これにはブラックバスもニッコリ。異例の釣果を叩き出したプロト「リアルに販売したくない」と思わせる流行テク。

近年話題となったテクニックやルアーを達人たちが一挙指南! マスターしきれてなかった人、知ってたけどどうやるのかわからなかった人、そもそも知らなかった人…etc。とりあえず、ココに載ってるテクは覚えておいて損はなし! まんべんなくマスターするもよし、ひとつだけ極めるのもよし! いいテクとの出会いがありますように。

●文:ルアマガプラス編集部

2024 シーバス特集

Profile

川村光大郎(かわむら・こうたろう)
霞ケ浦水系からスタートしたスタイルが、全国のメジャーフィールドへとホームを拡大するにつれ多様性を取り込み、オカッパリその物を体現するようになった熱き魂の釣り人。ボトムアップ代表。

スクーパーフロッグ×川村光大郎

難易度★★★
対でかバス★★★★★
汎用性★★★★★

開発者の想定外の広がりを見せる不思議なカエル3変化

沈めることで通年釣れるルアーに

リアルにカエルを模したルアーは数あれど、カタチよりも後ろ足から生み出される強いキックアクションのリアルさにこだわったのがスクーパーフロッグだ。

「当初はノーシンカーのトップウォーターを想定していて、そのテストをしたのが11月だったんですが、豊英ダムで使ってみたら1匹目と2匹目が50アップ。疑いのないバイトが衝撃で、狙いは確信に変わりました」

スクーパーフロッグ【ボトムアップ】+ライトニングストライク #2【ハヤブサ】
ノーシンカー。ロッドでチョンチョンやりながら泳がせるだけで、カエルのキックアクションが出せる。
●自重:3g
●入り数:3
●カラー:全14色

強く水を押すレッグがブレーキとなり短距離で誘え、リリース直後から反応の違いで評判に。ところが表層使いと負けず劣らず釣れる使い方があるとウワサになった。沈めて使うダウンショットだ。

「水に飛び込んでダイブするカエルもいますが、それ以上の水深。冬にディープでも良く釣れました」

そしてさらにダディとマグナムでは、ジグトレーラーでも同様の釣果を叩き出したという。

「ダイワのフレックスジグだとダウンショットと同じようにボディを上下に揺らすことができるんです。でもこれどっちも松本幸雄君が教えてくれたんです。思いもよらない使い方で通年釣れるルアーになりました。驚きです(笑)」

スクーパーフロッグ ダディ+ライトニングストライク 3/0+バザーズワームシンカー TGペアー7g(DAIWA)
ダウンショット。レッグが伸縮するリズムをイメージし「弾く、緩める」の動作を繰り返すと、水中でキックアクションが出せる。
●自重:11g
●入り数:2
●カラー:全10色

スクーパーフロッグ マグナム+フレックスジグ10g(DAIWA)
ジグトレーラー。ジグストの要領でロッドを上下動しながら中層をゆっくりスイミング。それだけで、移動距離の少ないなまめかしいアクションが出せる。
●自重:24g
●入り数:1
●カラー:全8色

バリエーションとリグの関係

リーダーは2~5cm程度。光大郎さんは、オリジナルはダウンショット、ダディとマグナムはジョイントジグにセットしての使用率が高い。

ゆっくり大きなアクション
動きの核はレッグによるキックアクション。沈める場合、一点シェイクよりも上下動を出せる。横の動きとの相性は良いが、開発者の想定を超える広がりを考えると、固定概念はない。

異例の釣果はプロトから!
プロトで11月にトップで釣ったバス。リアルに販売したくないと思わせるその釣れっぷりは、光大郎さんが禁句にしている『エサみたい』と表現せざるを得ないほどだった。

ココがキモ

詰め込まずに動きを追求
ファーストプロト(写真)。虫もカエルも意識したが、正直駄作という光大郎さん評。サイドに細足を生やし、レッグも当初は本物っぽい形に苦肉の水受け。そこからシンプルに水を強く押すカエルのレッグアクションの再現を目指し完成させた。

シーズン早見表

リアルを超えたエサ
季節外れのトップから冬に圧倒的な釣果をたたき出すと、カエルのシーズンへ。休む間もなく釣れ続ける。

マスタータックル

マグナム(写真上) 
●ロッド:スティーズ ショアコンペティション キングヴァイパー C69MH(DAIWA)
●リール:ジリオンSV TW 1000HL(DAIWA)
●ライン:スティーズフロロタイプモンスター16lb(DAIWA)
ダディ(写真中) 
●ロッド:スティーズ ショアコンペティション ファイアウルフ C69M+-ST(DAIWA)
●リール:スティーズLTD SV TW 1000HL(DAIWA)
●ライン:スティーズフロロタイプモンスター13lb(DAIWA)
オリジナル(写真下) 
●ロッド:スティーズ ショアコンペティション ファイアフラッシュS64L-SV・ST(DAIWA)
●リール:イグジストLT2500S(DAIWA)
●ライン:EX12ブレイド 0.6号(DAIWA)
●リーダー:シーガー グランドマックス1.5号(クレハ)


※本記事は”ルアーマガジン”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。