日本イチ男の冬バス攻略!JBトップ50・2023A.O.Y.が九州を釣る【梶原智寛×フロロカーボン】

日本で最も強い男・梶原智寛が地元・遠賀川(福岡県)に凱旋! 季節は冬、1バイトを得ることすら難しい時期に日本一の男は、はたしてどんな釣りを魅せるのか。値千金の1本を獲るためのヒントがここにある。

●文&写真:近藤圭一

2024 新製品情報

梶原智寛プロフィール

【Profile】

梶原智寛(かじはら・ともひろ)

昨季2023年、国内最高峰トーナメント・JBトップ50で年間優勝を果たした若武者。シャローからディープ、眼力から魚探サイトまであらゆる技巧に隙のないオールラウンダーで、次世代を担うアングラーとして注目の的だ。1999年12月27日生まれ、福岡県出身。

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2023日本一の男が、地元・遠賀川の“冬”に挑む

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梶原「先週末は大雪でした。水温は10度を切って、もはや季節は冬。状況は厳しい…。でも、何とか1本を仕留めたいですね!」

こう語り始めたのは昨年のJBトップ50シリーズで年間優勝を果たした梶原智寛さん。全5戦で競われるシリーズ戦で常に上位通過を果たし、最終戦までに年間暫定2位。そして最後の最後に逆転で年間チャンピオンの座へと輝いたことは、昨年のトーナメントシーンで大きな話題となった。獲得当時の年齢は弱冠23歳。トップ50昇格からわずか2年目での快挙となった。

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振り返れば、アマチュア戦・NBCには中学3年生(14歳)で参戦を開始。初年度の2014年にNBC史上最年少優勝記録を打ち立てた神童としても知られ、以降も数々の輝かしい成績を残した後、高校3年生で地元九州のJBローカルプロ戦への参戦を開始。2020年から、最高峰への登竜門・マスターズシリーズ参戦を経て、2年目に昇格権利を獲得して最高峰へスピード昇格した経緯がある。

そんな梶原さんが今立ち向かうのは、2023トップ50最終戦の舞台となった福岡・遠賀川。「自宅から20分」という超地元で、今回はいわば凱旋釣行とも言える年間優勝記念釣行。敢えてトップ50試合エリアの下流域とは異なる上流域を選び、厳しい冬に1本を仕留めるためのキーを伝授してくれることになった。

梶原「下流域で主軸となる展開は沖に点在する地形変化の釣り。対して、ここ上流域はカバーが多く、水深は比較的浅いので、僕の得意なスタイルにフィットする。関東の霞ヶ浦水系によく似たフィールド事情かと思います」

聞けばトップ50を始めとする霞ヶ浦戦の直前は、この地元・遠賀川でイメージトレーニングを積んで本戦に挑むのだという。日本一の男を育んだ地で、彼ははたしてどんな展開を魅せてくれるのだろうか。

「冬でもシャロー。大切なのは釣りのリズム」

梶原「まず冬の大前提として、狙うべき水深は深いか浅いかの両極端。平均水深が浅い遠賀川では、必然的にベースはシャローとなります」

深い水深を蓄えたフィールドであれば、10mを超えるかのようなディープで、水温は低いながらも安定した条件下にバスは潜む。対して、深場の存在しない浅いフィールドで、梶原さんはどんな展開を求めるのだろうか。

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梶原「カバー周りですね。水深が浅い中でも若干深くて安定した場所に潜むのが常。朝のフィーディングタイムに動くのか、それとも水温の上がる午後のタイミングで動き始めるのか。朝のうちに1本獲れれば気持ち的に楽になるんですけどね(笑)」

そう言って投げ始めたのが、2ozクラスのビッグベイト。フローティングモデルを板オモリでSP(サスペンド)チューン済み。狙うは岸沿いのアシ際や倒木、岩や消波ブロック周りなど様々なカバー。いずれでもそのキワにピタリと着水させるや、小刻みにトゥイッチを繰り返して、ビッグベイトが左右へと小気味良く首振りして移動距離少なく移動しているのが、水面上から見える。

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梶原「魚を呼ぶ釣りです。ルアーの動きで居場所から吸い上げるのが目的。不規則な動きを見せて、反射的に食わせるリアクションの釣りが良いとされますが、冬の釣りで最も大切なのは、実は『リズム』なんです」

梶原さんの手元をよく見ると、ルアーは『2回のトゥイッチ』の後に『ステイ』していることに気付く。1つのカバーに対して1投のみならず、コースを変えて幾度も通していることもわかった。

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梶原「2回の首振り、3秒のステイ。冬の魚って、ルアーを早い段階で見付けても寒さで体が動かないものなんです。遠くからルアーのリズム感をサーチして、追い付いた時にどの瞬間に食えるかを計っている。経験上、僕はそう考えています」

15cmクラススイムベイトの出番では、1投の中で速巻きとスロー巻きを交互に繰り返す。「高速移動の後に、しっかりと動きを見せる」というメリハリのあるリズムを追求している。

