先日、お隣の国・韓国から謎の小包が編集部に届いた。怪しみつつも開けてみると、出てきたのはとんでもない物…全身金属の…ビッグベイト!? しかもご丁寧にルアーマガジンのロゴ入り!これは一体全体何なのだ!?
●文:ルアマガプラス編集部
大型の荷物の中には不思議なものが
ルアマガには日夜様々な荷物が届く。
それは主に撮影用に借りたタックルであったり、編集部員の個人的な買い物だったりするわけだが、要するにとにかく釣具がよく届くのである。
そんないくつもの荷物の中に、心当たりのない箱が紛れていた。
今をときめくアングラー・伊藤巧さんをサポートする「DHL」がお隣の国・韓国から届けてくれたようだ。
恐る恐る開けてみる。
すると中には3つの物体が入っていた。
どうやら不審物ではなく、ご多分に漏れず釣具のようだ。
まずはルアーと思しき姿が確認できる金属製の箱。
VIXCUSTOM
METALYX240FZ
と大きくか書かれている。
VIXというメーカーのMETALYX240FZというルアーが入っている?
スリーブ状を外すと、可愛らしいバスのイラスト。
蓋をあけると…!?
こんなの見たこと無い!謎の「フルメタルビッグベイト」
金属の蓋をあけると、中には確かにビッグベイトが入っていた。
それも何故かルアーマガジンのロゴ入り(笑)。
よくよく取り出してみると、その他にも色々と入っていた。
どうやらパーツを組み合わせて使うタイプのビッグベイトのようだ。
240という数字の通り、約24センチのビッグベイト。
よくある何かを真似たルアーというよりも、オリジナリティを感じるデザインだ。
触ってみるとすぐに分かるのだが、ボディ側面のヘアラインや重量感などから察するに、たしかにこのルアーはフルメタルボディのようだ。
何せ反対サイドにはネジ止めが見て取れる。
しかもアイはワイヤーではなく、おそらく金属フレーム。強度も相当高そうだ。
付属しているパーツをみると、リップは2種類、シリコン製テールは3種類同梱されている。
リップはフラットなものとクランクしているものの2通り。
テールは末端の厚みが異なる仕様になっていた。
これらを組み合わせることで、色々な使い方ができるビッグベイト。
最近の流行に乗ったルアーといえばそれまでだが、このルアー「メタリックス240FZ」はフルメタルボディという圧倒的な個性がある(本当に浮くのかコレ?)
なお、フックとスナップはすぐに使うための配慮だろう。なかなかしっかりしたものが同梱されていた。
ちなみに謎のキーホルダーの透明部分内側にはこのルアーの姿が彫り込まれていた。
しかも光るという豪華仕様。何気にスゴイ。
この構造がスゴイ!メタリックスは只者じゃない!?
フルメタル製のおもしろルアー。そんな評価をしかけていたそのとき、あることに気がついた。
このポッチは何だ?
押せる?
!?
ジョイントの間隔が狭まった!?
そう。なんとメタリックス、このボタンを押しながらボディを引っ張ったり押し込んだりすることで、ジョイント部分の長さを変更することだできるのだ。
しかも3段階!
そして幅が変わると、可動域はここまで変わる。
つまりこのルアー、従来の色々できるジョイントルアーに比べてよりそのセッティングが超幅広い!!
リップ3パターン:ノーマル/クランクリップ表/クランクリップ裏/リップレス
テール3パターン:大/中/小
ジョイント3パターン:狭/並/広
組み換えとセッティング変更で、36通りの使い方が可能になるわけだ。
同梱していたものもきになるよね?
ちなみに一緒に送られてきたのは、このルアー専用(?)の台座。
そして謎のインテリア?
キーホルダー同様、光るっていう笑。
…
…
だんだんかっこよく見えてきた。
泳がせてみて驚き!やっぱりヤバいルアーだこれ!
気になる浮き具合は…
ちゃんとフローティング!
明らかに金属製なのに、しっかりと浮いてくれていたし、使っている最中に浸水してる感じもなかった。
肝心なアクションはというと、36通り全ては試せなかったが、各要素の変化点を書き出すと…
リップ
リップレスでのただ巻きはゆったりとしたS字スイム。ロッドワークではテーブルターンを見せてくれる。
一方リップ付きだとクランキングアクションを発生。その際、ノーマルよりもクランクリップのほうが深く潜るが、裏向きにするとウエイクベイト的なレンジ感となった。また、ロッドワークを駆使すればデッドウォークも十分可能。
テール
標準装備のノーマルテールは予備を含め2枚、テール先端ほど厚みの増す変えテールは、厚め、極厚が1枚ずつとなっている。
テール形状によるブレーキで移動距離を抑えた動きができるというのもあるが、浮力が大きく異なる3タイプなので浮き姿勢の変化も大きい。
特に極厚テールだと明らかに尻上がりの姿勢で泳ぐぐらいだ。なお、シャッドテールやレイジテールのように動くわけではない。
ジョイント
ジョイントの3段階は狭いほどワイドなアクションに、広いほど移動距離を抑えたアクションとなっていた。
要素ごとの違いはある意味想像通りともいえた。
しかしこれらを組み合わせて、36通りから好きなセッティングが見つけられるのが面白い。
個人的にはクランクリップの逆付けに厚めテール、ジョイントは最大幅が水面直下でのデッドウォークをさせやすくてお気に入りだ。
欠点は少し重いこと。それからそもそも売ってるのか!?
ビジュアルも個性的だし、使っていて非常に面白い、ものすごく良いルアーだなというのが率直な感想。
ただし流石に240ミリのフルメタルボディは重い。
確認すると、125g(4.4oz)とのこと。
流石に専用タックルを用意する必要が出てくるだろう。
そして最大の問題は、このルアーが普通に買えるのかどうか。
調べてみたところ、VIXCUSTOM社は2023年に本格始動した韓国のメーカー。
メタリックス240FZはコンセプトモデル的に作成しているようで、つての有る媒体にサンプルとして配っているようだ。
そのため、残念ながら記事作成の時点では一般販売されていない。
また仮に販売されるとすると、その値段は数万円になるとか…
続報が入り次第また記事を作成予定だ。
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