り入れつつ、過去の経験も頼りにしてバランスよくやろうと思っていたのですが、やっぱり遅れを取っていると実感しました。だから、最近はライブスコープの釣りに注力しているんです」

では、ライブスコープを使ったチャターの釣りは成立しないのか?

「巻き物系でもライブスコープで見て、追わせて、食わせる釣りがあります。でも、チャターはそれにフィットしない。ライブスコープも、ルアーのスピードが速くなると、画面に映る情報がちょっと過去になるんですね。多分、チャターはかなり遠くの魚まで呼んでくるし、巻きスピードが速いので、画面に映った時点では、もうすでにバイトしているんでしょうね。だからアメリカでは、ライブスコープを使わない人にとって、チャターは逆に絶対必要なんです。魚を探す能力は非常に高いので」

北さんがチャターを使うシチュエーションは、水の色がステイン~マッディーで、ブッシュがずっと続くストレッチとか、広大なグラスエリア。魚を呼ぶ力が絶大なルアーだ。


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