“釣りのリズム”を奏でるのは、信頼のライン

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梶原「いきなりワームで直撃するより、まずは大型のルアーから始めます。なぜなら低水温で体を動かしにくい分、1日1回でもいいから食べる量を増やしたいと魚は考えているのかなと思います。それは、でかい魚ほど傾向が顕著ですね」

事実、このフィールドでは冬に幾度もの大型バスを仕留めてきた梶原さん。「最大で58〜59cm、3kgオーバーも」というほどに、ロクマル級も夢ではないのだという。

梶原「いずれにせよ、なかなかONにならない魚の捕食スイッチを大型のルアーで、スイッチON することが大切なんです。小さなルアーはその後でも遅くはありません」

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大型ルアーの存在を認識させた後、より小型のルアーで食べやすさを思い抱かせる。この後、投入したのは60mmクラス・SPタイプのシャッドプラグだった。

梶原「これも『2回のトゥイッチ、3秒のステイ』で、しっかりダートさせて見せる。ビッグベイトの時と、リズムは同じです。この時、大切なのは使うラインの選択。僕はフロロカーボンの5lbを使っています」

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梶原さんが溺愛するのは『アブソルートAAA(読み:トリプル・エー)』。カバー周りでは、スレなどによるラインへの負担も大きいため、細過ぎない5lbを選択。

梶原「ステイの際にしっかり漂わせたい絶妙な太さが5lb。仮にトゥイッチの際にフックがラインに絡んで傷付いたとして、そのままバイトがあっても切れる不安がない強いライン選択が重要ですね」

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午後4時、朝冷え込んだ水温がようやく温まり始める。日没時間が遅い西日本では、ようやく夕マズメといった時間帯へと突入した頃のこと。梶原さんのロッドがついに弧を描いたのだった。

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不安のないライン選択が導いた値千金の1本

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梶原「シャッドを通すコースを変えたら食ってきましたね!」

価値ある1本を導き出したのは、水面下に沈んだ消波ブロック帯。水温の温まるタイミングを見計らい、外側へと差してくる個体を狙うべく、沖から主にエッジをトレース。ところがバイトを得たのは、消波ブロック帯の真上で穴の1つ1つへとシャッドプラグを送り込んだ末の出来事だった。

梶原「越冬していた魚ですね。バイトも激しくなく、モソッという感じでした。季節は既に、完全に冬ですね」

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ラインを常にブロックに当てながらの釣り。リスクを承知で挑めるラインだからこそ獲れた1本だ。

梶原「カバーにタイトに着くのが冬という季節。隠れて獲りにくい魚に果敢にアプローチできるからこそ獲れた。強度はまさに『トリプル・エーの最高品質』です」

アブソルートAAA[フロロカーボン](バリバス)

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  • 巻き糸量:80m平行巻き
  • カラー:ナチュラル
  • ポンド数:2.5・3・4・5・6・7・8・10・12・14・16・20・25・30lb

1日に1バイトを得ることすら難しいのが、冬のバスフィッシング。その数少ないチャンスを確実にモノにするには、自信を持って戦えるタックルが武器になる。特に魚との直接の接点ともなるラインの存在は最重要事項とも言えそうだ

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梶原「僕の中で最高強度のフロロカーボンライン。かといって、硬過ぎるわけではなく、柔らか過ぎるわけでもなく、あらゆるルアーやリグに馴染んでくれるバーサタイルなライン。『アブソルートAAA』があれば、複雑なカバー周りでも不安がない。その分、釣り自体の集中力を増すこともできます」

梶原さんが絶大な信頼を置くラインは、それだけにあらず。別項ではPEラインについても語っていただくことにしよう。

タックル

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※上から順に

[ビッグベイト、スイムベイト用]

  • ルアー:タイニークラッシュ(DRT)、ビビッドクルーズ(フィッシュアロー)
  • ロッド:グラディエーター・アンチGA-74XHCディフューザー(レイドジャパン)
  • リール:16バンタムHG(シマノ)
  • ライン:アブソルートAAA16lb(バリバス)

[テキサス用]

  • ルアー:レインズホッグ(レイン)+オフセットフック♯2/0+シンカー5〜10g
  • ロッド:グラディエーター・マキシマムGX-72MH+CバルトロヒートⅡ(レイドジャパン)
  • リール:16メタニウムMGL XG(シマノ)
  • ライン:アブソルートAAA14lb(バリバス)

[シャッドプラグ用]

  • ルアー:ソウルシャッド60SP(ジャッカル)、スーパースレッジ(エバーグリーン)
  • ロッド:グラディエーター・アンチGA-63LSディフェンダー(レイドジャパン)
  • リール:19ヴァンキッシュC2500SHG(シマノ)
  • ライン:アブソルートAAA5lb(バリバス)

[スモラバ用]

  • ルアー:Dジグ2.3g(ディスタイル)+ヤビィ(ノイケ)
  • ロッド:グラディエーター・マキシマムGX-64ULS-STマックス・フィクサー(レイドジャパン
  • リール:19ヴァンキッシュC2500SXG(シマノ)
  • ライン:アブソルートAAA5lb(バリバス)

※本記事は”ルアーマガジン”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。