[機能がスゴい]あったか快適メリノウールの防寒ウェアが再評価されるワケ

強い寒気により寒い日が続いているが、寒さを防ぐ対策は十分だろうか? 釣りなどのアウトドアアクティビティでも、また普段の生活でも大活躍する、高機能メリノウールの下着について解説していこう。

●文:ルアマガプラス編集部 ●素材提供:(株)シマノ

2024 シーバス特集

快適に釣りをする上で重要な「インナーウェア」の存在

冬のフィッシングシーンに欠かせない存在となったインナーウェア(ベースレイヤー)。いくら高機能なアウターを持っていたとしても機能的なインナーウェアと組み合わせなければ、快適に釣りを楽しむことはできないと言っても過言ではない。

極寒期の釣りにおいてウェア選びは重要なポイントとなる。

身体を動かしたり、時には1日に1万歩以上歩くことも多い釣りのシーンにおいて、確かなものづくりをしているシマノが提案する厳寒期、そしてまだまだ肌寒い春先にも大活躍の高機能インナーを紹介しよう。

そもそもアウトドアアクティビティにおけるインナーウェアの役割とは?

インナーウェアに求められる機能、それは「防寒性能」だ。釣りに行くと1日中外で過ごすことも珍しいことではなく、寒さから身体を守るための大切な役割を果たす。ただし、防寒性能が高いだけでは「汗冷え」により、逆に身体を冷やしてしまうことも…。

インナー、ミドラー、アウター、それぞれに適したものを選び、効率の良い防寒を行いたい。

冬に最適なインナーウェアの選び方

インナーウェアはどれも同じ? 厚ければいい? インナーウェア選びは、一体何を基準に選べばいいのか? 市中では様々なインナーウエアが存在し、どれがどのような特性をもっているのか、わかりにく部分もあり、混乱してしまうことも多い。そこで「釣り」というアクティビティに焦点を絞り、最適なインナーウエアの選び方を考察しよう。

インナーウエア選びの最重要項目「素材特性」

インナーウェア素材には大きく分けると化繊素材と天然素材という2つのタイプに分類することができる。化繊はポリエステルやポリプロピレン、天然素材はウールを使用したアイテムが主流だ。

化学繊維(ポリエステル・ポリプロピレン等)

化学繊維(ポリエステル・ポリプロピレンなど)を採用する防寒ウェアも多い。

吸水速乾性に優れ、肌表面の水分を素早く発散させることができる。各メーカーが独自の素材開発を行い、水分や摩擦から熱を生み出す「吸湿発熱」という仕組みの素材も存在。吸水速乾性に優れた生地は汗をかいた際も不快感が少ないというメリットがある反面、防寒性能が低いというデメリットがある。「吸湿発熱」については、防寒性能に優れている反面、速乾性が低いため汗冷えしやすいというデメリットがある。

天然素材(ウール・コットン等)

フィッシングシーンで使用される天然素材といえば「ウール」いわゆる羊毛が挙げられる。ウールにも様々な種類があるが、各メーカーが多く採用している「メリノウール」について紹介しよう。メリノウールとはメリノ種という羊の毛から作られたウールのこと。良質なウールが取れる品種であり、高級ウールの代名詞的存在である。

羊の毛を利用したメリノウールは機能性が高く、昔から防寒用の素材として活用されていきた。

通常のウールに比べ、1本1本が細いためウール特有のチクチク感が抑えられているのが特徴。吸湿・湿度管理機能も優れ、汗をかく前の段階から身体が発する水分を吸収し、発散させる。また汗をかいても毛管現象にて吸い上げて気化・発散させるため肌表はいつでも快適が保たれる。雑菌が付着しづらい性質を持ち、においが発生しにくいのもポイント。

インナーウエアで避けるべき素材

【レーヨン】
レーヨンはポリエステル等と同じく化繊ではあるが、吸水性が高く乾きづらいという特性がある。汗をかくアウトドアシーンではその特性から「汗冷え」を引き起こす可能性があるためお勧めしない。

【コットン(綿)】
コットンは天然素材であり、吸水性が高いが先述のレーヨンと同じく乾きづらいという特性がある。よって「汗冷え」を起こしやすく、こちらもインナーウェアとしてはおすすめできない。

コットン(綿)。安価で吸水性が高いが、乾きにくいという特性もある。

寒い時期に最適なメリノウール素材

既にお分かりだろうが「メリノウール」素材のインナーウェアがおすすめ。フィッシングシーンにおいては寒い時期でも身体を動かし汗をかくことも多いため、一番気を付けるべきは「汗冷え」だからだ。ここで再度「メリノウール」の特性についてまとめたい。

汗による冷えを低減する効果が期待できるのがメリノウールだ。

【メリノウールのメリット】

  • 肌触り:ソフトで通常のウールよりも繊維が細く、滑らかな肌触り。チクチク感も抑えられている
  • 吸湿性:繊維自体に高い吸湿性があり、吸水・発散性に優れている。「汗冷え」から身体を守る効果がある
  • 抗菌防臭効果:雑菌が付着しにくい性質で、臭いが発生しにくい

【メリノウールのデメリット】

  • 毛玉ができやすい:メリノウール表面の組織「スケール」が互いに絡みやすく、毛玉ができやすい
  • 虫食いに弱い:メリノウールは天然素材のため虫の好物。保管時は虫食い対策が必要
  • 洗濯に手間が掛かる:メリノウールの性能を維持させるためのケアとして、洗濯時にはネットが必須

メリノウール素材のおすすめインナーウェア

下記の製品に関しては、羊毛の中でも品質の高いメリノ種のウールを使用。保温性が高いだけでなく、吸湿・放湿性にも優れたアンダーシャツです。運動によって生じる水蒸気をほどよく逃してくれるため、肌面をドライに保つことが可能。釣行時のベースレイヤーとして好適だ。

アクティブ ウォーム アンダーシャツ IN-010V[シマノ]

アクティブ ウォーム アンダータイツ IN-011V[シマノ]

寒い時期のフィッシングシーンでは、メリノウール素材のインナーが最適な選択の1つ

天然素材であるため、デメリットもあるが、そのデメリット以上のメリットをもたらしてくれるのが「メリノウール」。

その快適性、温かさを知ると手放せなくなること間違いなし。肌に触れるものだからこそ1番こだわるべきだと筆者は考える。アウトドアライフをより快適なものにすべく、是非メリノウール素材のインナーウエアを取り入れて欲しい。


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